アンビシ勉強会があったので記録しようか。
発表者は、インドネシア実習生で
今月帰国予定のジャジャン・ヘルディアン。
研修3年目の卒業研究を発表し
(内容の詳細はカテゴリ:ジャジャンを参照ください)
それに付属して日本での思い出と
帰国後のビジネスプランを話してくれた。

インドネシア実習生とは3年かけて
彼らの帰国後のアグリビジネスのプランを練り上げる。
と書くと何かすごい活動のようにも思えるが
なかなか画餅の域を出ない。
今回も僕から見れば
不完全燃焼という感じだ。
それはジャジャンに対する不満ではなく、
彼は良く頑張ったので
その頑張りには大いに称賛したいのだが
その頑張りに対して
僕の指導力不足が大きく影響し
彼の行きついたビジネスプランへの
不完全燃焼感になっている。
僕は僕に不満なのだ。

彼のプランは
ソシンというアブラナ科の周年栽培にある。
それは技術的に可能かどうかも問題だが
価格さえ維持できれば常勤で雇用が可能になるため
その経営の部分ではかなり話し合った。
出来る奴を雇えることが可能ならば
多少技術力が追い付かなくても
彼らの若さと勤勉さと労働力とが
それをカバーしてくれるのは
僕の目からも明らかで
それはそれほど心配していない。
では、何が不完全燃焼なのか。
それは、
その前提となる「価格を維持さえすれば」
に対する議論が深まっていないことだ。

インドネシアの小農は輸送力がない。
しかもコールドチェーンも脆弱だ。
農家レベルもそうだが
市場にもその施設はなく、
購入した一般家庭もまだまだ冷蔵庫の普及は
進んでいない。
たぶんそこは
もうすぐに整うのかもしれないけど、
ジャジャンがビジネスを始める頃は、
彼の想定している範囲内での市場では
まだまだその反応が得られないだろう。
ここに来て僕は
葉菜類が中距離の範囲でマーケットとして
成立する条件を簡単に考えすぎていたことに
気が付いたってわけ。
まったくこんなことにも気が付かないなんてね。
ダメさ加減に嫌になる。

ジャジャンは軽車両を買い
それで市場に運ぶいう単純なモデルで
価格維持の前提を埋めたつもりでいる。
たぶんそれでは埋まらないよ。
1月末に開いた先輩たちの勉強会で
もうその話は出ていたし
彼らもその壁に思いっきりぶち当たって
めり込んで身動きが取れないんだから。

帰ったらジャジャンは
卒業生たちの勉強会で発表する予定だ。
ジャジャンが言うには
今回の発表をそのままインドネシア語でやるという。
それならそれは面白い会になるね。
先輩からまだ始めてもいないけど
3年かけて練ったプランを
一瞬にしてぶち壊されるわけだから。
その会は、僕も参加を予定していて
打ちのめされるジャジャンと一緒に
僕も粉々に打ち砕かれる予定になっている。

ただ、幸運なのは
ジャジャンが帰ったら
それで終わりじゃないってことだ。
卒業生たちが開いてくれる勉強会を通じて
もう少しジャジャンとも歩いていきたい。
そんなことを想った
ジャジャンの最後の日本での勉強会だった。



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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