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お粥屋でビジネスプラン作りを進めているアンギ。
具体的な場所の選定に入りつつあるが
当初、彼が想像していた以上に
どの土地も高額だということが
わかりつつある。

彼の地元の街であるタンジュンサリと
そこから10Kmほど離れたところにある学生街ジャティナゴールの
2か所で現在お粥屋を開く物件を探している。
しかし、そのどちらも
高速道路建設で土地価格が跳ね上がっていて
賃貸物件だとしても
驚くほど高い。あと、とても狭い。

ジャティナゴールの物件は
大通り沿いで
3×4mで月1,500,000ルピア。
一本裏通りに入って
3×9mで月2,000,000ルピアと
どれも高い。

ではタンジュンサリはといえば、
こちらも安くはない。高速のインターができる予定で
住宅地への期待から価格がぐんぐん上がっている。
街の中心にある公園の近くで、
3×4mで年間11,000,000ルピア。
すこし町から外れた墓地の横にある賃貸は
5m×5mで年間5,000,000ルピアだとか。

他にも候補地はあるが、まぁ、似たり寄ったり。

で、とりあえずこれらの土地で
お粥屋を開いたらどれくらいの席数がとれて
どれくらいの集客を見込んでいるのか等の
計算して、これらの家賃を払いつつ
儲けが僕らの目標である月5,000,000ルピアにするには
お粥の1杯の価格やそのコンセプトも
どこに合わせたらいいのかも考えようと話し合ったのは
先月のこと。
それから1か月たって
彼が考えてきたお粥屋のレイアウト図が提出された。
しかも3Dで。
友人が建築ソフトで作ってくれたらしいのだが、
これがどう見ても10×15mもあるような
しっかりとした店舗の図だった。
彼はこの1か月食べ物屋のレイアウトのセオリーを
ネット等で勉強したようで、
テーブルの間の間隔やトイレの広さ等々を
雄弁にプレゼンしてくれたが
ちょっと待て、アンギ、こんな土地は
いったいいくらの賃貸料なんだ?と
思うくらい広々とした設計だった。

僕も素人だけど、彼らの夢のノートは
本当にもう夢満載で素人も素人の
実現不可能なことばかりを夢見るのである。
それはそれでいいのかどうかはわからんけど
少なくとも今からその業種に投資しようという人間が
やっていいことではない。
延々と3Dの図面の説明をしていたアンギだが
一言、この図面は現実的なのか?との僕の問いに
固まっていた。
このような土地が安価で手に入るわけがない。
自分の投資金額も
上限があるのだから
投資できる範囲で
損益分岐点を見出さないといけないのだ。

アンギは特に
自分が見ていたいものだけを見ようとする傾向がある。
現実を直視できない性格なんだろう。
直視を無理強いすると
泣いて帰ると1年生の時は言ってたしなぁ。

僕らのビジネスプランの指導は
こういうことの繰り返しの中で
少しずつ、本当に少しずつ進んでいくのである。
たぶん、進んでいってると思いたい。




今月も、もう月間レポートの指導の時期。
アンギは先月に続き
お粥屋になるというプレゼンをしてくれた。
前回で問題点だった
屋台などの設置許可や
インフォーマルな縄張りなども
アンギは父(お粥屋台経営)にインタビューをして
明らかにしてくれた。
設置許可は近隣の区や村行政からの許可が必要だし
インフォーマルな縄張りもあることが判明。
ただそこはすでに15年以上その業界で
仕事をしてきたアンギの父が
縄張りは心配いらないと請け合ってくれたらしい。

アンギの野望は広がる。
屋台での販売は父と共同して行うが
それ以外にも、お店を構えたいという。
前回はその辺りの家賃等があいまいだったが
今回は3か所のリサーチを済ませ
その発表もあった。

タンジュンサリの街中では3×4mで月916,000ルピア。
ただ街道沿いで、バスやトラックなどの交通量は多いが
朝ご飯にお粥を食べるような客層(主に住宅地のお客さん)が
多いかどうかは疑問。
もう一つは、ショッピングモールや大学が集中する
ジャティナゴールという地域。
広さは同じで、大通り沿いが月2,000,000ルピア。
大通りから一本裏通りが月1,500,000ルピア。
どちらも大学生寮が立ち並ぶ住宅街で、
お客は多いことが見込める場所だとアンギは言う。
どれくらい売ればいいのかは
まだ計算していない感じだったが
まぁ、良く調べたとは思う。

