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この前の火曜日に、
水曜日から雨が降ると聞いて
急いで麦とソルゴーを畑にまく。
手押しの播種機を使って、1条ずつ播く。
圃場を往復すること15回。
距離にして、2.7km。
ちかくで農作業をしていたおっさんが、
そんな僕を不思議そうに見ていた。

この作業は何のためか。
もちろん麦やソルゴーを収穫するわけじゃない。
これらは、バンカープランツと呼ばれるもので
害虫を食べる天敵の住処になるという消極的な意味だけでなく
名前も知らない「ただの虫」や
バクテリアや小動物たちの住処になる。
自分の農をもっと積極的に
自然の摂理の中に置きたいと思って
やっている取り組み。

そういう意味では、
本当ならば麦やソルゴーだけでなく
クローバー・アルアルファや他のイネ科の牧草なども
混播したいのだが、
人から1年期限で借りている田んぼでは
さすがに思いきれない。
すでに地主さんからは昨年、草がひどかった、とクレームを頂いている。
あれは麦やソルゴーです、と説明して
なんとか納得してもらったのだが
それが混播となると、どう見ても草むらにしか見えなくなるだろう。
その状況を地主さんに納得してもらうのは難しいだろう。

草を生やさない。
それが農の基本的な共通認識。
それをもう一段階引き上げて
生えてくる植生を管理する、草に対する総合的なマネージメントが
僕は必要だと思う。
生えてきては困る草。
それが生えてくることで圃場の多様性を保てる草。
雑草だなんて言葉で十把一絡げしないで
そこに生えている草と虫と菌の関係を良く観察していくべきだ、と
僕は思うのだが、
それはなかなか他人には伝わらない。
草は生やさない。
そういう常識(共通認識)というステレオタイプがある限り。

さて、麦とソルゴー。
昨年の実績はと問われると、数値的なものはほとんどない。
あるのは観察した実績だけである。
アザミウマがひどく発生した頃には、ヒメハナカメムシ類が多数観察でき
ほとんどアザミウマの被害はなかった。
アブラムシには多数のアブラバチの他
ナナホシテントウムシ
ヒラタアブ
クサバカゲロウ
などのメジャーな天敵も多数確認。
クモ類やカエル・ヘビも多数確認できたし
ミツバチを始めハチ類も多く飛来した。

農薬を無散布、と言うわけにはいかないし
他の生物に影響の少ない選択性農薬はそれなりに使ったので
この麦とソルゴーで、コストと言う意味で
どれほどの意味があったのかは、僕にも不明だ。
実は僕にとっては、それはあまり関心事ではないのだが
他人にも解ってもらうには、
今年はもう少しそのあたりもデータとして取れれば思っている。
ただ、これだけ農薬が減らせます、などという
消極的な意味で語るのは、自分としても不本意なのだが。

自然の摂理を利用した畑。
今年はどうなるのか、楽しみである。
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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