セネガル人のイブライ。
昇給を兼ねて、日本語のテストをする。
彼は、母国で小学校2年生で学校教育から脱落させられた。
これはなにも特に珍しい特殊なケースではない。
僕が居たインドネシアでも、今でもある問題の一つ。
セネガルでは、それが一層ひどいのだとか。
初等教育の質の充実は、急務といえよう。

さて、そういう教育しか受けていないので
彼は、あまり文字が得意じゃない。
これまで昇給と称して、彼にテストをしていたのだが
100点満点のテストで、一ケタの点数しか取れていなかった。
レベルをいくら下げても、文法や語彙の問題は
彼にとって別の次元の問題になってしまうようなのだ。

その彼の日本語能力を、正しく判断するにはどうするのが一番なのだろうか。
一所懸命働く彼を正しく評価したい。
そこで、文字はあきらめることにした。
文字は文字で出来るようになってもらわなければ
仕事の指示や注文が書かれている表が読めないから困る。
だが、現時点では、文字での評価は酷なのかもしれない。
そこで、聴解問題だけを選び
その問題をネットでダウンロードして試験をすることにした。

問題は、日本語能力試験の4級程度。
音声が説明している絵を4択で選ぶというもの。
問題数は12問。時間は15分。
真剣に耳を傾け、試験に取り組んでくれたのだが、
途中、何番の問題をやっているのか解らなくなるハプニングもあったが
それは想定内。

結果は、12問中5問正解。
合格点は10問以上正解。
なので、今回も昇給はオジャンというわけ。
それでも、一緒に受けたインドネシアの子よりも点数が良く
それが励みになったのか、
「またやりたい!」とまさかの強い希望の発言。
良く聞けば、出来る。
問題の順番を間違えなければ、出来る。
そんな自信が、彼の中で芽生えたのは事実。
僕のこれまでの経験から、
こういう自信の積み重ねが、
人を変えることも事実。

そんなにやりたいのなら、またやってやろう。
ただ昇給に直結する試験は、規定通り年に2回だけだけど。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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