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来年の技能実習生の募集要項を作成。
普通は受け入れ先農家が
こういうのを作ることはない。

大抵は、技能実習生は
第一次受入れの組合に斡旋してもらう。
良くても、
たまにそれなりに志のある農家が
現地の送り出し機関化している
日本語学校に赴き
そこで条件の合う子を面接して決めている
くらいだろうか。
どちらにせよ、
それらはその農業経営体に
必要な人材でセレクションしていることに
変わりはない。

農業経営体は
個人事業主だろうが法人だろうが
営利団体なので
自己の営利を追求することは正しい。
だが、これから先の
過疎化と高齢化と人口減少の日本社会において
外国人との共生は
はたしてそれだけでいいのだろうか。
というのが僕の人生をかけた問だ。
海外の開発の現場で
それぞれの地域をみた僕としては
ただ単に労働力としての交流(直流?)だけでは
硬直した従属関係では
発展的な社会に寄与しないと
個人的な妄想と言うか仮説を抱いて
この技能実習制度を活用している。
ま、その仮説は帰納法により
最近はわりかし間違いでもないかな、と思うようになった。

で、話は長くなったが、
技能実習生の募集要項は、
農園では現役の技能実習生が
作成の担当をしている。
僕からの指示は一つ。
このプログラムの目的は
地域で活躍する農業企業家を育て
地域リーダーにすることなので、
その目的に沿う募集要項にしようということだけ。
毎年の作業で
たたき台もあるので
募集要項作りもだんだん効率よくなってきている。

今回は、今いる実習生から
「日本語能力が高い方が良いと思うので、事前に日本語学校に半年通うことを条件に入れてはどうでしょう?」
と提案があった。
ま、経営者としてはその方がありがたいけど
それって目的の
『地域で活躍する農業企業家を育て地域リーダーにすること』に
沿う条件として必要なことなのか?
僕にはとても必要に見えない。
それどころか別の意味が付与されて
まともなセレクションの妨げになるんじゃないだろうか。

日本語学校はいったいどこにあると思う?
そんな特殊な学校は
ほとんど街にある。
田舎から通える距離ならいいけど
そうじゃないとアパートや寮に泊まりながら
通うことになる。
当然、仕事もできない。
20代前半の子たちは
その家の家計を支える重要な働き手だ。
世帯家計を簡易でもいいから調査すれば
そんなのは容易に見えてくる。
その条件を付けることで
優秀だが家庭環境に恵まれない子は
街での数か月の学校生活費用と世帯生計の狭間で
日本行きを断念するかもしれない。
だから僕は、明確に反対した。

その条件を提案した3年生のデデの言い分は
来日直後は日本語がわからなくて職場でも混乱がある、
それをなんとかするには語学をしっかりやってくる必要がある
とのことだった。
また日本語ができれば勉強の幅も広がる、とのことだった。
そりゃそうだけど
やっぱりリーダーになれる人間を
意図せず外してしまう条件は飲めない。
で、僕から逆に提案。
来日直後に日本語で職場がまごつくのは
農園特有のテクニカルタームの存在だ。
業者の名前やポピュラーではない野菜の名前、
それと方言交じりの作業用語。
逆にそういう環境だと
どんなに日本語学んでもまごつくだろうよ。
だったら、そのテクニカルタームを説明した
動画や辞書(といっても簡単なメモ程度)を
準備した方がよくないかい?

ということで、
僕と実習生とで
新しく来る子達用に
そういうものを作ろうかという話になった。
ははは、また一つ仕事増えたね~。

あとは、やはり授業や議論が多いので
それに耐えられる人と言う条件を足そうとなった。
月報だけでなく、年報や卒業論文まであるので
そういうのもしっかりと書くんだ!という意志の人に
来てもらうための付帯も付け足した。

毎年少しずつだけど
こうして条件をみんなで話し合って決めている。
僕らの出発点の確認にもなるし
なんのためのだれのための研修なのかも
振り返ることができるしね。

さて、来年はどんな子がくるのか楽しみだ。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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