以前書いたブログで、
友人がもう少し詳しく聞き取りをしてくれ
というリクエストがあったので、
情報をさらに聞き取り、ここにアップしよう。
それは、米アリサンについて。

アリサンとは、頼母子講であり、
一般庶民が、気軽に参加できる民間金融の一つ。
多くは、現金で行われているが、
タタン君の地域では、籾米を掛け金として
このアリサン(頼母子講)を行っている。
タタン君の地域では、米の収穫が終わると
アリサンに参加しているメンバーが集まり、
くじ引きをする。
くじ引きで当たった人は、それらメンバーから
それぞれ100kgずつの米をもらうことできる。
メンバー数は、タタン君の参加していたグループでは
12人とのことなので、1回につき
自分の拠出分も含めて、1.2トンの籾米を
得ることになる。
すべてのメンバーが、等しく、くじに当たるまで続け、
一巡したら、また全員が参加してくじ引きをする。

米の収穫は、タタン君の地域では年に2回あるので
アリサンも年に2回行われる。
1回のあたりで得られる分は、自分の拠出分を含めて1.2トンだが
その籾米は、毎年同じ価格ではない。
米相場の変動が激しいので、くじ引きに初めにあたったとしても
金利分得になるという考え方は発生しにくいし
後からあたったから、その分貯蓄になっているという
考え方も、この場合は、あまり妥当ではないかもしれない。
米の場合、作柄も毎年違うので、
豊作の年や不作の年などあって、
(個人的な豊作・不作もあるだろう)
拠出する米がたとえ毎回100kgだとしても
その100kgの持つ意味が、ずいぶんと違う気もする。
ちなみに、アリサンの参加者は
ほとんどが男性。
中には、夫婦や親子で
それぞれがメンバーになっている家もあるのだとか。

当たった時は
みんなから籾米でもらうので、価格がある程度上がるまで
保存しておくのだそうだが、
高温多湿のインドネシアでは、長く籾米を持っていても
あまり良いことはないだろう。
相場を見ながらのアリサンに、
どこか博打に近いものも感じる。
このアリサンで得た籾米は、
すべて現金化され、食用になることはないらしい。
使用目的は、タタン君は農業資材や機械の購入や
土地の購入借金の返済にあてるとも言っていた。
博打な要素が満載な割に、
まっとうな使われ方をしているのも
少し驚いた。

この米アリサン。
バンドンの近郊やヘンドラ君の地域では、無いという。
潤沢な水が得られる地域では、
いつでも個人単位で田圃に水を引けるので(井戸・灌漑など)、
隣の田圃が米を収穫していても、
その隣では田植えをしているようなケースも多くみられる。
ある程度の水利を同じくしている地域で
無ければ、米の収穫期が同時期にならず
米アリサンは、発生し難い。
そこでは社会の関わり方にも違いがあるのだろうか。
(より共同性が強いとか)

以上、友人への報告終わり。

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追加の報告ありがとうございました!楽しく読ませていただきました。v-540
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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

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