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インドネシア出張の成果の記録、第2弾!
②スタッフ立崎の活動打ち合わせ

ちなみに、立崎はいつき組のたちこである。

さて
事細かに読んでくれている読者には
重複する説明で
眠たいことこの上ないが
これを理解していないと
なんのことなのか?となりかねないので、
くどいけど、立崎がインドネシアに居る説明させてほしい。

農園がインドネシアの農村開発を
ほとんど無償でおこなっていることはこれまでも
記録してきた通り。
その中で、2016年より
タ農に人を派遣しようと画策していた。
それがどのような形になるかは
様々な検討をおこない
青年海外協力隊が一番いいのでは、と
タ農の校長とも合意。
それから案件を形成し
協力隊の一般募集にあがってきたこの案件に
スタッフ立崎(若干当時24歳)がアプライして
見事その案件を手中に。
案件内容としては、
隊員はタ農の農業の先生として派遣され
インドネシアの農業教育の拡充と
和食ブームに沸くインドネシアにて日本野菜の紹介、
そして技能実習生の卒業生への営農指導(これは裏ミッション)
etc.
で、昨年の12月に派遣され
今年の1月よりタ農で農業の教員として
立崎は活動を開始していた。
彼女自身は大学生時代にインドネシア留学経験を持っていて
語学はすこぶる出来るので
いきなり教員として授業を担当させられている
まさにスーパー隊員と言っていい。

だが、その立崎からすこしS.O.Sが来ていた。
それは専門以外の授業も担当させられ
かなり負担が重いこと。
そして事前に時間割をもらうものの
担当先生の授業の補完的役割かと思いきや
まるまる1コマ授業を期待され、
しかもその準備にほとんど時間が無いこと。
正直、このレベルになってくると
僕でもできるかどうかかなり怪しい・・・。
ましてや留学経験1年で
農学が専門でない
25歳の経験がまだまだ足りない彼女が
まかりなりにその毎日をこなしていること自体が
すでに異次元に思えた。
環境が人を育てるとはこのことだね。

さて、
今回の僕の役割としては
立崎の役割について学校側と協議することだが、
それは
彼女に楽に活動をしてもらうことではなく、
学校の要望と
彼女のポテンシャルのぎりぎりと間を
見つけることにあった。

そもそも1か月ごとに時間割を渡されて
栽培だけでなく農産物加工からランドスケープ、農業機械などの
授業にまで彼女にまるまる一コマ任せてしまうという
その感覚が僕にはよく解らないし
それがこなせるスーパー先生は
たぶんタ農の先生にもいないんじゃないかなって思う。

で、さっそく教務担当のTuti先生と
タ農の校長、立崎と僕との4者会議を開催。
事前に立崎へのインタビューで
一コマ任されるのは嬉しいが準備に1か月欲しい事、
1つの授業を学年のすべてのクラスを横断的に行いたい事、
外国人の目線から見た異文化的農業について授業することで
単なる技術ではなく学生の見識を広めるような授業をしたい事、
などなどを聞いていた。
ちなみに、もうこの時点で
もうすぐ任期満了の隊員のような現状分析ができていることに
僕はこっそり舌を巻いていた。
どこまで成長する気だ?この子は・・・。

で、これをそのままタ農側にぶつけてみた。
その反応は、すこし意外だった。
困惑と言うか思惑と違うというか
まさに差異を見出せる瞬間と言うか。
僕はこの瞬間が好きだ。
校長からの返答はこうだった。
「農業というのは、土を見て、肥料を計算して、種を蒔いて、水管理し、病害虫を押さえ、収穫し、市場を見て、加工もして、農業機械も扱い、畑の周りの環境にも気を配り、そういう総合的なもので、その流れの中で立崎には全部を見てもらったうえで、どの部分を日本式で改善できるかを考えてほしい」と。
なるほど、こりゃズレテルワ。

農業の過程を農学的に切り分けて
そのどこかで日本的視点が活かされないかって
これ現場レベルだとあまり意味のない話。
農学栄えて農業滅びるってまさにこれかもね。
ただ農学的アプローチとしてはそれが真っ当なのも
問題をややこしくしている。
僕らは市場があって
それは顕在的か潜在的かの違いはあるだろうが
それに反応する形で商品を作り上げていく。
コストの面と質は市場のレベルによって変化もする。
栽培としてのベストではなく、お金が回る、そんな感じ。
それを農園たやで叩き込んできた立崎には
農学的なアプローチの農業への視点は
たしかにピンと来ないのは、当然だろう。
この視点と常識の差異を数時間の会議の場だけで埋めることは
たとえどんなファシリテーターだって無理だろうね。

で、
とりあえず、授業を作る時間が欲しいこと、
ある程度テーマを決めてその月はそのテーマの授業だけをすること、
農学というよりも生徒の見識が広がるような授業をすること、
の三つを了承してもらった。
あとは立崎がその授業を体現する中で
農業とはどういうことなのか、それを先生たちにも
分かってもらえたらいいと思う。
切り分けて細分化して分析する中に、
人々の息遣いを感じる農業はなく、
農業はあくまでも人の生業、営みなのだとそれを知ってほしい。
と書くと、敵を作るかな。
ま、僕も学部程度の農学しか齧って無い身なので
あんまり偉そうには言えないけどね。

で、校長先生たちには一応
立崎の要望は認めてもらった。
これからは立崎のテーマの中で
時間割についても出来るものと出来ないものを
立崎自身が選択し、
授業づくりにも時間をある程度見てもらうことになった。
そして、僕も彼女の授業作りに
ネットを介してだが手伝っていくことになった。

正直、話し合う内容が高度で
協力隊に来たばかりの人間について
話し合っているような感じが全くない。
環境は人を育てる。
本当にそうだと思う。
よかったね、立崎、
君の今の瞬間で
ここに協力隊として参加できて。

つづく




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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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