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(写真:2012年3月最終週に送った『野菜おまかせ便』)


ここでは、年間50種類以上の野菜を作っている。
多品目を作る農家は、それほど珍しくなくなってきているが、
それなりの規模で、それなりの量と品質を保つという意味では、
まぁ、珍しい部類になろうか。
えへへ、自画自賛。

それらの野菜は、それぞれの契約や約束で
レストランや業者に出荷していた。
それも多種多様で、
うちの野菜の全ての品目を納めている業者は一つもない。
そんなものだと思っていた。

昨年、ある知人から、
「野菜を送ってほしい」と依頼を受けた。
実は、結構面倒な頼みだな、と内心思っていたのだが、
他でもない、その知人の頼みならと思って、
ありあわせで野菜セットを作って送るようになった。

始めてみると、いろんな発見があった。
まず、コミュニケーション。
うちの野菜は、ちょっと変わった物が多い。
だから、どう食べたらいいのかを良く聞かれた。
その受け答えをメールを通してしていると、
これが実に楽しかった。
こう食べてみたら?と提案すると、
あちらも少しひねりを入れた食べ方をしたりして、
いつの間にか、自分の食べ方の幅も広がっていった。

もう一つ発見だったのが、
一つにまとめてみると、その野菜セットが
結構魅力的に見えたことだ。
元来、料理は好きな方だ。
だから、こういう野菜セットが届いたら、
きっと楽しいだろうなぁ、と思うようになった。

食べ方や栽培のこだわりをメールで送っていたが、
「お品書き」と称して紙媒体にしてみた。
それも初めは面倒かな?と思っていたのだが、
やってみると実に楽しい。
表現できる機会を得た感じで、
僕の農業や野菜への想いや
食べ方のこだわりを書いている。
だんだん書く量が増えてきて、
今では、6ページに上るお品書きを毎週書いているが、
全く苦にならない。

Facebook上で、他にも欲しい方いますか?と
ゆるい感じで告知してみたら、
いつの間にか40人を超えるお客さんが
注文してくれるようになった。
そのお客さんもいろんな方がおられ、
その方たちとのちょっとした交流が、とても楽しい。
家族でこう食べたとか、こういう記念日でほしいとか。
そんな会話が楽しい。

実家にも定期的に送ってください、とあるお客さん。
以前、ご依頼を頂いて1度その方の実家にも送ったことがあったのだが、
ご実家と野菜の話で盛り上がって楽しかった、とのこと。
野菜を通じて会話が弾む。
なんて素敵なんだろう。

あるお客さんから、
「届くとまるでびっくり箱のように楽しいの。きっとこれを詰めている田谷さんも楽しいでしょうね」と言われた。
そう、僕は楽しんでいる。
今まで感じたことの楽しみを、味わっている。
購入者のことを考えて、
野菜の値段は、直売所価格のままに設定している。
野菜が8~10種類入って、
送料と税込で3,000円。
あるお客さんからは、
「他の業者さんだったら、これくらいのボリュームとサービスだと5,000円くらいですよ」と心配されてもいる。
まぁ、事務や手間をどう考えるかだろうけど、
僕自身が誰よりも楽しんでいるし、
赤字なわけじゃないので、
今のところ、値上げは全く考えていない。

食べてくれる人たちを考えながらの
食べてくれる人たちとつながりながらの
野良仕事は、こんなにも楽しいんだ、と思いつつ、
その中で僕も一緒に食べている楽しさを
今更ながらに想う春である。



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

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