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ちょっと記録が追い付かない。
書かないといけないことが多いのだが
俳句の締め切りに追われて、それどころじゃない。
で、その俳句も大した出来でもなく
なんだか悪循環。

さて、
ダニ君の2018年前期の試験について。
彼のプレゼンは、
まぁ、1年前に比べたら格段に良くなっている。
1年前の試験は
しどろもどろで何言っているのか分からなかったが
今回は自信をもって話していたのが良かった。
2年生になって
高校時代の同級生のアンギが
1年生で入って来てから
彼は急に伸びた。
ライバルがいるというのは
人を成長させるね。

さて、
ダニ君は基本的に論理的に
物事を考えるのが苦手だ。
だから彼のビジネス計画は
とても面白いのだけど
それを地元のリソースと結び付けて
説明するのがとてもヘタ。
というか、それ全然関連性ないじゃん!
ということを関連付けて説明するから
こいつはバカなんじゃないかって
ずっと思っていた。

でも違うのが徐々にわかってきた。
彼はとても身体能力に長けている。
体の動かし方がしなやかで
どんなスポーツでもそつなくこなす。
仕事ぶりも
段取りや身のこなし、正確さは
たぶんこれまで受け入れたこの中でも一番いいと思う。
野性のカン的なところもあって
それが彼の魅力なのだろう。

だから
試験問題の
帰国後のビジネスを
地元のリソースと関連付けて
説明しなさいという試験には
ビジネスを嗅覚的に思いついても
その関連性を論理的には説明できない。
そこをもっと説明できるように指導しようとしても、
彼には理解されないし
彼も苦しむことになる。
その理解ができたところで
何になるんだ?彼の嗅覚が正しければ
それでいいんじゃないか?
とも思わないでもないが、
論理的思考に少しでもなってもらわないと
地域の農業リーダーとして
社会をけん引する役にはなれない。
だから今回も少し厳しめに指導することになってしまった。

彼のビジネスプランは
葉菜類の栽培販売を中心とした
いわゆる回転命のプラン。
それまではただ農業資材販売と
お茶とトウガラシ栽培だけのプランだったが
最近、葉菜類に目覚めたというか
どこかの誰かがそう吹き込んだに違いないのだけど
この葉菜類を核とした
ビジネスプランをひねり出してきた。

で、これまたアンギと同じで
その葉菜類をやりたいというか
その利点を延々とそれぞれの要因に
結び付けて如何に素晴らしいかを説明していた。
それって、結果ありきじゃないのかな?と思っちゃうよね。
グランテッドじゃないよねって思えちゃう。
主義主張が変わることを
よしとしない人がいるけど
それは僕に言わせればナンセンス。
なぜなら僕らを支える要因は
日々変化し、もしくは日々それに対する認識も変わり
そうやってグランテッドに積み上げた要因の中で
これだ!と思うものが主義主張でなければ
その主義主張は簡単に空中分解してしまう。
それに、その主張で行動しちゃうと
結局その主張にしがみついて
それありきになっちゃわないかい?って
ことに意外にみんな気が付かいないんだよね。
大事なのは自分が見つけたなんとなくのアイディアではなく
もしくはみんながいうからそれが真実と想い込むことでもなく
僕たちが認識している生活世界に
そこに立っている足元から
それを支えている社会から
ゆっくりと視点を動かして
見える世界をどう思ったか
なんでそう見えるか
をクリティカルに叩いて叩いて叩いて
鍛えたものが主義主張じゃないといけない。
誰か賢い人や権力のある人
注目浴びている人みんなが正しいと言っている人
からそのアイディアをもらっちゃいけないんだよね。
だからダニさん。
君のそのビジネスプランの分析は
ビジネスプランありきだし
ぜんぜんクリティカルに叩けてないし
僕に言わせれば全然だめなんだよ。

ダニさんの地域での
葉菜類の周年栽培は
僕はそれは解に近いと思っている。
でもね、まぐれで解に近づいても
世の中の文脈や支える要因が変化したら
それは解でもなんでもなくなってしまうということを
頭に入れて投資するのと
そうじゃないのとは
天と地の差なんだよ。
わかるかい?