で、先月からの課題だったが
農業とお粥屋ってどう両立するのかってこと。
その答えは、アンギ自身が答えたのではなく
父に聞いての回答だった。
アンギの父曰く、
お粥屋だけでは10時に商売が終わってしまうので、
空いた時間がもったいないということで
もともと持っていた農地を
耕作して野菜の販売をしていたということらしい。
だから、主はお粥屋で、野菜栽培はついでになる。
アンギもこの父の教えを受け
「お粥屋が忙しいなら、僕はお粥屋でいきます」
と力強く答えていた。

まぁ、彼がお粥屋になろうがどうだろうが
僕個人は一向に構わないし
そもそも僕は飲食業界のノウハウを知らないから
的確なノウハウという意味でのアドバイスじゃ出来ない。
でもね、だからといってそのままには出来ない。

お粥というのは
お父さんがやっていたという理由だけで
もちろん、そのノウハウを勉強して事業を承継することで
スムーズにビジネスが展開されるというメリットがある。

その一方で、
そのお粥のビジネスモデルは、
これからの時代に合っているのかどうかは
まったく無批判なのである。

僕が野菜栽培とお粥販売の接点は何か?という問いは
ただ単にタイムスケジュール的な問題ではなくて
彼がそれをやりたいと望んだからなんだけど
それが組み合わさることで
君にしかないお粥屋になるのかならないのか、
その一点だった。
つまりはブランディングである。

お粥はインドネシアの特にジャワでは
一般的な朝食で、
朝が早いインドネシア社会では朝を外食で済ませる人も多く
その人たちからも人気の食べ物だ。
だから、朝は街の至る所にお粥屋が出現する。
移動屋台販売はもっと上りが少ないと思っていたが
アンギのお父さんは月に4,000,000ルピアの収入を得ていて
公務員初任給よりずっと多い。
だったらそれで良いかもと思わないでもないが
30年40年先もそのビジネスモデルが
そのままのような気がしないし
休みが少なく昼夜逆転の生活は体力的にもキツイはずだ。
彼がお店を構えるというのであれば
ただのお粥屋では
きっと他の食べ物屋との競争もきつくなる気がする。
それらも踏まえて
アンギだからこそ
アンギにしかできないお粥屋を
探す努力をしてほしいと思う。

お粥で結論付けて
議論を受け入れようとしない彼の姿勢もやや心配だ。
成功は、考え続け挑戦し続けるそのプロセスに宿る。
彼も自分のセールスポイントを
考え続ける姿勢を忘れないでほしいと思う。

1年生のアンギの心は揺れ動く。
月間レポートでは
帰国後のビジネスプランを作り上げていく作業をしているが
先月からアンギは
父のお粥屋台を引き継ぎたいと
言いだしている。

彼は自身の生活世界を把握するために
行ってきたプロフィールづくりのなかで
実際の営農に必要な資源の無さや
生活圏での土地購入のむずかしさに直面していた。
それでも何とか
夏が終わるころには親戚から土地を購入する約束も取り付け
ある一定の農地を確保していた。
しかし、その農地での営農計画も
先輩たちから計算式が間違っていることを指摘され
収益も大幅に下降修正させられていた。

農地を購入して
そこでの葉菜類栽培したいとの夢とが、
投資と収益の差が現実的な数字で表れたことに
愕然となり
彼はなかなか次の方向性が定まらないままだった。

1年生なのでそんなに慌てることはないのだが
毎月やってくる月間レポートの検討会が
彼の背中を押すのかもしれない。

そこで彼が行きついたのは
父親の生業である屋台によるお粥販売であった。
この生業を受け継ぎたいと言いだしたのである。

父親のお粥屋台販売は
僕としてはまったく知らなかったのだが
やり方次第ではかなりの売り上げがあることが分かった。
父親が息子に話す内容なので
やや話し盛り気味だとは思うが
それでも月に4,000,000ルピアの売り上げがあるというので
思っていた以上の金額に驚いた。
で、あまりにも良い稼ぎなので
良い仕事だねぇ~と褒めていたら
本人はどうもその気になったようで
急に先月からお粥屋をやりたいと言いだしている。

