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金時草を刈り倒す。
まだまだ収穫できるし
モノもそんなに悪くない。
でも秋の気候が良すぎて
葉菜類の相場は大暴落中。
そんな中、あまり食べなれない
こういう野菜は苦戦する。
売り方次第では
まだまだ売れるけど
やっぱり夏のイメージが強い
この野菜は
夏で勝負した方が面白いので
潔く刈り倒す。
こういうのも廃棄っていうのかな?

あとこのハウスも早く片付けて
2月の商品が手薄なころに
出荷できる別の何かを播いた方が良いしね。

金時草刈り倒す作業を終えると
これでまた今年やらないといけない作業が
一つ減ったことになる。
もう気分は年末へと
向かっている自分に気が付いた。

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種をまく。
まだまだ冬の空気だが、
農の営みは、すでに春や夏の準備を始めている。

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種をまくのは楽しい。
昨年の出来を語りながら、
今年はどうなるだろうかと思いを馳せながら種をまく。
今年もたくさん美味しい野菜が育ちますように。
それぞれの想いをこめて、種をまく。
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にんにくを植える。
ひと粒ひと粒、丁寧に。

来年の収穫に期待をはせながら。
今年の出来や味を思い出しながら。
去年の失敗を教訓にしながら。

まわり回る時間と季節の中で、
今年もにんにくを植える。

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大根のなか打ちをする。
畝間を鍬で起こす作業。

起こすことで、余計な草が枯れ、
土に空気が入るので、
微生物の働きが良くなる。
それで有機物が分解されて、
大根がそれを吸う。

少しだけ、自然をかく乱すると
それに反応して、ある種の植物がよく育つ。
それが農の営み。

腰と腕がだるくなる。
それが農の営み。
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この先を抜けると、トトロに会えそうな
そんなオクラのトンネル。

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この生業には、
ちょっとした日常に埋め込まれた美しさと楽しさがある。

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少しずつ暑くなってきたと思ったら、
ズッキーニの花が咲いていた。

まだ夏は少し先だが、
黄色い花をみていたら、
体がこういう野菜を欲してきているのを感じる。
季節リズムと体の感覚がずれない生業。

どうやって食べようか。
そればかりに気をとられる一日だった。

大雪から、一転

雲一つない快晴


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外はまだまだま寒いが、
これだけ日差しがあると
ハウスの中は、春。

作物も勢いよく伸びだし
仕事も忙しくなりだす。
だがこの忙しさも心地よい。
春の忙しさは、昔から好きだ。

そんな春を待っているのは
なにも僕や野菜ばかりではない。
こいつらもずいぶんと我慢していたんだろう。

アブラムシ

そう、あぶらむし。
ハウスの中で越冬した連中が
1日、春の日差しを浴びただけで
ハウス内を飛び回りだした。
なんという生命力だろうか。

その生命力に関心をしつつも
さっそくこいつらとの戦いの準備も始めた。

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今年は暑い。
異常に暑い。
なんでも記録的な猛暑の年なんだとか。

そんな暑さではあるが、
そろそろ冬の野菜に向けて準備をしないといけない。
大根・キャベツ・白菜・ブロッコリ・セロリなどなど。
すでに畑に定植を終えているものもあれば
これから種を播くものもある。

この暑さにやられはしないだろうか、
もう少し雨がふらないものだろうか、
などと、冬野菜にあれこれと想いを馳せ、
小手先で、潅水したり遮光したりするものの
それが決定的に生育を進めることはあまりない。
所詮僕ができることは、
ただただ雨や秋を待つことだけしかない。

どんなに技術が進もうとも、
どんなに学問が深まろうとも、
自然の流れには、
人はほとんど為すすべはない。

ただただ待つことだけしかないのだ。

(写真:オクラの葉の上で、雨を待つ蛙)
03 10
2010

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春めいてきたかと思えば
また雪が降る。

だからといって、春が遠のいたわけじゃない。

春に畑に定植する野菜の種を播き
畑で使うマルチがけの機械を点検する。
資材屋に、そのマルチを注文し
種屋に、足りなかった種を追加注文する。
業者から、明日の注文に加えて
この春から栽培してほしい野菜の電話が鳴る。

雪が降ったので、外仕事はできないが
だからといって、わが農園の春が遠のいたわけじゃない。

春はすでに忙しさとともに
やってきているのである。
マミー

僕の圃場には、麦が植えてある。
麦を食べるためではない。
虫のバランスをとるために、麦を植えてある。

先日、金時草の圃場で収穫作業をしていると、
脇に植えてあった麦に
虫の卵のようなものがついていた。
これは、アブラバチに寄生されたアブラムシ。
これを「マミー」と呼ぶ。

麦はアブラムシがつきやすいので、
人によっては、他の作物の近くに播くな、と言うが
麦につくアブラムシは、ムギクビレアブラムシであり
他の野菜にはほとんどつかない。
金時草もアブラムシがつきやすいのだが
同じ圃場に麦を植えても、麦のアブラムシは金時草にはつかない。

