08 19
2006

晩飯に、むかごの炊き込みご飯を作る。
昨日、近所のおばちゃんからもらったむかごを使ってだ。これがじつに美味だった。

そのおばちゃん。実は長芋掘りの名人。うちの部落で彼女の右に出るものはいない。

長芋と言えば、僕にとっては祖父だった。僕は協力隊に参加する前に、祖父の長芋掘りを手伝ったことがあった。僕よりも非力で、当然スタミナも無いはずの祖父が、僕よりも早く、そして正確に無駄なく長芋をほりあげていた事を思い出す。その祖父も80歳を超え、もう畑には出られなくなっている。今回、部落に戻って農業をする中で、一番残念だったのが、祖父の技を祖父から受け継ぐことが出来なかったこと。父は祖父とは別の農業を志していたため、祖父の技すべてを受け継いでいたわけではない。だから長芋掘りを含めて、多くの祖父の技が受け継がれないままになっていた。

でもむかごをくれたそのおばちゃんは、長芋掘りを僕の祖父から学んだという。以前、祖父の長芋掘りの話を僕がした時に、彼女はそう話してくれたことがある。だからこの秋、おばちゃんの長芋掘りを手伝うことにした。彼女から祖父の長芋掘りを学ぶために。

おばちゃんの畑には、1年掘らずにおいておいた長芋がある。その長芋は、他の長芋同様、初夏に花が咲いた。ただ他の長芋とは違って、その花はニッキのようなにおいがした。昨日もらったむかごは、その長芋もむかごだった。だからなのか、今晩食べたむかごご飯も、つよい香りがした。秋になれば、その長芋を掘らしてやるとおばちゃんは言う。

まだまだ暑く、夏真っ盛りなのだが、一足先に秋を食した夜だった。
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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