早稲田の学生が帰る。
2名だと書いたが、実は1名だった。
3日間、うちの農園でしっかりと働いてもらった。
なんでも9月に信州の農場で2週間インターンするらしいが、
うちでの体験が農業体験初めてだったようで、
「2週間のインターンをお願いしていることに、すこし後悔しています」
ともらしていた。
どうやら、うちの仕事が辛かったようである。

慣れない仕事をするのは、辛いものだ。
体を使う仕事は、その仕事をしながら、体を作っていくので、
僕らには、少ししんどい、という程度の仕事も
その体が出来ていない子には、物凄くしんどい、ことなのだろう。
だから、農業は大変、という結論になってしまうのは
ちょっと残念だけど。

3日間、学生さんからいろいろと質問を受けた。
面白いもので、その質問から、学生たちは農業をどうみているのかが
解ってくる。
質問は切り口。
だから、学生がどういう認識で切り込んでくるのかがよくわかる。
そして彼ら彼女らがもつ「ステレオタイプ」も。

質問から見えてくる学生の認識は、
農村は閉鎖的な空間をイメージしているようだった。
街からの新規就農者をどう思いますか?
という問いは、農村では外部からの新参者はよほど異質なものとして
考えないと出てこない質問とも言えるだろう。
村の人間だって結婚するから、養子さんだっている。
そしてその人が、その家の農業を継げば、
外からの新規就農者だ。
そんなの昔からある。
親戚の伝手で来る人だっている。
血縁だけじゃない。
友人の伝手で来る家族だっている。
それが最近では行政が間に入っているだけで、
個のレベルだと、顔見知りの普及員が
農業したいという人を連れてくるというだけの話。
閉鎖的な農村に外部からの新参者は異質じゃないか、
と考えるその思考が、すでにステレオタイプ。
農村に限らずコミュニティーは、外部からいろんなものを取り込んで、
受け入れたり排除したりしながら、変容していくものである。
固定的に捉えるのは、なんだか変だ。
農村体験の授業で、大学の先生も少しは質問票を作る時に
アドバイスしているとのことなのだが・・・。

あと、農業を生産の面だけで質問しないでほしい。
その話ばかりになると、
外国産がたくさん入ってきていて、
自給率が低くて、価格は安くて、労働は大変で、高齢化で、
って答えばかりを言わないといけなくなるので、
だんだんとこっちの気が滅入ってしまう。
農の醍醐味を生活の面から話をしても
ピンとこない顔をされると、話していても損した気分になる。
フィールドワークは、ある程度の相手へのエンカレッジが必要。

人は真面目でとても好青年だった。
質問の視点から、少なくともその授業で
農業をどう捉えようとしていたかが解ったので、面白かった。
来年も是非受け入れたい。
関連記事
Comment
Trackback













管理者にだけ表示を許可する

Comment form

田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
taya.tアットマークnifty.com
です。
(アットマークを@に置き換えて送信ください)

プロフィール
07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カレンダー(月別)
カテゴリ
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

メールフォーム

Page Top

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