君の地域は
山岳地域の開けた場所だ。
これまで輸送が上手くいかず
どちらかといえばお茶や保存のきくの野菜が主流だった。
それが中核都市が育ち
そこへ農産物を供給していた産地が衰退し
もしくは
技術とインフラが良くなり君の地域が
供給先としての範疇に入った時に
アブラナ科の葉菜類に対する自然環境のポテンシャルが
ハンパなくすごいその地域は
供給量を素早く確保できれば
これからしばらくは大発展するはずだ。
こんなの日本の高速道路網と
都市圏の発展の歴史を農業に落とし込めば
簡単に見えてくる解だ。

でもそれには終わりもある。
どこで終わるのか。
そしてその次はなんなのか。
それを君の嗅覚だけに頼っていたら
つぎの商売が成り立たなくなるんだよ。
もっとロジカルに考えてほしい。
そうすれば間違いなく成功するんだよなぁ、君のその条件だと。
いいなぁ、そこの地域。
移住したいくらい。




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娘は中学一年生になっている。
もう、小さい時みたいにじゃれあったりはしないけど
まぁ、まだ仲がいい方だと思う。
たぶん。
父親の妄想かも。

金曜日や土曜日に妻が居ない時は
娘と良く映画を観賞したりする。
今回は、
ネットであれこれと映画を物色していたら
懐かしいタイトルが目に入ってきて
ついついこれを一緒に観ようということに。
それは
『アルスラーン戦記』。

もともと僕が高校生のときに
流行ったファンタジー小説で、
けっこう真っ当な歴史スペクタクル系の
ファンタジーものだったんだけど
設定初期から変な蛇王なんて出すもんだから
そこを避けて通れず
途中で作者の筆が止まって
最近完結したとかどうとか、
言われている小説である。

その小説に
美人の戦士が出てくる。
名前はファランギース。
小説で読んでいた時は、
どんな容姿なのかはあまり気にならなかったが
アニメでそれを見ると
強い違和を感じた。

ファランギースとは

その違和の通り、
娘もすぐさま反応し、
『なんであんな格好なの?』と問う。
どうみてもほとんど裸なのだ。
変だ。
明らかに変だ。
戦士なんだから鎧きてなきゃ。
剣先が触れただけで、結構怪我しちゃうよ、その格好だと。

娘はやはり中学一年生でもあるので
『ああいう格好にするとアニメを見てる男の人が喜ぶから?』と。
うーん、だろうなぁ。
それしか考えられんもんね。
必要以上に男性に媚びる格好だもんなぁ。
戦士なら鎧着なきゃね、やっぱり。
小説ではたしか男装している女性ってあったような・・・。
なんでアニメだとあんな感じなるんだろう?

娘はまだまだ幼いと思っていたけど
女性を性的に強調して描くことに
違和を感じるようになっている。

娘よ。
社会は、もっともっと
ひん曲がっているんだよ。
もうびっくりするくらい。
だから、ファランギースが
あんな格好してても
何の問題もなくビデオになってるんだろうね。
そう思う君の感覚を大事にしてほしい。
そして、こう言われることに
制作する側やそれを喜んでみる人は
はずかしいことだと思ってほしい。



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1年生のアンギ。
6月ごろに国に帰りたいと言っていた彼。
なんとか持ち直して、
今回、初めて期末試験に臨んだ。
2018年前期最終試験。
課題はいたってシンプル。
地元のポテンシャルを分析して
その結果から、自分が出来るビジネスを創生せよ、
というもの。

2018年前期は、これまでと同じように
農業構造論と地域発展論の2科目を開講しており
それらを理解していれば
わくわくするような課題だといえるだろうね。

で、アンギの場合。
彼の故郷であるタンジュンサリ郡は
なんといっても羊肉の産地。
羊の飼育もさることながら、
羊肉流通の中心となる大きな羊肉市場がある。
このポテンシャルは見逃せない、とばかりに
プレゼンの中のポテンシャルの中心だった。
そしてもう一つ。
チレンブさつまいもがある。
安納イモとよく似た系統のサツマイモで
なにせ甘い!そして香りがいい!
しかも西ジャワ州では、かなり有名なサツマイモ。
彼はこれら農産物を中心に
プレゼンテーションを行ってくれた。

