先週末は、国際開発学会だった。
もともと協力隊で援助業界を少し眺め、
大学院に留学したのもその分野で
自分を試してみたいという想いがあった。
その頃に入った学会。
だからといって、
今の自分の農業とずれているとは思わない。
営農と地域づくりは強くリンクしており、
その地域づくりに海外での開発経験は、
強くいかされると感じている。
さらに言えば、同時代的にグローバルな問題を
個々が考える時に、海外での事例は、
何も遠い昔話でもなく未来や別ワールドでもない。
僕らは、海外からの資源や食糧に頼って生きており、
それと競合したり相互補完的だったりするのが、
自分の農業であれば、とても関係の深い話。
しかも、実務家と研究者が混ざり合っての学会ということで、
ここに一人くらい農民もいるべきだ、と
僕個人的に思っている。
ただ、その立場での発信はまだできていないが・・・。

さて、今回は
「貧困削減とビジネス」
「フェアトレードのインパクト」
のセッションを中心に参加。

これらのセッションを通じて考えさせられたのは、
開発援助の方から見れば、
どうビジネスを取り込めば貧困削減につながるのか、
がポイントになるが、ビジネス側から見れば、
当然最終目的は貧困削減ではなく、
自分たちの利益の最大化なので、
この辺りのギャップが
目に見えている場合はまだ良いが、
きらびやかな流行の言葉の陰に隠れてしまっていて
僕らの目には見えにくい場合もあるという事だろうか。
そしてこのギャップは、
大小があるとはいえ、僕の活動にも含まれる。
またフェアトレードでは、
個人的な営農へのインパクトではなく、
地域全体やその営農スタイルの多様化まで含めた発表があり、
大いに刺激を受けた。
フェアトレードは、遠くの未来になるだろうが
射程には入っているものの、
今回思ったことは、研修によって得た資金や技術・知識などが
研修生へのインパクトのみならず、
地域への変容にどうかかわっているのか
その辺りを考察する必要性があるということだ。
フェアトレードのフィリピンの事例では、
生計戦略の中で、資金の周りが良くなることで多様化し、
農外セクターへの投資などがみられるということと、
有機やフェアトレードの認証が
グループ化を生み、農地改革への力にもなっていたりもする。
研修事業では、長期海外研修制度に乗っかっているため、
研修生はそれなりの貯蓄し、それを資金として持ち帰る。
彼らの若さでとても手に入れられないほどの金額をだ。
このことが、彼らの営農もしくは農外セクターへの投資として
どういう行動としてあらわれてくるのかは、とても興味がある。
また自分の研修事業では、
社会的起業について時間を割き、
ビジネスすることで地域の問題解決につながるようなプランを
研修生には立てる練習を何度も繰り返している。
そういうことが、地域に与えるインパクトとして
どう見えてくるのだろうか。

そんなまとまりのないことを考えながらの開発学会だった。
今月末にインドネシアへ調査と仕事で行くが、
その時までに、今回の学会で得たモヤモヤした視点を
もっとシャープに研ぎ澄ませておく必要があるようだ。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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