福井に若者の就労への自立支援をする
「サポステふくい」という団体がある。
知り合いの方が務めていて、
その方からお願いされて
その利用者さんの中で
農業に興味のある方を見学で受け入れた。

諸事情合って就職に消極になっていたりする
若者を支援しようというのがこの団体の趣旨。

さて、そういう若者は
やはりあまり会話などが得意じゃないのじゃないか
と少し見学もためらったが
とてもお世話になった方&とても信頼している人からの
依頼だったので、受けることに。
しかし、その考えは偏見だった。
見学に来た若者たちは、
確かに会話が得意ではないかもしれない方もいたが、
それぞれしっかりと考えていて
話も弾んだ。
というよりも、こういう風にしてサポート支援を受けて
がんばっている人たちは
就職に対して他の人よりも
人一倍考えているような感じで
その中でも「労働」に対する視点はやや鋭く、
職場の雰囲気や上司の人柄にも
よく観察しているようだった。

農業の労働サイクルは
やはり正直言って休みがない。
朝も早い。
深夜の残業が無いだけが救いかな。
といっても、近くの農家では
スタッフとパートも
苗の接ぎ木を夜なべでやるって聞いたけどね。

見学の方からは、
僕の農園が土曜日しか休みがないことが
やはり驚きだったみたいだし、
僕が朝4時半ごろから仕事をしているのも
驚きだったようだ。
そうだよねぇ~、やっぱり「普通」じゃないよね。
土曜日休みだけ、まだましさ。
祖父や父の代では、土曜日が半ドン(午後休み)だけで、
丸1日の休みの日なんて盆と正月くらいだったからね。
生き物相手の仕事はどうしてもそうなるね。
生産様式が文化と民族的な意識を創るというのなら、
僕らはやっぱり「農民」というエスニシティになるね。

「スーパーには100円の野菜があふれていますが、そんな安い生産物ばかりで、儲けって出るんですか?」
という質問もあった。
農業に就職しようと思えば、
その経営や未来も気になるよね。
確かに農産物は安い。
家電くらいの値段がするといいんだけどね~。
携帯事業なんてすごいよね。
何万円もするスマホが
モデルチェンジするごとに良く売れて、
しかも月々自動的に何千円も引き落とされるような
ややあこぎな商売がまかり通る中で、
農業はなんとも純粋でかわいらしい業種じゃないか。
農業だから給与は低いよ、
なんて言いたくない。
現実的にはそうだとしても、
僕らはそれを「仕方がない」ものとして
受け入れちゃいけない。
100円でも他産業以上の利益が出るほど
スケールアップをするか、
200円で販売できるほど
僕らの強みがより鋭利に尖がれるか、だな。

その一方で
水と酸素と二酸化炭素と土と少しの肥料と
そしてたっぷりの日光、
僕らにとっては当たり前にあるような
エネルギーとも感じない
これらの力を農産物という形に変える作物は
本当に見事だと思う。
僕らは植物がそのエネルギーを固定していく
そのお手伝いをしているにすぎない。
金銭的豊かさを犠牲にして
心の豊かさを、なんて言わないよ。
儲かって、さらに心も感受性も豊かになる。
そんな仕事にしたいよね。

って、ぜんぜん職場見学ぽくないね。
ま、機会があれば
農業界で君たちもぜひ活躍してほしいと思う。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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