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送電線は、
一度建てたら常に電気を送り続けるので、
建て替えが難しいらしい。
なので、腐食する鉄塔を維持するため
定期的に塗装し直す必要がある。
農園の近くにもそのような鉄塔が数基あり、
北陸電力の発注による
たびたび高所での塗装作業の偉業を眺めながら
農作業をしている。

その鉄塔で
ペンキが飛散する事故があった。
原因は、鉄塔が北陸電力施設内にあったため
鉄塔を飛散防止のフィルム等で養生せず
そのまま作業をしたことにある。
北風のやや強い日で
その風に乗って北陸電力の施設外まで
ペンキが飛散した。
そしてそこに当農園の
ツルムラサキの畑があった。

連絡を受けたとき
目視ではペンキの付着は確認できなかった。
ツルムラサキの畑は、農園内に何か所かに分かれており
ペンキ飛散の疑いがあった畑は、
まさにその次の週からようやく収穫が始まる畑だった。
本格的にツルムラサキの収穫を前に
僕らも昨年買ってもらっていたお客さんに
インフォメーションを流し
来週からはツルムラサキが増える旨を伝え
注文もたくさん受けていた時期だった。
なので、ペンキ飛散の話は青天の霹靂だった。

実際に畑では、周りの農道には
一部ペンキの飛散が確認できたが
野菜そのものには目視では確認できなかった。
ただそれでは安全確認できたといえない。
そこで研究所に依頼して
ペンキが検出されるかどうかを含めて
検査を依頼。
結果が出るのに1週間ほどかかり
結果は、1㎜ほどのペンキ破片が検出された。
福井の農林総合事務所とも相談し
そのツルムラサキの畑の出荷は開始せず
そのまますべて廃棄することになった。
ちなみに現在農園のツルムラサキが
スーパーや直売所に並んでいるが
それらは鉄塔近くにあった圃場ではなく
また別の圃場のものであり、
安心して食べていただきたい。

ただ、圃場の一部を廃棄することで
今後ツルムラサキの供給が安定しない可能性がある。
北電は
賠償してくれると誠意を見せてくれるが
お金の問題だけじゃない。
僕らの農産物は
収穫するまでに相当の時間をかけて準備する。
そしてそれらは今年も買ってくれるお客さんを
待たせないために準備してきたものだ。
金銭的に補償を受けても
結果的には毎年楽しみにしてくれている
お客さんの需要に応えられないのだ。
今回の事故が起きてから
ツルムラサキを追加で播種したが
それが本格出荷できるのは9月ごろになるだろう。
それまではすこし不安定な出荷が続くことになる。
ということで
ご理解いただければ幸いだ。

雪害といい
今回のペンキ飛散といい
最近、今までなかったようなことがよく起こる。
なぁ。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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