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突然の来客。
デンマーク人が3人。
家具職人の夫と医者の妻、そして高校生の長男の3人。
村のある人が、国際交流のある団体に所属していて
それでその3人をホームステイさせているのだとか。
むらの農場がみたい、ということで、僕の農園に来る。

通訳として、むらの現役高校生(進学校)が数名ついてきていた。
が、農業関係の単語は殆んどわからなかったため、
しかたなく、僕がつたない英語で説明をする。

「えー、あー、うちの農園では、有機肥料しか使わず、うー、極力化学物質の投入を控えています」と、
インドネシア語混じりの英語で説明をすると
デンマークの夫婦の目の色が急に変わった。
「私たちも、25年も前から、有機農業グループを作っています!」
とデンマークの夫婦は言う。
初めは少人数で有機農業の勉強グループを作ったらしい。
そして、そのよさが波及して、今では700haの面積と
メンバーの農家が80人までになったという。
有機農業について、いろいろと聞かれたのだが、
僕の英語力の無さに、殆んど答えることができなかった。
僕としても、先日読んだフランシス・シャブスーの本「作物の健康」を
読んだことがあるか?と問うたのだが、それも伝わらなかった様子。
フランス人であるシャブスーが、実際に有機農業をやっているヨーロッパのグループから
どういう評価を受けているのか、それが知りたかったのだが、
英語力の無さから、議論にならなかった・・・。

訪問はたった30分。
話し足りなさそうな顔で、デンマークの3人は次の目的地に向かっていった。
丁度、今日からインドネシアのH君が、研修として僕の農園で仕事を始めていた。
彼との話、そしてデンマーク人との話から、やはりあることに想いが巡る。
それは「文化の三角測量」である。
人類学の川田順三が提唱しているもので、かなり大雑把に言えば、
日本と調査フィールドの2点だけで考えてもだめだ、というもの。
異なった地域3点を調査することで、それぞれの地域がより浮き彫りに
なるというものである。
自国文化中心主義からの脱却と、地域間比較における二元論的比較からの脱却が
可能となるが、地域の複雑なものをデフォルメ化してしまうという
批判もある。
しかし、僕の農園(福井のある地域)とH君(西ジャワ州のある村)との
農業の比較になれば、そこに潜む近代化への賛美につながりかねない。
もう1点、比較検討することで、僕らはきっと、もっと健全な意見の交換が
できるのかもしれない。
デンマーク人は、その1点になりえたのかもしれないが、
英語力の無さに、その機会を逃してしまった。

来るべきその日のために、英語力を高める必要があるようだ。
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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