五月果つ。
ブログのエントリーが極端に減っているのは
いろいろと理由があるが
ちょっと書かなさすぎか。
本当は5月中に書こうと思っていたことが
いくつかあるので
その想いが薄ぼけてしまう前に
記録しようか。

5月中旬は東京にいた。
県青協の会長の任を終えてからは
東京に出ることは滅多にないと思っていたけど
どうもそうはならないようで
その任で取られていた時間を
やりたい方向に振り分けて
今は動き続けている。
2月に師匠と話をする機会を得て
もうその方向ではブレない。
といっても今回の上京は
ずいぶん迷ったけど。

さて、
上京した理由は
国際開発学会の農業と開発研究部会の
研究会に参加するためだった。
今年から新しく立ち上がった研究部会で
知り合いの先生からお誘いを受けて
僕も研究部会の発起人の1人として賛同していた。
その研究部会の第一回目の研究会を
東京で開かれると言うので
とりあえず参加しようと上京したわけ。
あっちなみに僕はこれでも
国際開発学会の会員なんです。はい。

さてさて
予想した通り
研究会での議論は、
土地にへばりついて
汗と泥まみれになっている農民が
ついていけるような議論じゃなかった。
まず一回目ということで
SDGsについてJICAの農村開発部の次長さんから
レクチャーを受けた。
SDGsって何?ってそこからもう躓いていたんだけど、
僕のざっくりした理解でいえば、
国連のミレニアム宣言でMDGsが採択され
この2015年まで貧困削減などのゴールに向かって
国際協力が行われてきたんだけど、
多分、このブログの多くの読者は
そんなことは興味の範疇外だと思う。というのも
僕もそんなこともあるな~という程度の理解と知識であって
それがどうなろうとも、自分の生活世界には
あまり関係が無かったもんで。
で、その2015年が来たからなのか
どうなのかはわからんけど、
2016年から2030年までに次の
持続可能な開発目標(SDGs)が国連で作られて
僕らのあまり知らないところで
(その業界では大きなニュースなんだろうけどね)
決まっていたというわけ。
開発や援助の次のメインストリームとなるわけなので
国際援助機関だけでなくコンサルやNGOも
これを勉強しないといけない。
で、このSDGsに持続可能な農業が盛り込まれていて
なので、この研究会で取り上げたってわけ。
農村開発部の次長さんの説明は、
SDGsそのものの中身の話というよりも
SDGsとJICAの農業開発の整合性につい手の話に終始しており
うーん、この業界から長く遠ざかっていた者には
ややとっつきにくい話だったかな。

結局、持続可能な農業ってなんだろうって
もやもやが残った。
ま、よくあるのが環境問題の視点だね。
あと人口問題か。
貧困問題としても捉えられるよね。
インフラ整備や高収量品種、有機農業、
なんてキーワードはすぐに出てくる。
でもさ、現場でやっている人間としては
それもインドネシアの農村の最前線とも係っている人間として
思うことはだけど、
「若者が農業に向かわない」
これが一番持続可能な農業をつぶしているように
みえるんだよね。
農業を取り巻く産業や仕事は、
開発が進めば進むほど栄えるんだよ。
行政や農協や資材屋や大学や試験場や
そんなお仕事は栄える。
でも、先日も地域の先輩とも話していたけど
ホウレンソウとかの菜っ葉の値段って
30年も前からずーっと100円前後から変わらんねって。
どんなに経済大国になろうとも
値段が一緒。
物価上昇率を30年前から考えれば
その分、野菜の値段も上がっているはずなんだろうけど
それが上がらない。
なのに農業を取り巻いている産業の人たちの
給料は確実に30年前より上がっているんだよね。
なんだろう、これって。
持続可能な農業って
農業を取り巻く産業も入れてって事なら
SDGsの議論は合っているね。
たしかに技術力が上がって
大量生産が可能になっているんだから
農業者がそんなにいなくても良いだろうって
言うのは議論に値するけど
だからといってポピュレーションのグラデーションが
おかしすぎないか?
インドネシアの農業高校だって
卒業生のほとんどは農業外の仕事に就いている現実の中、
農業の外側から農業を眺めているだけの人たちには
なにが持続可能に見えているのか。
僕にはそのギャップがあまりにもありすぎているのに
持続可能の議論としては
整然と進んでいくことに
恐怖を感じることもある。

いいよ。
だから僕はここに戻ってきたんだし、
IPBで学んだこと、悔しかったことを
証明したくて
10年もかけてインドネシアの農民子弟を受け入れてきたし、
JA青壮年部という
もうここが最後になって絶滅するんじゃないかって
思われる農業の担い手と地域と農村のつながりを
もう崩壊しているに等しいそれらの活動を
腰を壊しながらも続けている。
僕の思い違いで
僕の勘違いで
僕の妄想で
そうじゃない未来が待っているのなら
それなら僕も気が楽だけど
どうもそうじゃない。
この研究部会を通じて
ギャップをもう少し眺めてみようと思う。
僕の妄想が妄想で終わるといいな、と正直思う。



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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