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インドネシア技能実習生への
座学の記録。
今年の前期の座学は、
例年通り農業構造論と農村発展論を
中心に行った。
とくに農業構造論は
実習生にはかなり理解困難な授業で
毎年前期に行うが
3年生でもなかなかその内容を
理解するに至らない。
もっと簡単に伝えられればいいのだけど
どうしても簡素化できず、
みんなの頭を悩ます科目となっている。
では、なにが難しいのか?

簡単に言えば
農業と言う表象を
その成り立っている歴史や社会や自然環境や
テクノロジーや政策やトレンドや金融システムや
グローバリゼーションなどの構造から
より明確に掴み取ろうという科目。

農業における社会変容の在り方を
その構造から読み解くことで
その先の未来を予想しようというのが
この科目の目指すところだ。
というのも、
よくいう「考える農民」を目指すとき
その考える内容はいったいなんなのかの
議論は結構おざなりで
道筋もセオリーもない。
権威付けるわけじゃないし
何か一つのアイディアに固定するわけじゃないが
何か主となる考え方のひな型があれば
そこから派生する自己流(批判や肯定も含めて)が
たぶん考えるそれぞれの農民だと
僕は思う。

で、今回の最終試験。
現状の農業を形作る構造として何があるのかは
ひな形通りにみんな考察できるようになるが
それが農村の発展計画や未来予想図に
致命的につながらないという
いわゆる応用がきかない状況。
実は、これまで11人実習生を受け入れているが
ほぼみんなこの「応用」が出来ない。
そういう意味では、もはやこの科目は失敗と言うしかない。
うーん、なぜだ。
ちなみにこの科目は
僕がボゴール農科大学に留学中に
その大学院で教わった
農村開発論と社会変容論とを独自に組み合わせて
作ったオリジナル科目。
この視点で僕は
未来を予想し、そして今の経営の根本に
この考え方を採用している。
自分では上手くいくのは
それは僕の志向に沿った考え方だからかもしえない。

1年生のダニは、
農業資材屋が地域に無いことを問題にし、
自分がそのビジネスをするという
これまで月間レポートに書かれていたことを
発表したのだが
なぜ農業資材屋が地域にないのかを
結局構造的に読み解けず、
彼の農業構造分析はそれと乖離して
地域の人口や自然環境などを延々と
説明していた。もちろん評価は不可。

デデもイマンも少しはマシだったが
結局同じところにはまっていた。
地域の問題を
それらしく洗い出せるが
それがどうして存在しているのかを
構造的には見えてこない。
当然、その情報を得ることが難しいのは
僕も知っているが、
その構造として見えてこない部分こそ
まさに問題の中心点の場合もあり
その存在を知ることだけでも
大きな成果になる。

ま、今年もあまり出来は良くなかったなぁ。
教え方が悪いのかなぁ。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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