公民館の運営審議委員をしているので
金曜日はその会議と懇親会に
出席していた。
なんだか毎日そんな感じ。

さて、その懇親会の席で
考えさせられることがあった。
それは地元のJA女性部のこと。
JA福井市には、青壮年部と女性部が
それぞれ自主的な組織として
活動している。
で、当然、僕らの地区(河合地区)には
青壮年部の支部があるように
女性部もその支部があり、
それらは各集落の女性部から
組織されている。

さて、その女性部だが
昨年の役員改正時に、
うちの集落(高屋)では、
河合のJA女性部から抜ける
という判断をした。
集落の女性部として祭りや
清掃活動には参加するが
農協女性部として大きなまとまりには
入らない、というのだ。
なかなか思い切った判断だな、
と青壮年部の立場からは
思うのだが、
内情を見てみると
その判断は分からないでもない。

JA福井市の青壮年部は、その部員は
農村にすむJA正組合員家族か
農業に専念をしている青壮年と
規定がある。
集落の青壮年部の規定では
農地を所有している家族の若者
というざっくりした規定で、
メンバーを勧誘してきた。
中央と集落とでその規定は
同じではないのだが、
どちらも農業を起点として
メンバーを勧誘してきた。

一方女性部は
福井市の組織の規約はわからないので
もうしわけないのだが、
集落の話を聞いていると
必ずしも農業という
キーワードではないメンバーも多い。
入ってくれる人が少ないからだ、
と説明してくれた人もいたが、
集落のことだからと言って入ったのに
河合地区や福井市で集まると
農協色が強くなって
正組合員でもない人には
やはり違和があるのだろう。
そもそも集落では
JA女性部と呼ばず
ただ女性部としか呼ばれていないし、
JAとのつながりへの意識は
ほとんどないように思われる。

で、勝手に脱退するという
うちの集落の決定に
河合の女性部部長さんは困惑の様子だった。
懇親会では席も隣だったこともあり
またそこに集落の女性部の方も来られたので
その話題で盛り上がった。
河合の部長さんは、
「高屋は年齢制限があって、55歳になるとみんなやめてしまうルールがあるけど、それだから女性部のことを分かっている上の人が辞めてしまって、そういう決定が行われちゃうんじゃないかしら」
みたいなことを言っていた。
ある程度年齢が上にならないと
こういう活動をする余裕は若い人にはないから
負担に感じて脱退するという話になったのかしら、
と部長さんは話していた。
たしかに、上の人がいないから
事情が分からず、
勝手な脱退をしたとみることはできるが
上の人がいなくならないと若い人が
入ってこないと僕がまだ若いころ
母世代やその下の方々が言っていたのも
僕は良く覚えている。
実は、
河合地区の組織とつながっているのなら
集落の組織から役員を出さないといけないので
それが負担増につながるのだ。
上の世代の方は、地域の組織としてのつながりを言うが
その面倒な役を引き受けてはくれない、
との声もある。
集落のお付き合いで入った会が
知らないところで農協とつながっていて、
そちらの役も活動への参加も増えれば、
やっぱりみんな面倒に思っちゃうよね。

組織図では中央(JA福井市)と周縁(高屋)は
つながっているんだろうけど、
個々の活動やそれぞれの構成員の意識は
中央と周縁とで断絶しているのだろう。
それは以前僕が青壮年部について
書いたエントリーでも同じで、
集落の青壮年部の活動とJA福井市の活動は
それぞれパラレルワールドで展開されているように
感じるのもそういうことなんだと理解している。

農村が農業で規定できるようなコミュニティで無くなり、
農協もまた営農事業を中心に運営しているわけでも
無くなってしまった現状では、
こういう断絶がここかしこに表れてきても
当然だと思う。
しかも、今ではネットでいつでもどこでもだれとでも
つながれる時代になり、
住んでいる場所がコミュニティの母体になることも
少なくなってきている。
『地縁』は失われたというよりも
より力を失った形で再構築されつつあると見た方が
良いのかもしれない。
つながりを持ちたいというニーズに対する
供給はすでに過多の状況だと言っていいだろう。
共感が生まれないコミュニティが徐々に力を失う
という意味では、まさに僕らはその『農村』に
自分たちのリアルを見ているのだと思う。
ちなみにJA福井市青壮年部と
県青協(特に中央会の事務局)とも
僕の目には断絶があるように思えるが
それはまたよくよく観察し考察したうえで
エントリーにしよう。

そんなこんなで
うちの集落の女性部は
JA女性部から抜けたのでした。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

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