お父さんの仕事はお父さんの仕事。
それを取っちゃダメでしょ、
と諭すと、先月から今月の間に
お父さんと話を付けてきて
お父さんは足が悪いから、そろそろ引退したかったらしいとか
自分が出資して作るレストランの店番を父にさせるだとか
そんで代わりに自分がお粥屋をやって売り歩くとか
ノタマフ。

何かビジネスプランが無ければ落ち着かないのかもしれない。
で、それに向かっての行動力は大したものだけど
本当にそれがいいのかどうかは
僕には判断付かない。
ただこれまでの子たちを見ていると
最初の思いつきでそのままビジネスプランとして
実行した子はいないので
とりあえず、お粥屋はお粥屋でいいとすることに。

さらに前回注文を付けた
お粥屋さんの生活サイクルも今回しっかりと調べてあって
やはり昼夜逆転の生活になる事が解った。
朝食向けにお粥を販売するのだから
準備は夜中の1時からで
午前中の10時頃までが販売時間。
昼からは事前に準備できるものや買い出しに追われる。
思ったよりもハードな仕事で
これをやり出すとこれ以外は出来なくなりそうなことは
容易に想像できた。

ただ彼は
これと同時に農業もするというのである。
なので、ひとつ彼に宿題を出す。
お粥屋と農業を合わせて生業とする利点は
なんなのかを説明すること。
ただ単にくっつけただけなら
やらない方が良い。
疲れるだけだし、きっと体を壊すから。
でも利点があるなら、人を雇ってでもやるべきで
そうなると上手く儲けを出るような
それらの接点を見出さないといけない。

一か月で彼が何に気が付くか。
それは僕も解らない。
これまでもそうだけど
これからもこの手の指導はライブ感にまかせて
進んでいくことになるだろう。

しんどいけど、
ま、頭がフル回転するので
楽しいね。



1年生のアンギ。
6月ごろに国に帰りたいと言っていた彼。
なんとか持ち直して、
今回、初めて期末試験に臨んだ。
2018年前期最終試験。
課題はいたってシンプル。
地元のポテンシャルを分析して
その結果から、自分が出来るビジネスを創生せよ、
というもの。

2018年前期は、これまでと同じように
農業構造論と地域発展論の2科目を開講しており
それらを理解していれば
わくわくするような課題だといえるだろうね。

で、アンギの場合。
彼の故郷であるタンジュンサリ郡は
なんといっても羊肉の産地。
羊の飼育もさることながら、
羊肉流通の中心となる大きな羊肉市場がある。
このポテンシャルは見逃せない、とばかりに
プレゼンの中のポテンシャルの中心だった。
そしてもう一つ。
チレンブさつまいもがある。
安納イモとよく似た系統のサツマイモで
なにせ甘い!そして香りがいい!
しかも西ジャワ州では、かなり有名なサツマイモ。
彼はこれら農産物を中心に
プレゼンテーションを行ってくれた。

ひとつ驚きだったのが
彼のセンス。
プレゼンシートの構成やデザインが上手い。
これまで見てきた中でも
群を抜いて美的センスも含めて
上手い!
こういうデザイン系の仕事がいいんじゃないのか?と
思うほど。
農業じゃなくて、この美意識の方を伸ばした方が
もっといい仕事になるような気がすると
ちょっとした発見もあった。

さて、
彼のプレゼンは、
まぁ、簡潔ではあったが
分析段階が雑で
あれこれごちゃごちゃと混ぜたあげく、
観光農業ビジネスといったところに着地していく。
もともとタンジュンサリ郡には
農業体験施設があり、その人気が落ち目になっている中で
それをもう一度盛り上げていきつつ
自分もそれに係わる
農業加工ビジネスを起こしていきたいというのが
彼のプラン。

悪くはないけど、
アンギさん、それって結論ありきで
分析はその理由になってないかい?
フラットな思考で鋭い分析を行い
現状を肯定するのではなく、批判的に見て、
そこにある事実を拾い集めていく。
その作業の中に
君の能力と地域のポテンシャルの接点が
あるのかないのかを
探すのがこの課題の主題だ。
君の場合は
観光ビジネスと加工業を繋げたという意味では
面白いけど
それだけでは観光地が再び発展する事もなかろう。
B級グルメのようなものがインドネシアでは
どういう風に評価されるのかはわからんけど
それくらいのアイディアはないとなぁ。
羊肉のソーセージやBBQだけじゃぁ、やっぱりむずかしいんじゃない?

