先日、ちょっと珍しいお客さんがご来園。
ある農業資材メーカーの方。
農業資材メーカーの方が来られること自体は、
珍しくない。
が、その来園目的が珍しかった。
そのメーカーさんは、
「インドネシアで田んぼの長靴を販売したい」
という理由でのご来園だった。

インドネシアは地域にもよるが
水田稲作の盛んな国の一つと言えよう。
そして農民人口も多く、
急激な経済成長を遂げている国でもある。
そんな農民の足元は、
大抵裸足で、田植えを行っている。
そんな農民の皆さん全員が、
長靴を履いたなら、と想像すると、
その足々が大きな市場に見えてくる。かも。

そんなこんなで、メーカーの方は
うちの研修生たちにインタビューを取りに来た。

田んぼ用の長靴は、
普通のモノと違い、
泥の中でも自在に動き回れるように
より足にフィットする長靴だ。
日本ではポピュラーだが、
インドネシアでは、ほとんど見かけない。

そこに注目したこのメーカーは、
自社の田んぼ長靴をインドネシアで販売しようと
考えたらしい。

インドネシアの研修生たちには、
この田んぼ長靴は好評で、
毎年田んぼの時期になると研修生にも
買い与えているのだが、中には帰国の時に
新しく買って持ち帰る子もいる。
なので、そのメーカーがインドネシアで販売をするのなら、
値段さえ折り合えば、買いたいとのことだった。

でも、ちょっと待てよ。
僕の視点からは、それが大きな市場に見えてこないのだ。
なぜかというと、
田植えをしている人達の層だ。
自作農家というよりも
農業労働者が多くなりつつある昨今では、
田植えは手間賃稼ぎの一つになっている。
ジャワ島のスンダ民族のシステムでは、
田植えに参加することで、
のちの収穫作業に参加する権利を得られるとなっている。
10バケツ収穫すると1バケツが
その収穫人の取り分となる仕組みで、
その権利獲得のために田植えに参加するのだ。
となれば、土地なし農業労働者が
やや高めの長靴を購入して
田植え作業に参加するだろうか???

そして何より、田んぼは自給のためといった位置づけで
資金を多額に投資して営農するといった価値ではない。
僕がそのメーカーだったら、
都市部の近郊で発達しつつある近郊園芸に目をつけるな。
そこは換金目的で営農しており、
利益が上がるのであれば、多額の資金投資も厭わない。
ゴムじゃないポリオレフィン系素材の
軽くて丈夫な園芸用の長靴の方が
僕には大きな市場に見えてしょうがない。
ただ、一つ改良が必要。
それは滑りやすいということ。
農道の整備が弱いインドネシアでは、
ぬかるみも多いので、このポリオレフィンの長靴は
たぶんとても歩きにくいだろうな。
足裏面に、丈夫な滑り止めをつけることが出来れば、
間違いなくインドネシアで大儲けできるんじゃないだろうか。
あと販売法もすこし向こうに合わせる必要があるね。

とまぁ、この先のアイディアが聞きたい方は、
どうぞ、僕とコンサル契約してくださいね。
なーんちゃって。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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