うちで出荷しているルッコラとベビーリーフが
今、ちょっと辛い。
こんなことを書くと、売れなくなりそうなのだが
尋常じゃないくらい辛い時もある。
有機肥料をたっぷりの土の土耕栽培の場合、
暑い夏は、どうしてもアブラナ科の野菜は
辛みが増す。
今までも、業者や消費者から、毎年夏になると
「辛いです!」と
クレームが来るのだが、
マイルドになるように努力しても
なかなか報われないままであった。

先日も、ある直売所で、一般消費者のおばちゃんから
「ベビーリーフ、辛くて食べられないよ~」と
クレームをつけられた。
ベビーリーフに入れる葉っぱの種類を変えたり
栽培法を少しずつ変えたりしているのだが、
やはり辛さはなかなか抜けない。

そして今日、
ちょっとしたきっかけで食事することになったサレポアで
その辛くて食べられない僕の野菜が
サラダとして僕の目の前に出てきたのである。

みどりのトマトのソースとチーズがかかった、
ベビーリーフとルッコラのサラダ。
葉っぱだけを食べてみると、当然だが辛いし苦い。
結構なパンチ力。
でも、甘い緑のトマトソースと
塩気のやや強いチーズとを合わせて口に入れると
不思議なことに、その苦味がアクセントになって
実に美味いのである。

甘いソースの味が先に舌の上に来て、
次に塩気のチーズの味と
肉厚なルッコラのしっかりとした歯ごたえがくる。
そしてそれらがのどを通ろうかという瞬間に
ルッコラが苦みと辛みを舌先と鼻に残して去っていく。
そこにワインが入る。
もう、言うことなし。

あああ、そうか、「ハーモニー(調和)」ってこうゆうことなんだ、と
妻と納得してしまった。
料理、音楽、数学、天文、分子生物学、農の営みetc.
この世界のすべての営みは、調和を目指してせめぎ合い、助け合う
という命題を感じずにはいられない。

普段から
価値についていろいろと考えるが
キャッチーではない価値の奥に
秘められた可能性を見せられると
もうそれだけで感動してしまう。

だからといって、辛くて食べられないという声に
調理法がよくないです、センスが無いです、とは
さすがに答えられないな。
食べる側がセンスを活かして、素晴らしいものを創り上げる姿勢があるなら
僕も自分の力量で、少しでも素晴らしいものを創り上げる努力をしたい。
だから、僕ももう少し創意工夫と自在を活かして
この辛みに挑戦してみようと思う。
たとえ、もう少し辛みを抑えてたとしても、
サレポアさんで食べたサラダは
その美味しさと個性を失うものじゃないから。

万人受けは難しいけど、
僕の野菜を食べてくれる人々と
こうしたコラボは続けたいと思う。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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