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本日、インドネシア研修3年生の
卒業研究プレゼンを
福井農林高校の
課題研究報告会で行った。
例年お世話になっているのだが、
今年も学生たちの貴重な報告会の時間を
お借りして、卒業研究発表をすることができた。
福農の関係者皆さま、
本当にありがとうございました。

さて、発表順で記録しよう。
まずはイラから。

イラの卒業研究はすでに前回のエントリーにある通りだ。
羊の飼料についていろいろと調べたのだが、
最終的には、
闘羊と肉羊が混ざり合った
近代化されていない
ローカル市場に阻まれることになる。

用途と評価が厳密に言えば一致しない
ローカル市場という
もっと近代的なビジネスにとってネックになる
そういう市場の価値観の前には
日本の畜産技術がそのままでは
その通りの意味をなさない、という
とても素敵な壁にぶつかった。
こういう壁は、
協力隊が良くぶつかる壁の一つで、
僕もあまりにも久しぶりにぶつかったので
不快というよりも
どこか心地よさすら感じたのは
ちょっと不謹慎な余談。

この壁をしっかりと意識できれば
それはそれでとても意味のある卒業研究であろう。
イラは、そのプロセスを
上手にまとめてプレゼンしてくれた。
乾季に草がなくなるから
何とか手作りの飼料を与えられないか、
から出発して、
いろいろと調べまわった話、
そしてそれらを試算したら、
肉質が良くなっても高く買ってくれるわけじゃない
ローカル市場の価値に阻まれて
結局儲けが少なくなってしまうことを
9分のプレゼンに込めて話してくれた。

肝心の結論ではやや飛躍してしまい、
自分で牧草地を確保します、
というこの研究を始める前にさんざん僕が批判し、
それにイラはちゃんと答えられなかったのだが、
またしてもそれを結論に持ってきてしまうという
失敗を犯していた。
だが、まぁ、行き詰ってしまって出口が
分からなくなってしまったのだろう。
ちなみに自分で牧草地を確保するという案は、
なぜ僕から批判されたのか。
それは
彼の計画にあった20頭の飼育の場合、
その頭数を十分食べさせるだけの草量をとれる土地は
面積が相当必要で、
高速道路などが出来て天井知らずに
値上がりを続ける彼の地元では、
日本でためたお金では賄えないくらいの試算だったからだ。
僕もだからと言って答えがあるわけじゃない。
だが強いて言うなら、
大量飼育をあきらめて
彼の地元の農家がやっているように数頭に絞って
少数精鋭の飼育をすべきだろう。
闘羊としての訓練の方がこの場合大事で、
大量に飼育するより
ブリーダーとして名を挙げる方が
成功への近道のようにも思う。

イラのプレゼンでよかったのは、
原稿を見ずに、聴者に向かってプレゼンしたことだろう。
これまでの卒業生でそれができた人はいない。
原稿を全部覚えたという意味では、
とてもしっかりとしたプレゼンだったと思う。
ただマイクの使い方に慣れておらず、
マイクに唇をしっかり当てて話していたので、
声がこもり、
とても聞きづらいプレゼンになってしまったのは
ちょっと残念だった。

とにもかくにも
イラのプレゼンは及第点で
終えることができた。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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