高橋がなり氏が来園。
あの国立ファームのがなり氏である。
マネーの虎(僕はテレビをほとんど見ないので、この番組を知らない)に
出ていた、元AV社長といえば、わかるだろうか。
AV界を引退後、農業分野に参入してきて
現在、国立ファームを主宰している。

僕の農園が目当てというわけではなく、
明日、福井で氏の講演会が予定されており、
その講演会を主催するのが
若手農業者クラブの福井県連絡協議会(って名前だったっけ???)。
で、1日早く福井入りをしたがなり氏は、
「おもしろい奴を見たい」と所望。
A農家とB農家の面白い奴の間に
ちょうど、僕の農園があったから、寄ったという感じなので
僕はメインというわけではまったくないので、あしからず。

僕の農園では、ベビーリーフをやってます、と説明して
現場を見せると、がなり氏は
「若くて成功しているやつのほとんどがベビーリーフだけど、ここは変だよ。ベビーリーフのハウスに、玉ねぎの苗が植わっていたり、パプリカが植わっていたり」
と言っていた。
そう。
それが僕の農の形。
他のベビーリーフ農家のほとんどが、
栽培品目は多少あっても、ベビーリーフを栽培しているハウスでは
ほとんどがベビーリーフというが普通だろう。
だが、僕はそうしていない。
いや、そうできない、と言った方が正解かもしれない。
多品目でハウスを作りまわしていくと
生育期間の違う野菜ばかりなので、土地の利用が複雑に入り組んでくる。
だから、1つのハウスに、幾つもの野菜が入り組んで栽培されている。
「作りまわす」という農の形は、ちと面倒なことが多いのだが
それをやる価値はある。
がなり氏は野菜の硝酸濃度を気にしていると言っていたが
うちではあまり気にならない。
軟弱野菜(葉物)が中心ではあるが、他の科の野菜も多く
特定の濃度が上がることは少ない(リン酸はたまるけど)。

土壌消毒はしないの?と聞かれたが
うちではほとんどやらない。
やる手間が無い、と言ってしまえばそれまでだが、
僕としては、土は生き物だと考えている。
リセットしてしまう土壌消毒は、僕はできるだけやりたくない。
農地的な問題もあって、うちではほとんどハウスの土を休ませないのだが
その代わり、いろんな生育タームの野菜を作りまわすことで、
土を疲れさせることなく、それどころかより良い土になるようにしている。
土は、肥料養分のなになにが足りないから、それを足す、
といった機械的なイメージでは捉えきれない。
足りないから足す、のではなく、土は育むものなのだ。
生育期間の長い作物、たとえばうちではキンジソウがそうなのだが
その畑は面白くて、キンジソウの畝間や株間は、無数の名もなき虫が徘徊した跡が
容易に見つけられる。
その長いタームが無数の名もなき生物を育んでいるのだ。
そして、こういった畑を整理して、次の作物を作ると、
土の表面に細かな穴と土の盛り上がりが無数に観察できる。
これはその土にすむ生物相の豊かさを表している。
土壌分析で何が足りない、という診断もそれなりには大切だが
こういった生きた土を作り上げていくことが、何よりも大切だと感じている。
鶏と卵じゃないが、どちらが先だったか、
僕ももう定かではないが(このブログをさかのぼって読めば、あるいは解るかも)
多品目と輪作、そして生きている土を育む、
これが僕の農業なのである。

短い時間だったが、がなり氏の観察力はなかなか大したもので
他の方が普通に見学に来ても、僕はここまでは説明しない。
だが、大きく叩かれると、大きく響きたくなる。
がなり氏はそんな人だった。

海外からの研修生の話や
(出稼ぎで来てもらうのじゃなくて、あちらで農場を運営させて、その野菜を輸入したい)
後発を育てる方法などでも、
(兵隊(社員)は褒めて育てるけど、士官(幹部)はつぶそうとしてつぶれなかったやつがなる)
面白い意見を交わすことができた。
短い時間だったが
とても有意義な時間だった。
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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メールは
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