研修生の月間レポートをもう少し記録しよう。
この『月間レポート』はその名の通り、
毎月書いてもらうものだが
ただの報告書じゃない。
これを書いていけば、自分の目標と課題がはっきりし、
自己学習が加速するという仕掛け付き(詳しくはこちら)。
さらに、マンネリ化する異文化での生活を
刺激的に捉えてもらう仕掛けもある(詳しくはこちら)。

これについては、いずれまとめて書く必要が出てくるだろうが
今回も、やはり日々吹いている風を記録することに
意識的になろう。

今回は、クスワント。
今年(2011年)の4月に来日。
日本に来て、半年が経ち、
先輩研修生の議論や夢に刺激を受け
彼の月間レポートもようやく充実してきた。

月間レポートで必ず明記しなくてはいけないのは
帰国後の夢、つまり帰国後の営農のカタチだ。
彼の目指す農業は、トウガラシ栽培である。
どこにでもありそうな、いや実際、多くのインドネシアの農家が
このトウガラシ栽培を、口にする。
そのロジックは様々だが、
インドネシアの日常では欠かせない野菜で
価格変動もそれなりにあるが
他の野菜にくらべて(高原野菜は別)
価格が比較的高い。らしい。

僕が協力隊の時も
そして大学院時代も
関わった農家の多くが、このトウガラシ栽培を口にしていた。
収穫できるとなると、一時に収量が増え、
そしてその収量を持続させることが難しく、
仕事の分散も市場の分散も難しく
一度、病気や虫が出ると手に負えなくなる野菜というのが
僕の正直な感想ではある。
そんなトウガラシをクスワントは取り組もうというのである。

先月のレポートで、彼はこの栽培をすることを明記したが
やはり先輩研修生との議論で
収穫物の一時性とそれに伴う市場価格の暴落を
どう回避するのかを突っ込まれていた。

そこで彼は、今月のレポートでは
トウガラシ栽培を年3回のリレー栽培とし、
大量に取れる時期のトウガラシは、乾燥させて貯蔵するプランを
創り上げてきた。
乾燥させたトウガラシと生のトウガラシの価格差は
ほとんどないので、乾燥させても付加価値はないのだが
売る側としては相場を見ながら
トウガラシを販売できるので、魅力的だろう。
しかし、さっそくこのプランも先輩研修生から突っ込みが入る。
それは乾燥技術。
天日干しだけでは、年3回のリレー栽培の場合
雨季の収穫物を乾燥させることは至極難しい。
生乾きで、トウガラシにカビが発生すれば
それすべてが商品価値を失う。
また貯蔵もしかり、だ。
貯蔵施設をどうするかで、しっかり乾燥させても
その後にカビや虫がわくことを回避できない。

そこで、クスワントの今月の課題は
乾燥技術について調べることになった。
丁度、数か月前の現代農業という農業雑誌に
ドライフルーツの作り方を紹介していたので
それを彼に渡した。
日本語はまだまだ読めないが、
読めない個所は僕が訳してやることになった。
それとは別に、彼もWebなどで乾燥技術について
調べることになった。

一つずつ、少しずつだが、夢を具体化させるこうした過程は
とても楽しい。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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メールは
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