インドネシア研修生の話。
前期の授業が終わり、先週から試験に入っている。
試験は、2つの授業「農業構造論」と「地域発展論」を
合わせた試験で、他の研修生の地域を題材に
アグリビジネスプランを立てるというもの。
10分のプレゼンをしてもらい、20分間の質疑応答。
面白い企画を立て、質疑応答でもたじろがなければ
まぁ、とりあえずは合格という試験。

一番初めにプレゼンをしたのは
1年生のクスワント。
彼は、3年生のイルファンの地域での
ビジネスプラン作りだった。

イルファンの地域は、標高1500メートルを超える高原地帯で
インドネシアであるがとても涼しい地域。
お茶の大規模栽培が有名で、
近くに湖もあり、地元の観光客もある程度いる。
そんな地域で、クスワントの立てたビジネスプランはこうだった。

まず栽培作物は、お茶も続けるが、
新規としてコーヒー栽培にも力を入れる。
品種は、標高が高いほうが美味しいとされるアラビカ。
これを普通に販売して、その味や品質で高値を狙う努力もするが
観光地近くに、農家グループでコーヒーバーを建てて、
そこで観光客にも直接アピールする。
観光地は湖の近くで、
また観光客は、近くの川でラフティングやキャンプをするといった
アウトドアが目的ということもあって、
お茶畑を整備して、その間をサイクリングできるように整備したり、
馬に乗りながらお茶畑やコーヒー畑を
散策できるようなコースも作る。
体験農場を作り、収穫体験できるようにする。
それらイベント参加の予約もコーヒーバーで行えるようにするというもの。

コーヒーバーには、機械によるコーヒー抽出機を置き、
客自らがコーヒーを入れて飲める形式にするとか。
物珍しさに、お客が来る、とクスワントは説明していた。
客層が、都市部のビジネスマン家族になることから
無線のインターネットも整備する。

なかなかユニークなプラン。
質疑応答では、学友から厳しい質問が続いた。
なかでも集中したのが資金。
コーヒーバーの建設費やサイクリングコースの整備費など
農家がやるには少々重荷なプラン。
その資金はどうするのかという質問に、
クスワントは、BRIなどの地元銀行が行っている
貸し付け(KUR)などを紹介していた。
1グループに1億ルピアを上限に貸し付けてくれるという。
数件の農家でグループを組み、
研修生の貯めた資金を投入し、
銀行の融資が取れれば、可能じゃないか、とクスワント。
かなりリスキーだけど、
なかなか良い具合にはみ出した計画だった。

ただ、その観光地の雰囲気はどうなのかわからないが、
機械でコーヒーを入れるよりも、
ミルを使い、サイフォンやネルでゆっくりと入れるスタイルの方が
アウトドアを楽しもうという客には受けるような気もするのは
僕の個人的な意見。

近くの観光地に来るアウトドアの客を呼び込み、
農業の景観(美しい茶畑&コーヒー畑と自然)と体験を活かして、
自分たちの生産するコーヒーのブランドを立ち上げる。
それがクスワントのプランだった。

前期の授業の要点を良く押さえたプラン。
レポートの質は良くなかったが、まずは合格だろうか。



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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