日本語を教えてくれる先生がようやく見つかった。
研修生のイル君の話。

地元の国際交流会館で、ボランティアで日本語を教えている団体がある。
昨年来たH君も、その団体にお世話になっている。
プライベートレッスンで90分1000円。
イル君もそこに申し込んでいたのだが、
H君の時と違って、なかなか講師がみつからなかった。

理由は二つ。

ひとつは、イル君がH君と同じ時間帯に勉強したいということもあり
こちらから勉強できる曜日と時間を指定してしまい
その時間が、もともと込み合う時間だったため
先生がみつからなかった。

もうひとつは、外国人の解雇。
この不況で、真っ先に切られてしまうのは外国人。
次の就職先を探そうと、ちょっとでもスキルアップしようと
今、日本語教室が満杯だとか。
そういうこともあって、先生がみつからなかった。

ただ待っているだけでは、イル君の日本語学習がどんどんと遅くなってしまう。
そこで、H君の先生に直接電話をかけ
平日のどの時間でも良いので、日本語教えてやってはくれないか
とお願いしてみた。
木曜日が開いているということで、
急きょ、イル君は木曜日の昼から仕事を休みにして
日本語教室に通うことになった。

一回目の教室から帰ってきたイル君は、僕に会うなり
「日本語の勉強は楽しかったです!」と声を弾ませていた。
そうなんだ、この子は大学を退学してまで、ここへ勉強をしにきた子なんだ。
3年という短い時間をもっともっと充実したものにさせてやりたい。
イル君の楽しそうな顔を見ながら、そう思った。
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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