『TPP国会決議の実現を求める全国JA青年組織代表者総決起集会』
という、一見しただけでは
何のことか良くわからない集会に
東京まで出向いて参加した。

事実、友人との食事会で
この文言が書かれている鉢巻を見せたのだが、
「あれ?農協ってTPP賛成だったっけ?」と
反対の意味でとらえられてしまった。
『TPP国会決議の実現』って辺りが
どうしてもTPP早期妥結!って読めちゃうよね。
こういう文言って大事なんだよなぁ。
で、たぶんたくさんの人で考えたんだろうけど
その迷いぶりもやはりここでは見えちゃうね。
反対!反対!って言葉ばかりでは、
利権にしがみつく業界か!?って見えてしまって、
やはり世論的に賛同は得られないしね。
国会決議というのは、
TPPの交渉経過も中身も全く見えない中で
国会内の農林水産委員会での決議で、
『米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること』を骨子とした
決議のこと。
米と麦と牛肉、豚肉、乳製品、そして甘味資源は
関税撤廃から除外してね、という決議。
これを守ってね!という圧力行為が
今回の総決起集会というわけだった。
規模としては400人ほどの集会だった。

2日間の座り込みで、
地元選出の議員さんにも連絡を入れたが、
来てくれたのは助田議員・山本議員・滝波議員の3名で、
(滝波さんは早朝来られたようで、会えずに名刺だけ置いていった)
他に山崎議員の秘書が代理で応援に来てくれた。
が、他の議員さんからはなしのつぶて。
稲に田んぼと書いて、と農業とのかかわりをあいさつの冒頭で強調する
稲田議員にはぜひ来てもらいたかったが
農協改革の件で(稲田議員は農協改革の急先鋒というイメージ)
他県の青年部から反発の声が高いので
血気さかんの青年部の若者の群れの中には
まぁ、来ない方が身のためだったのかもしれない。
来たら来たで総決起集会自体はヒートアップして
ちょっと面白いアクシデントもあったかもしれないけど。

さて、参加しての雑感。
集会での東大の鈴木宣弘教授の話は面白かった。
交渉自体が茶番劇だと批判する教授は、
すでに着地点も決まった出来レースを見せられていると
その経緯を話してくれた。
昨年、安倍さんとオバマさんと寿司屋で
会食した時にすでにTPPはどのあたりでの決着するかも
取り決められていたという。
TPPと並行して日豪のEPAが交渉されていたが
そこで現行の牛肉の関税を
19.5%まで引き下げる取り決めがあったが、
ここでの言い訳としては
この関税率を持ってTPP交渉の要としたいということで
これ以上の引き下げはなく、オーストラリアも含めての
TPPなので、交渉の中で19.5%で押し通すような論調だった。

だが、ふたを開けてみると(まだ完全に蓋はあいていないけど)
漏れ聞こえてくる数字は9%といったような具合で
なんだか何が本当かわからないまま
国民がその数字と意味を忘れてしまう頃合いを見て
徐々に寄り切られているような
そんな状況だそうだ。
特にミニマムアクセス米として
さらに追加で20万トンほど別枠を設けようという辺りも茶番だ。
だから先生曰く、
「国会決議は意味がない。それはどんな風にも読めるんです!それぞれの品目で再生産できるぎりぎりのラインまで関税は引き下げられるし、別枠でミニマムアクセスとして買わせられてしまう」
ということだった。
国会決議の順守を声高に叫んでも
無駄というわけだ。
ある国会議員さんは、雑談の中で、
「再生産できるように無関税になってもなにかしらの補償で支払われるんだから、そこの予算取りが肝心になるよ」と話していた。
TPPの議論の中身も知らないはずなのに
国会議員がそういうことを言い出しているってことは
やはりその路線ですでに政府も国会も動いているってことだ。
補助ばかりの農業。
攻めの農業・強い農業ってこういうこと?
ソンナンナニガオモシロイノ?

でも、鈴木教授はそれも論破する。
「関税収入が減ってしまうのに、いったいどこからその補償分の予算を確保するというのでしょうか?財務省はすでにこれに対してかなり消極的態度ですよ」。
つまり補償はあっても、かなり限定的なものに
もしくは期間が内々に短く見積もられている可能性も高い。
なにせ農業人口の平均年齢は66.7歳。
人口ピラミッドだと60代から上ばかりが多い
いびつなカタチ。
だまってやり過ごせば、
時が立てた経つほど力のない業界になるのは
目に見えている。
だから少し先の未来を語るだけで
そこを満足させられさえすれば
すべて収まるように思われている。
それが情けない。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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