そして、そのアブラムシを狙ってやってくるのが
アブラバチ。
アブラムシの体内に卵を産みつける寄生昆虫。
いわゆる「天敵」というやつ。
このアブラバチは、なにもムギクビレアブラムシだけを狙うわけじゃない。
アブラムシというアブラムシがターゲットになっている。

なので、もうすぐ暖かくなるとつくであろう金時草のアブラムシも
このアブラバチがやっつけてくれるというわけだ。

ただ、そのためには
圃場内で常にアブラムシとアブラバチの両方を
バランス良く生息してもらわないといけない。
低温や高温時にはアブラバチはあまり活動しないので
最近は圃場で確認できなかったのだが、
暖かくなってきた最近、
ようやく圃場でマミー(寄生されたアブラムシ)を確認できた。



自然というやつは、
本当によくできている。
僕らはその力に腰掛けているにすぎない。
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年末から、金時草がつぼみをつけていた。
金時草は、種子で増やすのは難しい、と聞いていただけに
どんな花を咲かせるのか、ひそかに楽しみにしていた。

ネットで調べる限り、それはオレンジ色の素朴な花。
そして、今日、咲いた花は、それとは似ても似つかぬ花だった。
種子が採れるとは思えないが、しばらくは咲かせておこう。

金沢の試験場で、
「冬、霜が降りると金時草は枯れてしまいます」
と聞いていたのだが、
ハウスの中での話だが、こうして今でも収穫できている。
なんでもやってみなければわからないものだ。
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曇天の冬型の天気。

北陸特有の冬の気配を感じる今朝、

雨の中で、もくもくとカリフラワーを収穫していた。

11月の上旬が思った以上に暖かく、予定よりも大きくなってしまったカリフラワーを見ながら

これ以上大きくなる前にとりきらなければ、と焦っていた。

雨が冷たいことも、僕の気持ちを下降気味にさせていた。



そんなカリフラワー収穫作業中、ある株にトンボが必死につかまっているのを見つけた。

どうやら、この雨でずいぶん濡れてしまったようだ。

その株につかまりながら、トンボは雨宿りをしているようだった。

収穫適期が少し過ぎて、大きくなり過ぎているそのカリフラワーを

本当は焦って取らないといけないのだが、

僕はとる気にはなれず、そのまま放置した。



いいよ、その株はお前にやろう。



焦って張り詰めていた気持ちが、少し緩んだ気がした。

僕とトンボの間に、優しい時間が流れた。
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だんだんと大きくなっていくオクラ。
今では僕の身長よりも、はるかにでかい。
ここまで大きくなると、収穫も一苦労。

暑い盛りも過ぎ、
僕の農園では、そろそろオクラの収穫も終わりなのだが、
今年はあまり暑くなく、オクラの収量は全体的には少なかったので
少しでも、“とれるのならばとろう”という想いが
僕をこうまでさせてオクラの収穫にかりたたせている。

一見醜く見えるような姿とその思考だが、
それが農民の基本スタイルだと
最近、強く思う。
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早朝に、ズッキーニ畑で収穫をしていると

ミツバチたちに出会った。

それも一匹や二匹ではなく、

すべてのズッキーニの株にいるのではないかと思うくらい

たくさんのミツバチ達だった。



ここのところ、ミツバチの話題が尽きない。

北米では、ミツバチが謎の失踪を続けており

日本では、知り合いの養蜂家で、ダニの影響のためか蜂の数が半数以下になったと聞く。

だが、こうして畑に出ていると、そういった話題が、

どこか遠くの話のように聞こえてくる。



ミツバチは、環境生物だという。

環境の変化にとても敏感なのだとか。

農薬や携帯の電波、ダニ、ストレス

そういったものが、ミツバチを狂わせるとか。

だとしたら、僕の住むこの地域はどうなのだろうか。

人の目ではわからないことがミツバチには見えているのなら

僕はミツバチの目を介して

ここはどうなのかを見てみたい。


やはり、ミツバチを飼ってみようかと考えている。
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熱くなると、この植物が顔を出す。
名前はスベリヒユ。
(写真の赤い茎の植物)
ロメインレタスの傍に生え始めた。

小さなうちから花をさかせ、
種子生産力に優れ、
光合成能力にすこぶる優れているCAM植物で
畑で増えだすと、手に負えない草の一つ。
つまりは「雑草」ということだ。

ロメインレタスとこの草。
一方は食用で、一方は雑草。
それを分けるものはなんなのだろうか。
美味いか美味くないか、なのか。
いやいやそうじゃないだろう。
スベリヒユは、ヨーロッパやトルコなどでは
サラダ野菜の一つであるし、
日本でも山形などでは、食べる野草として好まれているのだ。

市場がないから?
いやいやそれも違うだろう。
もともと野菜となった植物は、市場があったから
野菜となったわけではない。

たぶんそれは社会的価値の中で
野菜になったか、それともただの草になったか、だろう。
食べられる植物でも、周りの食の常識的価値に
食べ物じゃないとされるものを
人はあまり食べたがらない。
犬を食べる社会もあれば
蛇を食べる社会もあるのだ。

