昨日の続き・・・

もともと娘に安全な野菜を、
と思って始めた無農薬自家菜園ではあるが、
実のところ、
「無農薬が安全で、農薬を使った野菜が危険」かどうかは、
これまで自分なりに勉強してきた中では、
どうもそうじゃないのかもしれない、と思うようにもなっている。
ただ、そのことに今、性急に結論付けることはしない。
今後も勉強・研究を重ねていくだけのことだ。
しかし、農薬の自然に対する作用と
農薬を散布している人間に対する作用は、
いずれも「ダメージが大きい」とは思う。
そういう意味では、耕作者である僕としては、出来るだけ無農薬が望ましい。
散布する労力もかなり大変なものではあるし。

そんな危険な農薬ならば、野菜についていたら危険じゃないか?と
思われる人も多いだろうが、出荷するまでに大抵は
酸化作用や日光による(紫外線等)作用や降雨等による洗い流し作用などで
殆んど危険なレベルで農薬なんて残らない(らしい)。
それを50年100年単位で食べ続けたらどうなるのか、は
僕にもわからないけど。

ただ、それ以外の要素で健康を害する方が大きいため、
そこまで気にするようになると、食事すら取れなくなる。
ある科学者は、
「食事は緩慢な自殺である」
と言い切る。
キャベツに含まれる発がん性物質は有名だが、誰もキャベツを食べなくはならないし、
醤油も1ℓも飲めば、人は死んでしまうのだが、それでも醤油は使い続けている。
どの食べ物にも、毒素はある。
農薬をかけないと、植物が自己防衛のために作り出す物質があるが
それも人体には有毒であるらしい。
ただ、その毒が、どのくらい摂取したらいけないのか、
その許容範囲以内で、その食べ物を楽しんでいるということであろう。
トマトのわき芽をてんぷらで楽しむ人がいるらしいが、
トマトの木に含まれる物質を利用した農薬もあり、
わき芽に多くその物質が含まれてもいる。
あまり大量に食べない方が良いらしいが、
少量ならば、それを食することを楽しんでもかまわないのかもしれない。
だから、昔から、
「いろんな物を食べなさい」といわれている所以なのであろう。
1つの物ばかりをたくさん食べ続けることが如何に危険か、
人は経験の積み重ねの中で、すでに会得していたのであろう。
無農薬だからといって、ある特定の食べ物ばかりを食べていたら、
きっとその人は、農薬漬けの野菜を多種類食べている人よりも
健康を害してしまう、と僕は思う。
無農薬かどうかの議論は、野菜の性能の議論のようなもので、
そんなことよりも、暮らしぶりの議論の方が、体の健康においては勝るのではないかと
僕は思うのである。
この視点に立ってみると、農薬の危険性だけを切り取って
それだけを議論することは、偏った議論のように思えてくるのである。
人体に影響を与える物質は、何も農薬だけではないのだ。
そもそも農薬も、自然物の作用を真似して、
あるいはそれ自体を抽出して作られたものである。
農薬登録されれば、害虫の天敵昆虫だって、「農薬」になるのだ。

食の議論において、
農薬という言葉のアレルギーを取り払い、
人体への影響を自然物まで含めた議論に進めてほしい、
そして、文化や風習をベースとした暮らしぶりへと議論を発展させてほしい、
さらには、偏食傾向になりがちな現代社会を
構造的かつ認識的にも議論すべきだ、と
いち農民として願ってやまない、というのは余談である。


またまた明日につづく・・・
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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メールは
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