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あるワークショップに参加した。
金沢で行われた
海外経験×日本の地域づくりワークショップ。
「のとガール」主催のワークショップ。
海外での地域づくりの経験を
どう国内に活かしていけるのかを話し合った。
僕は、事例紹介として参加。

青年海外協力隊というと、
発展途上国で専門技術を現地の人たちに教える、
とイメージされる方が多いかもしれない。
だが、そんな場面は少なくとも僕にはほとんど無かった。
僕がやってきたことは、
農業指導というものではなく、
現地で、行政から知られていない人材を発掘したり、
個人の自慢話を聞いたり、
その人のやる気を引き出したり、
時にはマスコット的に振る舞って、みんなを盛り上げたり、
またみんなを挑発したり(ケンカを売ったり)、
そうやって見えてきた人たち同士をつなげたり、
そしてつながることでエンカレッジされたり、
つながることで新しい行動が生み出されたり、
そんなことばかりをやってきた。
たぶん、多くの協力隊がそんな経験を持っていることだろう。

これは、僕らがその地域では
「よそ者」だからというのがとても大きい。
その地域のしがらみに捕らわれることなく、
いろんなポジションの人たちに
フットワークを軽くしてどんどん会いに行くことで、
現状にある人間関係をさらに新しいモノへと変えていく力になる。
人と人とがつながると、
1人では解決できないと思っていた問題も
他の誰かのスキルで解決の糸口が見つかったりもする。
3人よれば文殊の知恵というが、
いろんな人がつながることで
生み出される新しいアイディアや実行力。
そんな化学反応を
僕らは現場でいくつも見てきた。

地域発展に必要なモノとして、
「若者」「よそ者」「ばか者」がある。
地域発展とは、変化を恐れず、
地域の常識に捕らわれない人たちが織りなす化学変化
だと僕は思う。
だから、この三者の存在が必要になる。
青年海外協力隊は、すでにその名前の中に
「若者」「よそ者」を備えている。
さらには、
仕事を辞めてまで参加する人が多い、という意味では
まさに「ばか者」までも備えた
地域発展をこれでもかと内包した団体と言える。
その能力が発揮されるかどうかは、
個々人の資質や任地の環境によるだろうけど、
多くの隊員が経験してきた
人と人をつなげていく関係づくりは、
何も途上国でばかり発揮されるわけじゃない。
日本の地域づくりにも活かせないのだろうか。
そんなことをここ数年前から良く考えるようになった。
というか、そういうシンポジウムが多くなり、
それらにゲストとして呼ばれる中で、
僕自身も良く考えるようになった、
と言った方が正解か。

今回のワークショップでも
やはり「人と人をつなげる」が主題だったように思う。
そしてそれは
よそ者や外の視点を持っているから出来ることでもある。
今回のゲストで小島さんと志野さんは、
まさに外部から地域おこしとしてやってきた人だった。
人と人をどうつなげるのか、
どう巻き込んでいけるのか、
そんな話が聴けた。
中でも、小島さんの
「スモールサクセスの積み重ね」というくだりは
まさに地域開発の妙だと感じた。

では、僕はどうだろうか。
僕は地元で農業をしている。
外部の人間ではなく、まさに地元民。
その僕の役割は、「場」づくりだろうか。
つなげるといったこととは少し違うが、
他所から来た人と地元の人たちが集まる「場」を
提供することだろう。
いろんな「場」を作ることに地元の人間として係る。
僕が協力隊の時に、また留学の時に、
こういう地元の人間が居たらいいなぁ、と
思う役を僕が演じればいい。
そう感じることが多くなった。
しがらみや元々の関係で
若干フットワークは悪くなっているが、
地元の人間だからこそ作れる「場」があるように思う。
そしてそれは農業という生産現場ともリンクする。
農業という、他業種から見たら未熟な産業は、
地域づくりと生産活動との境目が至極曖昧。
曖昧だからこそ、「場」を作ることができ、
地域づくりも内包した経済活動ができる。

外から来た人がその経験を活かす発表を聞いて、
僕には僕のポジションがあるんだろうと
感じることができたワークショップだった。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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