前回エントリーで書いた2013年度前期の試験。
トップバッターは、1年生のジャジャン。
2コマの講座でたった24回の授業を聞いて、
地域農業と地域発展の可能性について知ることなんて
到底できないが、
少なくとも、それぞれの地域に優劣はなく、
そこにあるのはただただ差異でしかなく、
そしてその差異を
いろんな要因に混乱させられながらも
際立たせたところが、
ちょっとばかり素敵にみえるということが
解れば大したものだが、さてどうだろうか。

ジャジャンが取り組む地域は、くじ引きで
2年生のイラの地域だった。
授業の通り、彼はイラの地域の農業を
さまざまな要因によって支えられていることを
明らかにしていった。
気候・人付き合い・資金の出所・人材・政府の補助事業まで
さまざまな要因を挙げていたが、
彼が犯したミスは、
そのすべてにおいて、自分の地域と
もしくはそのほかの地域と比べることが一切なかったことだった。
だからそれらは、ただ単に羅列された情報であり、
その地域の農業を形作る、
差異を輝き放つ要因では一切なかった。
授業で教えた要因を順番に埋めることに終始し
それがどう意味づけされているのかに
彼の意識はなかった。

そうして分析された後に考えられた彼のビジネスプランは
どういう出来だったかは想像できるだろう。
彼の考えたビジネスプランはバニラ栽培。
イラの地域には村落の生活林が多くあり、
そこは再開発できない場所であるため、
農地として利用することが難しいが、
その森林を利用してバニラを栽培しようというものだった。

地域資源に目を向けそれをポジティブに換えたのは
それなりに評価できる。
だが、イラの地域農業を支える要因が明確に差異を
感じられないまま、
しかもそれらの分析された要因すらもビジネスプランに
有効活用しないまま、立てられたプランは
ありきたりで面白味もなく、
また安易な「生産組合」という言葉で
社会的起業に結びつけてしまうあたりに
思考の深さを感じない。

1年生は概してこんなものだ。
ジャジャンもここからスタートをする。
来てすぐのころは、
唐辛子やキャベツ・空心菜栽培という
日本で言うならば
ホウレンソウ栽培といったまさにメジャー級の
野菜栽培だけに固執していたころに比べたら、
少しは考えられるようになったのかもしれないな。
彼がどう成長していくか、
ある意味のびしろが多い分、楽しみだ。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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