中学生の職場体験を受け入れた。
女の子3人で、箸が転んでもおかしい年頃とは
まさにこの年頃なんだろう。
ルーティンでややつらい仕事でも、
笑いが湧き上がる。
受け入れをした2日間は、
仕事場に花が咲いたように明るかった。

さて、その学生さんたちから、
いろいろと仕事について質問を受けた。
職業体験インタビュー用紙というのを準備していて、
職業に対する想いやその職業に就いたプロセス
なんかを聞こうというものらしい。
その質問の中で、
いくつか興味深いものがあった。

それはこんな質問だった。
「どうしてこの仕事をやろうと思ったのですか?」
「自分のやりたい仕事につくには、どうすればいいのですか?」

あああ、なんだか思い出すな、
僕が何かになりたかった日々を。
当初から「やりたいこと=農業」ではなかった。
でも、なんとなく『農家の長男』という、
前世紀の名残的な意識はあった。
小学校の卒業文集で、将来の夢は青年海外協力隊だった。
その内容がどういうものかもよくわからないまま、
青春時代は、とにかく農学部のある大学に
進学することがある意味目標だったかも。

やりたい仕事に就くといわれても、
それが当初から本当にやりたい仕事だったのかどうかなんて
その当初からわかるわけもなく、
また、当初にやりたいと思った仕事が
その想像の通りの仕事だったなんてことは
ないだろうな、たぶんだけど。

幼稚と言われようがなんだろうが、
強烈な印象だろうと、なんとなくのイメージだろうと、
自分の中に浮かびあってくる未来予想図に
僕らは不安定な気持ちのまま
走り向かっていくんだと思う。
そのプロセスの中で、
僕らはいろんなことに気が付き、
いろんな発見とご縁と学習とあきらめと希望を経て、
今の僕が、いま、こうしてここにある。

その仕事が自分に向いているかどうか、も
中学生たちは気にしていた。
向いているかどうかなんて、誰にもわからない。
それを目指して打ち込んだ日々が、
自分をそれに向かわしていくんだと
ぼくは思う。

やりたい、やってみたい、と若い感性で
感じ取ったのなら、それが今の君の進む道なんだろうな。
僕はそう思う。

それがわかるのなら、まだ苦悩は少ないのかもしれない。
ぼやけた蜃気楼のようなのが、たぶん君の未来予想図。
そんなものを引きずりながら思春期は過ぎていく。
のだと思う。

進んでいくべき道は、常に見えないが、
進んできた後には、道ができる。
それを後付で「やりたかった仕事」になるのかどうか
わからないけど、
まぁ、そんなもんなんだろうな。
それがどれだけ中学生に伝わったかはわからない。
僕もいろいろと思い出した、職場体験だった。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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