勉強会の記録をしよう(6月5日分)。
この会の発表者は、北野君。
青年海外協力隊に行きたいと志を立てて、
農園で研修をしている若者。
本はこれ。

後久 博 著 「売れる商品はこうして創る」:6次産業化・農商工連携というビジネスモデル.2011.ぎょうせい.


今、北野君には新商品開発の
プロジェクトを与えている。
農園の野菜を使った加工品をつくるプロジェクトで、
そこにある資源を有効活用し、新しい市場を開くというのは、
結構協力隊の現場で求められる能力だったりもする。

さて本書は、その新商品開発についての
フレームワークを与えてくれる本。
本書が説明している思考フレームは3つある。
1つ目は、シーズ・ニーズ思考フレーム。
素材(シーズ)と需要(ニーズ)を上手くつなげて
商品開発するもので、事例として北海道の小麦・ハルユタカが
挙げられていた。
素材そのものに力がある場合は、
需要へのいくつかの条件をクリアーすることで、
商品化へ結び付けていくと言ったイメージだろうか。
2つ目は、付加価値化×関係づくり思考フレーム。
流通や消費者との接点を作り、その関係性の中から
新商品を生み出すというもの。
観光農園や農業イベントなどを通じて、
お客様の声を新商品へと昇華させたり、
流通のそれぞれのステップでの問題点や課題を共有しつつ
その解決が新商品につながるイメージか。
3つ目はブランド化思考フレーム。
その地域の特性をデフォルメ化してブランドを創り上げるというもの。

とまぁ、それなりに整理されていたが、
実際に僕らレベルで出来るのは一つ目ではないかと
北野君は言う。
なので、一つ目のシーズニーズ思考で、商品開発をするとのことだった。
今はそれで良いかもしれないが、
たぶん協力隊で求められるのは、
2つ目や3つ目の思考ではないかと思う。
いろんなステークホルダーがいて、
その間を新しい関係として有機的に取りまとめる役が、
「よそもの」には求められる。
というか、求められないとしても、
それをしていくのが仕事になる。

本書では、6次産業と農商工連携を
整理して説明してあり、
農家が2次3次産業まで踏み込んで行う6次産業化と、
それぞれの分野の人々が、ある資源を商品化するために
共同開発する農商工連携と分けている。
北野君は農商工連携にはあまりポジティブではなかった。
2次3次産業の企業が1次産業に参入しても、
地域活性化の部分では
地域の雇用を生み出している部分に限られ、
どちらかと言えば
良い企業イメージをアピールしているに過ぎない
と考えているようだ。
大きな商社に勤めていた彼の経験も
そういう考えに至っているのかもしれない。

これらの妥当性は、その程度の問題とは思うが、
ある資源に対して多くのステークホルダーが
係るような場を作り上げていくことこそ、
地域開発の原点ではないかと僕は思う。

だとしたら、その場をファシリテートすることが
実は君の仕事なのかもしれない。
それでもまだ
1次産業がマージナルに置かれてしまうこともある。
その理由はなんなのかは、もう少し勉強していこう。

さて、
新商品開発では、インドネシア研修の卒業生の生産物と
農園の野菜のコラボ商品を作ろう、
と僕らは画策している。
どんな商品が、どんな物語を含みながら、
そしてそれがどういう地域発展の要素を持って
出来上がっていくかは、
これからみんなであれこれと走りながら
考えていこうと思う。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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