ある啓発CMに出ることになった。
といっても、地方版なので
福井県外のお住まいの方は、ご覧いただけないので
あしからず。

もともとテレビは好きじゃない。
見るのもそうだし(映画は別)、
映るのはもってのほか。
だが、ある先輩からお願いをされて
仕方なく出ることにした。
今思えば、あの人が言ってこなかったら
絶対、うん、とは言わなかったのに・・・。

さて、その収録があるというので、
仕事が終わってから、スタジオまで行った。
小さなスタジオだったが、カメラと照明がセットされていて
なんとも不思議な空間だった。

僕以外に、数名の出演者がいた。
スタジオに着くと、すでに早くついていた方から
収録が開始されていて、僕はそれを横目で見ながら
担当の人から収録の説明を受けた。

アクションもほとんどなくセリフもない。
とても簡単な収録。
それはよかったのだが、
収録予定の絵コンテに
書き込まれていたテロップが
僕の目に留まる。
「農業 ○○さん(27才)」
というテロップ。
うん?

このCMはほかの業種の方も出演予定で
消防士と看護師さんがいた。
その人たちにも
「消防士 △△さん(25才)」や
「看護師 □□さん(23才)」という
テロップが絵コンテに書かれている。
「名前や年齢は絵コンテを制作した時に仮に着けたものです」
と説明を受けたのだが、
それが余計に僕の気に障った。

先輩から出演依頼を受けた時は、
「農業者の若手で出演依頼があったんだけど、2月上旬の収録で、畑で収録なので、その時期に収穫しているのは田谷君しかいないんだよ。だから受けてちょうだい」
と言われて、受けたのだが
ふたを開けてみれば、現場での収録はなく
スタジオのみ。
しかも、製作者の意図としては
若者の出演者でやる予定だったようで、
すべて20代の出演者で固められていた。
そんな中に、干支を一回り以上も上の僕が
一緒の画面に突っ立っているのは
なんとも喜劇を通り越して
悲劇としか言えないではないか!

たしかに、業界によって「若手」のとらえ方は違うかもしれない。
看護師も消防士も36歳のおっさんは
若手ではなく、中堅だろう。
下手するとベテランか???
だが、悲しいかな農業は
36歳は、ぴっちぴちの若手なのだ。
なんせ70歳や80歳の現役がごろごろいる業界だから。

スタジオで、
誰も聞いていないし、
誰も気にもしていないのに、
僕は周りの人に、
「若手のとらえ方は、業界ごとに差がありますよねぇ」
などと言い訳がましい軽口をたたいていた。
それがまた一層、悲壮感があり
言葉で繕えば繕うほど
僕は悲劇のピエロのようだった。

そんなテレビCMが、3月下旬から流れます。
みなさん、お楽しみに。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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