研修生の月間レポート。
毎月、その月の自分たちの成果を記録し、
帰国後の自分の夢を語り、
その夢に向かって、来月の課題を自らが決める。
そういうフォームになっている。
自己学習が加速していく、そんなフォーム。
もちろん、我が妻のアイディア。

さて、そのレポートの形式。
研修生も随分と慣れてきたようで、
翌月の課題を決め、それに向かって自己学習をし
次の月のレポートでその成果を発表してくれるようにはなった。
満足いく議論もできるし、
帰国後を見据えた、こちら側の支援も
いろいろと考えるようになった。

だが、まだまだ不満はある。

彼らの自己学習の設定が、甘い。
インドネシアでの農業指導の経験でも当てはまるのだが、
どうしても思考が、栽培方法に限定されていくということだ。
帰国後にこういう野菜を作りたい、や
こういう果樹を手掛けたい、と具体的な計画を
語ってくれるようになったのだが、
どう売りたいのか、それを続けて生産できるのか、
加工するのか、など全くその思考に入ってこない。

生産重視でも構わないが、
多くのあちらの農家は、とりあえず作って
市場に全量出荷してみる、という程度にしか
マーケティングを考えない。
だから、収穫の時は、腐るほどその野菜があるが、
いったん収穫が終われば、全くない状態。
それも、周りが収穫できる時期に
同じように収穫するので、大抵の場合、
値が暴落していたりもする。
販売しようと思っている市場に
入ってくるその野菜が、どの産地で
いつの時期なのか、までリサーチしていれば良い方で、
それをかいくぐって生産するだけでなく、
ある一定の時期、毎日出荷することで
値段を決めた契約を商人と結んだりというところまでは
なかなか思いつかないようだ。
さらに言えば、所有農地に限りがあることを考えれば
輪作や昆作などで、いや地(連作障害)が出ないようにしながら
それでも通年で作る営農計画とマネジメントまで
考えてほしいものだ。

イルファンは、来月の課題に
ジャガイモ等の野菜栽培法をあげてきた。
タタンは、ヤシの実の栽培法。
そしてクスワントは、トウガラシ(チリ)の栽培法だった。

それはそれでいいのだが、
栽培法なんてそんな小さな部分にこだわっていては
あまり上手くいかない。
それも大事だが、それも含めたマーケティングと
農地の中で、いや地を出さずにどう作りまわすのか、
そして、他の主幹作物(米・イモ)との労働配分までを考えた
トータルなマネジメントにまで
その思考を伸ばしてほしいと思う。

来月のレポートでは、
とりあえず市場と圃場のデザイン(年間デザイン)までを
僕からの宿題として、みんなに課した。
どこまで出来るのか、それが現実的なのか、など
いろいろと問題もあるが、その考える癖をつけてほしいというが
この研修の意味でもあるので、
とりあえずやってもらうことにした。

さて、どんなものをかいてくるだろうか。

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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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