連休は広島だった。
広島修道大学で国際開発学会があり、それに家族で参加してきた。
ただ、学会で聞きたいセッションが日曜日の午後だったため
土曜日と日曜日の午前中は、例の如く農家めぐり。

今回おじゃました農家は2件。
1件は大規模園芸施設を持つ雇用中心の農業をされているNさん(男性)。
もう1件は、20年前に新規で就農し、
無農薬有機で農家レストランも経営するYさん(女性)。

まず訪れたのはN農園。
4.5haの園芸施設(ハウス)を切り盛りし、26名の従業員を抱えて、
年間売上1億5千万円の大規模農家。

訪問は、土曜日の午後のことだった。
広島駅でレンタカーを借りて、娘を連れてN農園に向かった。
N農園は広島市S町なのだが、広島市街地から車で1時間ほど離れた山間部。
S町に入ると、棚田がほそぼそと広がっていて
山の谷あいを進むように道が作られており、道はどんどんと細くなるばかり。
ついには対向車とすれ違うことすらできないほど細い道となった。
耕作放棄の棚田も散見され、いたるところで虫食いのように住宅地になっていた。
ハウスはほとんど見られず、こんなところに大規模園芸農家がいるのだろうか、
と不安になった。
しかし、N農園のある地区に入った途端、
道の両側に数え切れないほどのパイプハウスが出現した。

待ち合わせ場所に迎えに来てくれたNさんは白髪ですこし丸みを帯びた方だった。
農作業でお忙しい中、ありがとうございます、とお礼を言うと
「どうせ、土日は仕事せんけん」とNさん。
土日祝日は従業員もすべて休みにするという。
「休みに出勤させると、給料を倍払う約束にしてあるけん、休みに仕事をすると損なんじゃわ」と豪快に笑った。
ハウスすら見に行かん、と言うではないか。
普通の園芸農家じゃ、いや、少なくとも僕の常識では考えられないことだった。
作物は生き物。
それの管理には、休みもへったくりもない。
それが僕の常識だった。


つづく
関連記事
Comment
Trackback













管理者にだけ表示を許可する

Comment form

田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
taya.tアットマークnifty.com
です。
(アットマークを@に置き換えて送信ください)

プロフィール
07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カレンダー(月別)
カテゴリ
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

メールフォーム

Page Top

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