寒の頃。
水が一番澄んでいて美味しい時期。
こういうときに、餅をついたり(かき餅用)、味噌を仕込むと良い、
と祖母がよく言っている。
なので、今日は午後から野止めして(仕事を休んで)、
妻と二人で味噌を仕込むことに。

昨年同様、街にある味噌屋の味噌作り教室に参加した。
実家では祖父母が味噌を作るので、
それにあわせて一緒に作っても良かったのだが(以前はそうしていた)、
ゲリラ的に味噌作りをする祖父母に、なかなか日程を合わせられない事もあり、
昨年からは、老舗の味噌屋(米五)で味噌を仕込むことにしている。
(うちの年寄りはその朝の思いつきで行動したりするので・・・)

祖父母と老舗の2通りの味噌作りを経験したが、
意外に老舗の作り方のほうが、アバウトな感じする。
アバウト、という言葉はあまり適当じゃないかもしれないが、
味噌を生き物として、なるがままに任せる、という思想が
その作り方から感じるのだ。

基本的な作り方は、祖父母のそれとは変わらない。
ただ「だし」として、祖父母は昆布を入れたりするのだが。
大きな違いは、味噌に生えるカビに対する考え方。
祖父母は、なるべくカビは生えないようにと、酒粕で味噌の表面に蓋をするのであるが、
老舗のやり方では、何もしない。
ビニルなどで空気に触れないように蓋をするのだが(これはどちらのやり方でもある)
雑菌が入りにくくするように、樽と味噌の縁に塩をまく程度。
酒粕などで蓋はしない。
「白いカビでしたら、それは麹菌なので、そのままでもいいですよ。黒やみどりのカビが生えてきても、その部分だけを取り除けば、大丈夫です」と老舗の社長は言う。
貰った冊子には、
味噌にO-157の大腸菌を入れても、4-8時間後には死滅してしまう、
と説明されていた。
ある程度の塩の量と、麹菌がそうさせるようだ。

その老舗の味噌屋。
出荷するときは、酒精を入れて麹の発酵が進むのを防ぐらしい。
ただ風味が損なわれるので、
一部は生味噌のまま出している。
ただしその生味噌には、白いカビがはえるとか。
麹菌である。
だからパックの表示には、白カビは麹菌なので大丈夫です、と書かれている。
無菌抗菌が社会のスタンダードとして進む中で、
味噌屋の姿勢は、とても大事なように思う。
カビ=悪ではない。
僕たちは、昔からの菌との付き合い方を思い出す必要があるのではないか。

味噌作りを始めるときに、老舗の社長が
「手を洗っても洗わなくても結構ですよ。その手の雑菌が、その人の味噌を作りますので」と言っていた。
僕はその考え方がとても好きだ。
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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