さて話が進まないので
一気に進めようか。
僕らはクスワント(第4期生)の家に
泊まることになっていたが、
そこにカダルスマン(第5期生)以外の
すべての卒業生が集まり
議論することになった。
しかもみんなも泊まり込みで。

そこでちょっと嬉しかったことは、
もちろんみんなが泊まり込みで
議論しようという意気込みもそうだったんだけど、
それと同じくらい、
いやそれ以上だったのは、
クスワントが今回の議論を
パワーポイントにまとめて
プレゼンを含みながら議論を
進めてくれたことだった。
そうそう、こういう訓練を
僕らはいっぱいやったんだから、
これくらいはやってもらいたかったんだよ。

卒業生のネットワーク作りは
みんなの総意でやろうということにはなったが
肝心の活動はどうするのか?
それが課題だった。
卒業生たちから上がってきた
活動は3つだった。
そのうちの2つは
すでにSNSを通じて議論されていたことだった。

まず
彼らが挙げた活動は、
勉強会の開催だった。
僕は勉強会を開くのが好きだ。
自分の知識は限界があるし
人間ひとりで学ぶことは無理だ。
本を読んでも
僕みたいに頭があんまりよくない人間は
すんなり内容が入ってこない。
だから学ぶ意思を持った
仲間と一緒に切磋琢磨してこそ
僕らは知識を肉体の血と肉に変えて
実践で役に立つものにできると思っている。
だからボゴールに留学していた時も
帰国してここで農業を始めた時も
いつも勉強会を開いていた。
それは今も続いている。
(詳しくはカテゴリーのアンビシ勉強会を参照されたし。)

で、その勉強会に
インドネシアの実習生も参加していた。
その時の雰囲気や熱気が
彼らにも感化したのだろう。
インドネシアに帰国して
それぞれの村で営農や日々の仕事に追われると
新しい知識や考えに触れる機会は
少なかった。
日本で僕らがやっているような
勉強会の熱気がとても大切なものに
思えるようになったのだという。
さもありなん。

そこで自分たちも勉強会を開きたいと
今回の活動に挙げることにした。
毎月最終の日曜日の午後に集まり、
メンバーが持ち回りで発表する。
自分たちの営農の現状や課題を発表したり
新しい技術や栽培法を話し合ったり
したいという。
自分たちだけでは
知識の限界もある。
だから年に1回は外部から
ゲストティーチャーを呼んで
講演も企画したいという。
参加者は研修卒業生だけに限らず
農業高校の先生や生徒(3年生に限る)、卒業生も
参加可能とした。

そこでクスワントから一つお願いがあった。
それは
僕が「グローバリゼーションと農業」という授業で
使用しているDVDをインドネシアにも送ってほしい
というのだ。
「田舎に戻って農業をしているとグローバルな動きをとても感じられなくなるんです。日本で徹さんのところで勉強していた時に感じた、ダイナミックなグローバルな視点を今も感じて営農したいんです。」
なんていうんだ。
この時は結構グッと来た。
あとちょっとで泣いてしまいそうなくらい
嬉しかった。
わかったよ、ワント。
DVDは君が帰ってからも新作を買い続けているから
それを送るよ。
で、それだけじゃ日本語だからわからないだろうから
僕はそれを元に教科書をインドネシア語で作るよ。
あと、日本のインドネシアを結んで
その授業をそっちでも受けられるようにするよ。
年間12回の君らの勉強会の1回は
僕が担当しようじゃないか。
という話になった。
授業していた時は、
宿題めんどくさそうだったし
僕の拙いインドネシア語も
理解しにくそうだったし
仕事で疲れているのに何でこんな勉強するんだ?
っていう雰囲気の時もあったし
僕も暖簾に腕押しな時に消耗して、
自分のモティベーションを維持できなくて
辞めてしまおうかなんて思ったこともあった。
でもそんなすべてが
このやり取りで吹き飛んでしまった。
こういうことがあるから
僕はこの活動をやめられない。
今回も事前にずいぶんと消耗し
(とくに腰の問題で・・・あと今の実習生とのやり取りでも)、
もうダメかな~、って思うことも多々あったんだけど
これでまたしばらくは僕の推進力は
保たれることになった。

つづく



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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