むらの若者が1人、
農業をしたいと言っている。
なので、うちに来ている日本人研修生やスタッフとの
飲み会の時に、彼も呼んでみた。

僕は彼の父には随分と世話になっている。
解らないことがあると、
時には父よりも先に、その人に頼ることもある。
そしてその人も、僕の父にずいぶん世話になったらしい。
僕の父とその人は、年が干支ひと回りほど違い、
その人と僕は、干支ひと回りとちょっと違い、
僕と彼は、これまた干支ひと回りとちょっと違う。
互い違いに、世話をしたり、お世話になったりの
間柄の家。
むらにはそういう関係もある。

さて、その彼、
農業をしたいというが、まだまだ若く
どういった農業をしたいのかは具体的ではない。
「とにかくでっかいことをやりたいです」
と言っていた。
なんだか若者らしくて、いいじゃないか。
仕事も退職願をすでに出してしまっているようで、
もう後には引けないらしい。
しかし、実家が、それなりに大作りの農家なのだが
それをそのままやるのはいやだ、とも言っていた。
なんだか、昔の自分を見ているような感覚だった。

経験豊富な父との農業は
その息子には、大きなプレッシャーとなる。
そして、その経験の差から、
小間使い程度にしか扱ってもらえない腹立たしさが
どうしても付きまとう。
相手が赤の他人で、上司や先輩なら、
こちらに謙虚さもあろうが
親である場合、生な感情がぶつかり合うこともよくある。
というか、日常茶飯事だろう。
たぶん、このことが
農家の長男が農業を継がない理由の
ベスト3に入るんじゃないかと思う時もある。
農業が儲からない、なんて辞める理由を言うのは
親と喧嘩した、なんて言えないから
そういう理由をつけているんじゃないか?と
昔、若いころは思ったこともある。

はたして彼は、どうなんだろうか。
僕は、なんども父と衝突したが、
彼の父が、
それを随分と緩和してくれたこともあった。
今度は僕がその恩返しをする時らしい。

こうしてつながっていく農の営みもある。


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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
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