もういっちょ!
今度は若手のホープ、
小西くんのプレゼン(3月13日開催)。

本は、これ。
山下惣一 編著 『安ければ、それでいいのか!?』

でた!山下惣一!
これだけ沢山、農業勉強会をしていたのに、
今回が山下惣一初登場というのが、なんだか新鮮!
僕が大学生の頃だったら、
一番初めに出て来そうなものなのに。
これも時代か???

「安いモノには裏がある」的な、
やや暴露本に近い。
マクドナルドのハンバーガーは安いが、
原価65円のハンバーガーが
どう作られているのか、などが解説されていた。
そこには食べ物を食べ物として
扱っていないのではないだろうかと思うような
生産ラインが存在している。
長く伸びきったグローバルバリューチェーンの中で、
作り手と食べる側とは、
何の意識もなく、合理的な生産と消費にのみ従事する。
だから、それらが食べ物だろうが無かろうが、
特に意識にのぼってこないのだろう。

そして興味深かったのは、
勉強会に参加している20代の若い人たちにとって、
「だから、それが何?」的な感覚だった。
高い物なんて手が出ないし、
安くても安全とそれなりの品質が保たれていると
判断すれば別に問題じゃないんじゃない、
というその感覚は、
ある意味、至極まっとうな意見でもあり、
まさに僕らがそこから突き進めなくなっている点でもあろう。

僕らの消費行動は、
すでにそのモノの由来や
そこにある文化的なモノをあまり必要としなくなっているのだ。
というか、たぶん、
ずいぶん前からそれらはあまり必要ではなくなっていたのに、
あたかもそれが必要だという言い回しが、
行き過ぎた合理的な文脈の中で、
それを批判する唯一の手のように
擦り切れてしまうくらい再生産を
繰り返してきただけに過ぎないのかもしれない。
便利で合理的で、そして安い。
それは予測可能で、期待通りで、
イレギュラーとリスクを許さない、
そんな社会的な文脈のどこがどう間違っているのか、
感じることもないのかもしれない。

その感覚からはみ出そうと考えても、
科学と合理的かつ論理的思考に、
いとも簡単に否定される。
だから小西くんの安い物なんて
もう買わない、という感情(プレゼン)は、
あまり共感を得ないまま終わってしまった。

90年代後半に同じような議論をしてきた僕は、
ここ20年ばかりで、こんなにも議論の色合いや風景が
変わってしまうことに驚きつつも、
ジョージリッツァを今一度、読み返す必要性を覚えた。
僕も、もう少し力をつけ直して、
この問題に挑もうと思う。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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メールは
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