金曜日の夜は
久しぶりの勉強会。
12名の参加で場所はAOSSAの会議室。
発表者は新規就農の尾崎君。
彼は長い間、米作の農業法人に勤めていたが
今年から野菜農家として就農した。
そんな彼が選んだテーマは
「有機農業」についてだった。

で、選んだ本が2冊。

齋藤訓之 著 『有機農業はウソをつく』
松下一郎 著 『本当は危ない有機野菜』

ま、本のタイトルからも分かるけど
有機農業をどう実践するか、ではなく、
批判的に検証しようというのが今回。たぶん。
実際にも尾崎君のレジュメには、
お客さんが有機栽培や無農薬を
気にしているように思われるが
「コスト面や労力を費やしてまでJAS有機の認証を取得する意味があるのか」
と書かれている。

これらの本での議論は
ここでその内容を細かく
検証するつもりはないが
内容としては有機農業というものの正当性について
瑣末な議論のようにも見えるし、
本来あるべき姿の有機農業と
かけ離れてしまったJAS有機への批判とも見える。
ただその議論をすることが
僕ら農業者にとって
最優先事項となるのかどうかは
かなり疑問もある。
もちろん、科学的に検証されたものを
常にチェックし自分の営農の判断に
取り入れる姿勢は必要だけどね。


尾崎君の発表が彼の意図がどこにあったのかは、
多岐にわたる議論の中で見えにくくはあったが、
僕が彼のプレゼンから感じたことは、
自分なりの農業の正当性というか、
自分なりの納得を届けたいというか、
独自のブランドといえば、
「そんな大層なことじゃないんです」と
彼なら言いそうだが、
それこそが
尾崎君の野菜づくりへの姿勢であり
僕が共感する部分でもあった。
「有機農業か慣行栽培かどうかを説明するよりも、いっそのことJAS有機認証を受けてしまえばいいのかもしれないけど、それだとなんだか負けになるような気がする」
とぽつりぽつりと語るその口調にも
それは良く表れているとおもう。
だからと言って
「慣行栽培」と言い切ってしまうには
こだわりを自分なりに持つ彼には
たぶん辛いのだろう。
栽培の中身は有機か慣行か、
そんな単純化されることでもないのにね。
情報の受け手はいつもこうさ。
僕らのこだわりは
伝わらない。
だから伝わらないこだわりじゃなく、
わかりやすいこだわりにした方が良い
ということも言えるが
たぶんそれはそれで尾崎君に言わせれば
「負けた気がする」になるんだろうね。
コミュニケーションをとれるような
場づくり売り場づくり商品づくりをするしかないと
僕は思っている。
会話ができる商品を
僕らは意識的に用意しているだろうか。
それが僕から言えるアドバイスだ。





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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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メールは
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