農業観光ビジネスの勃興により
他の観光地との競争に負けた落ち目の地元観光施設に
県のお偉さんでもない君が
どうやってもりあげる種を生み出せるのかは、
やや僕らの手に余る途方もない事で
それを主軸にプレゼンをされても
やはり途中から空想のようになってしまう。

観光業というイメージから入ったのだろう。
それすらも学問を通じて批判的に徹底的に
叩いて見なければいけない。
叩いて叩いて叩いて叩いて
その中に崩れないものが見つかるはずだ。
そこからスタートをすれば
斜陽産業でも
未来はあるんだよ。たぶんね。

可能性は無限大かもしれないけど
背負えるリスクは無限じゃないよ。
あと人生の時間も。

ま、プレゼンのセンスは良かった。
それが大収穫だね。



帰りたいと騒いでいたアンギ。
なんとかあれから持ち直した。
原因はよく解らないままだが
たぶん現状に悲観的になったことが主要因だろうか。

今年から
実習生自らが自分たちの生活環境や世帯について
調査を行う形式で
月間レポートのプロフィールと称して
報告書を書いてもらっている。
この作業、楽しい場合もあるけど
楽しくない場合も多い。
アンギの場合は、帰国後の農業する原資として
お父さんの30aの土地を期待していた。
だがプロフィールを作っていく過程で
そのお父さんは、すでに離婚していて
一緒に住んでいないこと、を
僕から指摘され、
まぁ、僕もやや意地悪だとは思うけど
お父さんが再婚すればその土地は、
スンダ人の伝統的財産分与では
君にはほとんどもらえない可能性があることを
指摘されたことが発端だったかも。
というと、なにやら僕は鬼のようでもあるけど
捕らぬ狸の皮算用をここでするわけにもいかないのだ。

お父さん、まだ若いし
お粥販売という仕事だけどかなり才覚があるような感じで
儲けていることも分かったので
たぶん近所がやもめのままでは放って置かないだろうなぁ。
しかも30aも土地もってるしね。
再婚すれば、子供もできるだろうから
財産の多くはたぶんその子が受けることになるだろう。
で、アンギさんにはそれが入って来ないことも
頭に入れて将来を考えないとね。

的なことを言ったような気がする。
すこしセンシティブな子でもあるけど
赤の他人の外国人から
そんな家庭の内情までを指摘されれば
誰でも嫌になるよなぁ。
でも、そこまでやらないと、その30aの期待値で
3年間の時間を投入してビジネスプランを作っても
意味がないし。

ただ、その後時間をかけて状況把握と
未来の話をすすめていく中で
彼はどうも合点してくれた気がする。
まだわからないけど。
この夏の早出の中では
かなりモティベーション高く持って
仕事をしてくれたので、
きっと大丈夫だろう。うん。

さて、
7月のレポートでは
彼の家計が少し明らかになってきた。
基本的に、アンギの家族は
屋台などで食べ物を販売して生計を立てている。
農業のための農地もない。
また住宅地に住んでいることもあり
土地の価格も非常に高く、
たとえ実習期間で貯めたお金を
すべて投入しても5aほどしか
買えないほどの土地価格だった。

ただ、彼としては自身が農業生産をするのではなく
農作物を扱うビジネスを考えているという。
もともとスーパーで働いていたこともあり
スーパーの扱う青果と地元農産物とのリンクが弱いことを
感じていたという彼は
そこをビジネスにできないかと思い始めている。

ま、これについては
また来月。
とりあえずいくらくらいビジネスに投入できるかが
はっきりしてきたので
彼のいう農業ビジネスの何にどう投資をするのかは
来月の検討事項となろうか。

