7月は福井では野菜が売れない。
それは2つの理由から。

まず一つ目。
それは暑いから。
暑いと食欲も減退するし、
台所で火を使って調理しようという気にならない。
だから、
外食や中食がこの時期は強い。

二つ目は、里山資本主義だから。
というのは、正当な評価かどうかは
わからないが、
とにかく家庭菜園がこの時期最盛期を迎える
というのは事実。
県民総家庭菜園といっても過言ではない
この田舎の県では、
この時期、自分の庭や畑で採れた野菜が
既存流通を超えて
まわりまくる。
取れすぎてどうにもならないキュウリや
トマトやナスやウリやその他もろもろの野菜が
近所へのおすそ分けという名を借りて
行ったり来たりする。
夏野菜のパワーはすさまじく
たとえ1本2本だけの苗しか植えていないとしても
とても食べ切れないほどの収穫があるのも
この時期。
だから、
7月の福井卸売市場の青果売り上げは落ち込む。
経済として発展しないが
里山資本主義という便利な言葉があるので
今はそういう主義の時期です、
と言い張れるようになった(半ばやけくそ)。

この時期は農家も辛い。
暑くて作業も大変だし
暑さと日射量から、農家の夏野菜も
半端なく収穫できる。
だのに、市場流通は鈍い。
だから値崩れする。
市場出荷に頼っている品種は
すでに半値を切って、
それでも底が見えない状況で、
どんどん値下がり中。

7月の福井で
市場を当てにしていたら
野菜農家はつぶれてしまう。
思い切ってこの時期は
夏休みにしてしまいたい気分なのだが、
そうもいかない。

だから農園では、
流通量が減る二つの理由を
逆手に取ることにしている。
一つ目の理由の暑さで食欲減退し
暑くて調理する気が失せるということならば、
火を使わなくても食べられる野菜にすればいい。
あと外食と中食ターゲットの野菜を増やす。
二つ目の県民総家庭菜園という状況ならば、
みんなが家庭菜園レベルでは作れない野菜を
この時期作ればいい。
それは貴重品種でもいいし、
プロらしくこの時期栽培が難しいものでも良い。

ということで、
7月の福井の状況は、
その環境がいい野菜農家を育ててくれるのだ。
と、やけくそで思うようにしている。




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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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