ひとつ驚きだったのが
彼のセンス。
プレゼンシートの構成やデザインが上手い。
これまで見てきた中でも
群を抜いて美的センスも含めて
上手い!
こういうデザイン系の仕事がいいんじゃないのか?と
思うほど。
農業じゃなくて、この美意識の方を伸ばした方が
もっといい仕事になるような気がすると
ちょっとした発見もあった。

さて、
彼のプレゼンは、
まぁ、簡潔ではあったが
分析段階が雑で
あれこれごちゃごちゃと混ぜたあげく、
観光農業ビジネスといったところに着地していく。
もともとタンジュンサリ郡には
農業体験施設があり、その人気が落ち目になっている中で
それをもう一度盛り上げていきつつ
自分もそれに係わる
農業加工ビジネスを起こしていきたいというのが
彼のプラン。

悪くはないけど、
アンギさん、それって結論ありきで
分析はその理由になってないかい?
フラットな思考で鋭い分析を行い
現状を肯定するのではなく、批判的に見て、
そこにある事実を拾い集めていく。
その作業の中に
君の能力と地域のポテンシャルの接点が
あるのかないのかを
探すのがこの課題の主題だ。
君の場合は
観光ビジネスと加工業を繋げたという意味では
面白いけど
それだけでは観光地が再び発展する事もなかろう。
B級グルメのようなものがインドネシアでは
どういう風に評価されるのかはわからんけど
それくらいのアイディアはないとなぁ。
羊肉のソーセージやBBQだけじゃぁ、やっぱりむずかしいんじゃない?

農業観光ビジネスの勃興により
他の観光地との競争に負けた落ち目の地元観光施設に
県のお偉さんでもない君が
どうやってもりあげる種を生み出せるのかは、
やや僕らの手に余る途方もない事で
それを主軸にプレゼンをされても
やはり途中から空想のようになってしまう。

観光業というイメージから入ったのだろう。
それすらも学問を通じて批判的に徹底的に
叩いて見なければいけない。
叩いて叩いて叩いて叩いて
その中に崩れないものが見つかるはずだ。
そこからスタートをすれば
斜陽産業でも
未来はあるんだよ。たぶんね。

可能性は無限大かもしれないけど
背負えるリスクは無限じゃないよ。
あと人生の時間も。

ま、プレゼンのセンスは良かった。
それが大収穫だね。



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農業は
自然にすこし手を加えて
自分たちの都合の良い環境を整え
あとは自然の摂理に任せて
その恩恵を受ける業である。

どんなに自然を排除しようとしても
それが植物工場であっても
光と水と無期元素による自然の摂理からは
逃れられない。
すべては自然の摂理を利用することが
我々農民の業なのである。

だから、自然を排除してしまうことは
そもそも農の業には無い。
農の業は、自然の一部を
如何に自分たちに都合の良いモノにするか
その一点でしかない。

今、日本列島は
災害列島と化している。
農園でも、昨年の超大型台風から豪雪、
そしてこの8月の台風と9月の台風に
農園の施設はかなりダメージを受けた。
破壊され、再利用できないハウスも多く
再建の最中でもあるが
それに並行して
自然災害が次々と発生し
農園の施設を痛めつけていく。

これまで農園では、
自然の摂理を理解し
雪や暴風に対策をとってきた。
この付近のスタンダード以上の設備を準備し
災害に向けて耐えられる、やり過ごせる、
そんな生産体制を整えてきた。
それが農の業だからだ。

だが、そのセオリーも
すこし自然の摂理の中の災害のカテゴリが
変わりつつあるこの頃は
通用しないケースも多くなってきている。
自然がすこしでもそっぽを向けば
僕らはもうそれだけで立ち行かなくなる。
自分の都合の良いモノにかえていく作業が
気に入らないのか、それとも
そんなことすら細事で
ただ自然がくしゃみをするがごとくの反応で
僕たちのすべてが失われそうになる。

敬愛する夏井いつき組長の言葉に
「風の強い日の旗は美しい」とある。
それはその旗が、強い風の中でも
耐え忍び、そこに留まるからだ。
これからまだまだ変わりゆく
自然に対して
僕らはいつまでここで耐えて行けるだろうか。
やや不安にオモフこの頃。



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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
taya.tアットマークnifty.com
です。
(アットマークを@に置き換えて送信ください)

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