有志による勉強会。
農業に携わっている、農業に興味がある、
地域おこしをしたい、地域と関わりたい、
そんな若者たちが集まる勉強会。
若者といっても、僕が最高齢で40歳だから
まぁ、もうそろそろ若者という言葉は
使わない方が良いかもね。

さて、
今回の発表は、農園のスタッフ大西。
題材は、この本。
竹内謙礼 著 『小さい会社こそ、高く売りなさい』。

ここで『小さい』というのは、
会社が大きくても赤字だったり、
市場への影響力が弱い会社のこと。
『高い』というのは、
安売りセールしていても利益が
多ければ『高い』ということらしい。
だから中小企業であっても
ある得意分野で
市場を独占しているのなら『大きい』会社になるし、
定価で販売しているのに薄利の場合は
『安い』になる。

小さい会社こそ高く売りなさい、というのは
市場への影響力のない会社ほど
利益が出るように売りなさい、ってことか。
それだけだと当たり前に聞こえるけど
中身はもう少し複雑だった。

大西のプレゼンでは、
売れない事態から解放されたいために
価格を下げることは
一時的な苦痛からの解放でしかない
と言う。
安く売れば
それだけモノが動くので、
充実し、
安心し、
忙しくなり、
楽しい感情が湧きあがり、
売れることで褒められ、
達成感もあるというが、
そういう感情と裏腹に
利益は下がり、
薄利と消耗戦の泥沼に長期的には
追い込まれてしまうのだろう。

小さい会社が大きい会社と
戦うためには
プレミアム商品戦略だという。
そのプレミアムとは
明確な違いを持った商品ということだけだそうだ。
安く売るのではなく、
違いを理解して買ってくれるお客さんを増やす。
それが小さい会社が取り組まないといけないこと。
自社商品の良さや意味をしっかり解って
選んでくれる顧客を得ることが
安売り合戦にならずに済むんだろうね。
全体の母数に訴えかけているような
価格だけのプレゼンでは、
生き残れないってことか。
だが、言うは易し、行うは難し、かな。

明確な違いを際立出せる作業は
なかなか一筋縄ではいかない。
他者との違いはいくらでもあるが
それのどれが僕らにとって
訴えたいものなのか、そこに信念がないと
上手くはいかないと思う。
お客さんが何を望んでいるのか?
なんて考えてそちらに合わせ始めると
それはそれで売れない時に
ブレてしまうからね。
あと、際立たせた『違い』は
際立った時からそのトレンドは
終わりを迎えているという事実には
しっかりと目を向けないとね。
だから信念というコンパスの針が指す先を
さらに掘り下げて、
次の変化が必要にもなるってことだと思うな。
それは転身ではなく、
独りよがりのこだわりでもなく、
価値を生み出す作用は
買い手と作り手の相互作用なので
その変化のための買い手との刺激が
僕ら作り手として受け止められるような
状況に身を置かなきゃいけないよね。

あと勉強会で思ったのは、
大きな会社と小さな会社は
地域の個人農業間でもいえることだろうが、
もう少しエリアを大きくとらえると、
今後農業参入が盛んになるだろう
農業外からの株式会社との戦いも言えることだろう。
また都市部の市場狙いの地域間競争も
それにあてはまる。
地域内部の個人農家の個別的な戦略と
地域外に対してのある程度のまとまりをもった
地域色を売りにするような戦略が重層的に
重なり合っているのが僕らの現状だ。
そしてTPPに見られるように
グローバルな中でも
僕らは『明確な違い』をプレゼンしないと生き残れない。
どの場面のどの市場で
どんな戦略をとるのか
僕らは信念のコンパスが指す先を見誤らず、
その場面に合わせて、より尖がっていかなきゃいけない。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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