あああ、もう水曜日。
次の勉強会の日になってしまったあああ。
先週の記録をしていなかったので、大慌てで記録しよう。

前回の発表は酒井君。
ちかく独立をするので、彼自身、多くの不安を抱えている様子。
何を発表すればいいのかわからないんですよ、という彼に
その独立の不安や将来設計で思うことを話してみたらいいのでは、
と言ったところ、彼が選んできた本がこれ。

松下一郎 鈴木康央 著 『夢で終わらせない農業起業』:1000万円稼ぐ人、失敗して借金作る人

成功事例と農業の理想像ばかりがもてはやされ
書きたてられる傾向にある昨今の農業本だが、
この本は、ちょっと違う。

農業の厳しい面にしっかりと向き合って
農業で起業しようという者に、
その覚悟を求めているようにも見える。

酒井君のプレゼンでは
規模拡大をしたが価格低迷で倒産に追いやられた農業法人や
大量発注による詐欺などの
第4章の失敗事例を中心に説明してくれた。

これから農業で独立してやっていこうと思っている彼は
いろんな不安があるのだろう。
ハウス施設を建てる借金は
ちょっとかっこいい車を買うとは
比べものにならないくらいの額なのだ。
家のローンと変わりない額じゃないか、と思うかもしれないが
家のローンのように30年もの長期で
払うわけでもない。
10年そこそこの短期で、返さないといけない。
そのプレッシャーが大きいのだろう。

失敗する人と1000万稼ぐ人の間に
何の違いがあるのだろうか?
僕はこの本を読んでないが、
議論では、大西君が
「適切な規模と適切な人材と配置じゃないですか」と
答えてくれた。
でも、その適切がわからない。
そのさじ加減がわかるやつが成功するやつってことか。
まぁ、そんなもんなのだろう。

大西君が、
「どういった農業をしたいのか?」と酒井君に問うたが
酒井君は、
「とりあえず、借金が返せるような堅実な経営」と
やや守りに入ったような答え方だった。
その答えに対して、
こういうことをしたいから、農業という職業を選ぶんじゃないですか?
と大西君は問うたが、
それはそれで正当な問いなんだろう。

そしてその問いは、僕にも突きつけられている。
借金がその人間の思考を狭くしてしまい
やりたいことよりも、その負債を返す方向に思考のベクトルが
持って行かれてしまうという事実。
本末転倒といわれかねない状況の中で
それでも自分のやりたいことに突き進んでいけるのは
よほどのさじ加減を知っているか、
それとも奇人変人なのか。

農業は、重労働の低収入。
天候に大きく左右されるし、
市場もなにか特別なことをしないと
うまく儲けが出ない。

体がすこぶる丈夫で、
自然科学の知識があり、
経営センスと
市場感覚を持ち合わせ
多額の投資にひるまない根性と
少々の貧乏でも楽しめる楽観的な性格、
そして、これがやりたいという情熱が
ある人は、たぶんだけど、
これからの「農業」に向いている。

と、最近、僕はよく思う。

酒井君、頑張れ。
僕には、君にそれらのすべてが
備わっているかどうかは
わからないところもあるけど
たぶん、君なら大丈夫だよ。



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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