今、福井農林高校(以下:福農)に
インドネシア・タンジュンサリ農業高校(以下:タ農)の
一団が来ている。
それに合わせて、
農水省の部長と西ジャワ州の部長、
そしてレンバン総合職業高校(以下:レ農)の校長も
一緒にやってきていた。

「やってきていた」と書いたのは、
彼ら彼女らはすでに福井を発ってしまったから。
たった一泊だけの滞在だった。
慌ただしい日程でも
わざわざ福井まで来たのは
理由があった。
それはただ単に
福井農林高校を視察しようというものではなかった。
もちろん、それも目的だっただろうけど。

主目的は、
タ農と福農のように、
レ農も福農と交流事業を行いたい
という申し入れだった。
というか、すでに友好提携書を携えて
しかもすでにその書類に
西ジャワの教育長のサイン入りで
持ってきていた。
僕は今回初めてレ農の校長に会ったのだが、
会って1時間も経っていないうちに、
「タヤ、この書類に福農の校長先生のサインをもらえるように頼んでね」
と何かのついでに小物の買い物でも頼むような
そんな気軽さで、レ農の校長から
そのサイン入りの友好提携書を手渡された。
なんだかその時のその雰囲気が、
とても懐かしく思う自分がそこにいた。
僕は珍しく動揺も怒りも焦りも
そんな感情が湧きあがることなく
その手渡された書類を
ノスタルジックに眺めている自分が
可笑しくて仕方なかった。

経済大国になりつつあり(というかすでになっているか)、
驚くような経済成長を続け、
とても民主的な手法で
普通の人が大統領になったりするインドネシア。
もう僕の知らないインドネシアに
なってしまったんだ、と
最近はそんな気持ちを抱いていた。
ちょっとさみしい気もしていたが、
こういう所は相変わらず変わらない国なんだなぁ。

で、その友好提携書、
当然、ハイ解りました、となるわけはない。
メンバー全員で会議を開き、話し合った。
福農からの説明は明快で、
タ農との交流事業は卒業生の寄付で行っており、
県や国から財源的な支援があるわけではないので、
レ農をさらに受け入れていく予算的余裕がない、
と当然の回答だった。
レ農ももっと事前根回ししたらよかったのに、
と思っていたら、
その場に居合わせた農水省と西ジャワの部長とが
「予算が無いのなら、こちらから予算を出せば可能ですか?」と
切り込んできた。
それに対して福農は異論は特になく、
レ農の学生が福井に滞在する費用を
インドネシア側で持ってくれるのなら
受け入れは可能で、
もちろん人員的な問題やスケジュール等
些細な障害はまだまだあるにせよ、
インドネシア側の県と国が予算化に向けて
努力することで、会議は終了した。
ここを起点にして、
タ農とレ農の西ジャワ州が教育強化校に
指定している2校と福農の新しい交流を
模索して行こうとなった。
さすがにこのスピード感には驚いた。
やっぱりインドネシアは大国なんだ。
いろんなことを目の前で決めてしまえる裁量もあるし
それだけの予算もあるってことなんだろう。
あっでも、僕はそういうのちょっと嫌いなので、
できれば事前に根回ししてほしかったなぁ。

日本の教育は国際化といえば
英語教育ばかりに目を向けていて、
その弊害で、外国と言えば英語圏(先進国の)ばかりな
雰囲気が最近特に感じるようになってきている。
その偏見に少しでもくさびを打ち込むような
タ農レ農と福農の交流事業が
これから成り立つように
とても微力だが、僕も協力していこう。

さぁ、だんだん面白くなってきましたよ~♪





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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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