03 08
2007

おっさんと若いにいちゃんが農業研修に来る。
隣の市にある障害者の授産施設からである。

10月より施行された障害者自立支援法により、こういった施設では国からの補助が打ち切られ、利用者にはとにかく何か働いてもらわないと経営がまわっていかないらしい。その施設では、空き缶を市から買い入れ、アルミ缶とスチール缶の分別をやっていたりもする。近所にある施設では、ゴミ箱をまわって空き缶を拾ってくるところもある。どこも大変だ。

こういう施設では今、農業に対する視線が熱い。利用者ができるような仕事が農業の中には割りとあるようで、農業に参入しようという動きが目立ってきている。ただノウハウがないので、こうして研修に来たというわけ。

研修に来たスタッフさんの話は、農業に対する視点が違っていて面白い。僕ら農民は、出来ることなら『省力化』を進めたいと思うもの。作物の品質維持や、また輪作や昆作の兼ね合いから、省力化をしない方向に選択をとったりもするが、基本的には省力化に目が向いている。それは当然。毎日、毎日、体を酷使しての農作業なので、楽になりたいと思うのは人の性。しかし、授産施設のスタッフさんは違っていた。『とにかく手間のかかる仕事を作らないとダメ』という。この施設では、今年から田んぼを20haほど作付けする予定だとか。『それでも稲作はほとんどが機械化なので、手間がかからなすぎで』と、稲作農家が聞いたら怒りそうなことをさらりと言う。

『なので、菜っ葉なら毎日仕事がありますし、手間もかかるので、ここに研修に来ました』ということらしい。その人曰く、『利用者のできる仕事を作り出すのが難しいんです』とのこと。『利用者の方々は、仕事のスピードは遅いのですが、持久力がすごいんです。同じルーティンな仕事を1日中出来たりするんです。そういう長所を活かせる仕事を探しているんですよ』。なるほど、葉物野菜の出荷は、袋詰めなどとにかく同じ作業を延々と繰り返すルーティンな仕事が多い。こりゃ、思わぬライバルの出現かな!?
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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