そういう眼差しで
生えてきたスベリヒユを眺めていると
食文化などというものは、なんとも曖昧な「常識」によって
支えられていることが見えてくる。
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雪が降り積もる。
野にも山にも畑にも。
そして、庭先に吊るしてあるたまねぎの上にも。

名も知らぬ花

ここ数日、快晴だが、
最低気温も氷点下。
そんな厳しい冬に、
畑の傍らでは、
名も知らない花が
咲いていた。

冷え切った空に向かって
花を咲かすその姿は
凛としていて、美しかった。
今年こそは僕もそうありたい。

写真:コウゾリナの花
カエル

ある資材が必要になり、それを持ち上げたら先客がいた。

彼(彼女?)はどうやらここで冬を越そうと思っていたらしい。

その資材は、他にもあるので、

それはそのまま春まで使わないことにしよう。

だからというわけではないが、

おまえさん、来年も害虫をたくさん食べてくれよ。

11 15
2008

ジャコウアゲハの蛹

農作業の合間に、
ふと眼をおとすと、

ジャコウアゲハの蛹が一つ、
コンクリート用水の壁にくっついていた。

おまえはもう眠ってしまうのかい?
おまえはそこで春を待つのかい?

僕らは、これからブロッコリをとって、ごぼうを掘って、
クリスマスと年末に大量のベビーリーフをとって、
そして、暮れには正月用のかぶらを雪の舞い散る中、とらなくちゃいけない。

僕ら農民の冬眠はもう少し先なんだよ。
ミミズの耕起

収穫タームの長い作物の後に、
トラクターで綺麗に耕起し整地しても
何かを栽培すると地表がこうなる。

細かな凹凸ができ、土の団粒が見て取れるようになる。

こうなるのは
ミミズや名も知らない虫たちが、
地表や土中をはいずりまわるからであろう。

トラクターで起こせば、人の目で見てきれいに、
人の指で土を押しても、やわらかく入るくらいに耕せるが、
目視ではわからない無数の穴と
人の指では解りえない土の柔らかさを
ミミズと名も知らない虫たちが、こうして作り出している。

理想的な土の形を
虫たちは、いとも簡単に作り出す。
英知を絞って、近代的技術と化石燃料を使って
土を起こすが、
結局、
虫たちと、それを取り込んだ昔からの知恵(輪作)には
かなわない時がある。
ごぼう

大地を割ると

ごんぼ(ごぼう)が顔を出した。

掘るまでわからないその品質を

農民たちは、あれこれと寸評しながら掘り続ける。

「今年はネズミに食われたのが多い。」

「今年の畑は、土が硬かったから、ごんぼがあんまりすらっとしとらん」

「帰ったら、今夜はごんぼの鍋にしようか」

そんなことを話しながら、

農民はひたすらとごんぼを掘るのである。
ミツバチ

寒空の下、

一匹のミツバチと会う。

足には、たくさんの蜜を携えていた。

越冬の蜜を必死に集めているのだろう。

それにしても、ニホンミツバチを見つけるのは久しぶりだ。

来年には、蜂蜜ために巣箱でも置いてみようかしら。

そんなことを考えていたら、

いつの間にか、ミツバチはいなくなっていた。

浅はかな人間に付き合う暇は、ミツバチにはないようだ。

ああ、もうすぐ冬が来る。
イチジク カラス

もう1日たてば完全に熟すだろう
と、取らずにおいたイチジクは、
次の日には、必ずこうなる。

もう1日経たないと、美味しくないやつは
カラスは絶対に手をださない。

だから、僕が食べられるのは、
いつも「あと1日で熟すはずの熟し切っていないイチジク」なのだ。
09 29
2008

みず菜の芽

数日前に播いたベビーリーフの種。
大地を割って、芽が出た。

その小さな存在の中には、生命がみなぎっていて、
計り知れない力強さを感じる。
その力に比べたら、農の技はなんてちっぽけなんだろう。

僕ら農民は、ただただ、自然の力にぶら下がっているにすぎない。



(写真はベビーリーフ用水菜の芽)
09 26
2008

つるむらさき

この時期、
ひと雨ごとに寒くなる。

夏野菜もそろそろ終わりだ、と
雨は告げている。

それでも夏野菜は、天に向かって伸び続ける。
それでも農民は、黙々と収穫し続ける。

(写真:つるむらさき)
オクラ

メイガ(害虫)の卵を見つける。
オクラの実に。
虫も必死なのだ。

真夏よりも、秋が深まっていくこの時期に
よく卵を見つける。
種を残さんがために、
虫も必死なのだ。

僕に見つからないところに、産めばいいのに。
僕の収穫物じゃないところに、産めばいいのに。
そう思いながらも、潰す。

僕も必死なのだ。

田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
taya.tアットマークnifty.com
です。
(アットマークを@に置き換えて送信ください)

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