しかし、今年の1年生は
農業生産そのものをビジネスとは
考えられない子たちが揃ったようだ。
僕もしっかりと勉強しないといけないな。


あらら、気がつけば5月も下旬。
ブログ更新が進まない・・・。
俳句の締め切りに追われている毎日が
どうもいけないらしいが、
それはまた別にエントリーに書こうか。

さて、
2018年技能実習生として受け入れたのは、
アンギとフィルマンの2名。
以前も2名受け入れたが
僕に指導する時間が無い事や
そのことで授業の質が落ちることを
避けるため毎年1名ずつの受け入れだった。

しかし、今年はスタッフの立崎を協力隊として
インドネシアに派遣した年でもあり、
彼女が帰ってくる2年後は
今回の受け入れた子たちが3年生になる年で
十分指導していけると読んでの受け入れである。
ちなみにスタッフの坂本も立崎に続いて派遣を
検討中で、彼が農園に戻ってくる頃には
かなり大々的に技能実習生の農業研修プログラムが
展開できると予想して行動しているが
それについてはまた別の項目で書いていこう。

さて、今回はアンギ。
これまでの実習生は農園に来る以前に
農村ポテンシャル調査として
僕の大学院時代の友人に依頼して
現地調査を行っていた。
だが、今回はそのやり取りをしていた2月に
農園が雪害を受け大きなダメージを受けた。
その当初、経費削減に頭を捉われていた僕は
まずこのポテンシャル調査を省くことに決定した。
今思えば、それほどの経費でもないので
行っていてもらえれば良かったとやや後悔もしているが
その当時は、そこまで頭が回ってなかったし
そもそも受け入れ自体も白紙に戻そうかと
見当してたので
ま、農村ポテンシャル調査どころではなかったかな。

また、折り合いがつけば、今回の二人のポテンシャル調査は
依頼したいと思っている。

で、今回は全く手探りで
彼らへアプローチをかけることになった。
そもそも対象者がここに来ているので
彼らに細部のインタビューを行うことで
彼らの肩越しに彼らの家族や営農環境を
覗いていけば、
それが彼らのリアリティかとも思わないでもない。
なので、今回は専門家によるおポテンシャル調査なしで、
彼らのリアリティに迫ってみようと思っている。

アンギさん、22歳の若者で、
学校からほどなく近いタンジュンサリ地域出身。
家は30aの畑を持つ兼業農家。
父母姉二人と彼の家族。
お父さんはお粥の職人で、移動屋台で一家を支えてきた。
17年間この仕事一筋で、朝から販売に出かけていたという。
下ごしらえは母も手伝っていたとか。
どのくらいの売り上げがあるのかは
アンギも解らないとのことだったが
二番目の姉とアンギを高校まで卒業させたのだから
大したものだ。

親の仕事は意外にというか
子供には良く見えていない。
アンギも、親父さんがどこまで販売にし行っていたのか
全く分からないでいた。
さらに父親の仕事に対しても
やや後ろ向きな評価もしており
お金を稼いだらちゃんとした屋台を作って
移動しなくていいようにしたいとアンギは言っていたし
さらに、料金表も作ってきちんとさせたいとも言ってた。
どうもあちこち移動するのが
アンギには良く無いように思っているようだし、
お客さんに5000~7000ルピアと
幅を持たせて販売しているのも
どこか遅れているように見えているのかもしれない。
それらにもしかしたら
親父さんならではの知恵があるのかもしれないのにね。

畑ではトウモロコシ、菜っ葉、さつまいもの
3品のローテーションで栽培しているらしい。
作業のほとんどは母で、
父もお粥販売を終えた昼過ぎからは手伝うとのこと。
なんでこの3品目でのローテーションなのか?
その理由はアンギには解らなかった。
ただアンギは
「お金を貯めて水田が欲しい。そうすればお米をたくさん作って儲けられる」という。
おいおい、米で儲かるのか、アンギさん。
少なくとも自分で食べる分は作りたいという、
まさに典型的なジャワ農家の思考を
アンギも例外なく共有していた。

1回目のレポートで聞けたアンギの環境は
こんな程度。
毎月の月間レポートを利用して
ここからさらに掘り下げて、
彼の実際の生活もそうだが
彼の思考と嗜好と志向にも
もっと近づいてみたいと思う。

こういう手法で
彼らのリアリティに近づくのも
まぁ、また一興かな。




田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
taya.tアットマークnifty.com
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(アットマークを@に置き換えて送信ください)

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