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父がずっと以前に始めたことなのだが
鉢植えのトマトをうちの農園では販売している。
といっても、一般向けじゃなく、保育園からの注文に応じての販売。

いつからだったかは定かではないが、
僕が青年海外協力隊に行く以前から、
このトマトを販売していたように思う。
近くの保育園で、母の日のプレゼントとして
何か無いか、と相談されたのがきっかけだった。

このトマト、普通の品種ではない。
もともとガーデナーが鉢植えで楽しむ、
観賞用に作られたミニトマトの品種。
なので、味は?と問われると、他のトマトに比べて
特別おいしいわけではない。
ただ、矮性で鉢植えで栽培できるトマトは
現代の生活にとてもよくマッチする。

アパートに住んでいたり
一戸建てでも、あまり庭のスペースが無いという家庭でも
何かを育てて、そして収穫する喜びを味わえるのだ。
キッチンの日当たりのよい窓辺に、この鉢トマトを置いて育て
子供のお弁当の日や普段の食卓に、その場で摘んで飾る。
ほんのちょっとしたことかもしれないが、
自分の生活の中に、収穫してそれを食する、という
幸せを感じることができるのだ。

生活の質や幸せ、豊かさの一つに、
自然と自分の食卓が繋がっていることを感じること、があるように思う。
それを少しだけお手伝いするのが、
この鉢トマト。

今年、この鉢トマトが意外に余ってしまったので、
娘が通う保育園でも、
鉢代だけを頂いて、少し販売することにした。
それは、
それぞれの家庭で
それぞれの食卓で
自然と繋がっていることを実感できる幸せのおすそ分け。

娘が生まれた時に、
出来るだけ安全なものを食べさせてやりたい、
そんな思いで始めた自家菜園がある。
そこでは、かつてはさまざまな品種を栽培し
食卓のほとんどをその畑の収穫物だけで賄おうとした時期もあった。
そしてその畑は、肥料は少し加えるものの、
農薬は使わず、というよりも
農薬登録されていないいかなる薬剤も無散布で、
何も手を加えないという意味で、より自然に任せた畑でもあった。
そしてそれは今も続いている。

ただ、娘が生まれた当時よりも
僕の農に対する考え方がずいぶんと変化しており、
この菜園だけで自給することもないし、
農薬に対する考えもずいぶんと変わってきている。
必ずしも無農薬でなければならない、とは
すでに思っていないものの、この菜園を無散布で耕し続けるのは
無散布に対しては、ほぼ個人的な関心ごとで
その実験と観察をするためものである。
というのは余談。

さて、その畑。
今年からそのほとんどを研修生(インドネシア人・日本人)と
セネガル人スタッフのイブライに開放した。
収穫物を4家族で分ける予定で
みんなが植えたいものを植えていいことにした。

昨年もインドネシア研修生に一部開放したのだが
収穫物をすべて持っていってしまうという
認識上のルールの相違があって、うまくいかなかった。
なので今年は、
収穫物はすべて4家族で平等に分ける、
ということにした。

作付計画は、研修生とイブライに任せて
僕はとにかくインドネシアのトウガラシと
トマトがあれば、それだけで十分だったので
その数量だけ、増やしてほしいという希望を出した以外に
特に口出しはしなかった。
苗代も4家族で折半となっているので
それぞれが食べたい野菜を植える段取りになっていた。
そして本日、野菜苗の定植をみんなでした。

ただ、僕がインドネシアのトウガラシを増やしてほしいと
希望を出すと、思いもしない奴から横やりが入った。
それはセネガル人スタッフのイブライ。
「それ増やしても食べない。去年、たくさん捨てた」
と普段はそれほどの記憶力も発揮しないくせに
昨年のことを持ちだして、数量は少なくて良いというのである。
確かに昨年は、収穫する時間がなくて
またそのトウガラシは、
インドネシアのチリソースに加工するために作っているのだが
その加工する時間がなかなか用意できなかったこともあり
結局、収穫適期を逃してしまったのである。
食べたくないわけじゃない。
至極食べたいけど、あわただしく過ごしていたら
忘れてしまった、というだけなのだ。
研修生とイブライだけで立てた計画を見せてもらったら
トウガラシはたった5本だけにされていたので
ここは強引に、トップダウンで22本に増やさせてもらった。
イブライは不満顔だった。

そのイブライ。
トウモロコシが好きということで、
40本のトウモロコシを定植した。
イブライは解っていないだろうけど
この菜園は、普通の畑よりも過酷な条件。
なんせ、無散布の菜園で
雉やカラスのえさ場でもある。
僕はこの畑で、娘や妻が大好物のトウモロコシを
4年間作り続けて、
ほとんどまともには食べられなかった。
嬉しそうにトウモロコシをイブライが植えていたが
その実が彼の口に入ることはほとんどあるまい。
まぁ、それも勉強だろう。

インドネシア研修生は、
バヤムという葉野菜を一畝もらって播種していた。
「これ、とてもおいしい」
と日本人研修生やイブライに説明していたが
ごめん、正直言ってそれ
僕はあまりおいしいと思ったことはない・・・。


それぞれが、それぞれに
美味しいと思うもの、食べたいと思うもの、を
その先の楽しみを想像しながら植えた。
それぞれに嗜好の違いはあるものの、
それはとても素敵な時間の始まりのように見えた。
北陸気象台が、梅雨入りを発表した。
数日前に、にんにくを収穫しておいたので
今日はそれを乾かす作業をし、
プラグに胡麻の種をまいた。
出荷するためのにんにく・胡麻ではなく、
どちらも食べるためのもの(自家消費用)。

自家菜園では作りまわす技術を磨いている。
一切の農薬を使わずに、畑をやろうとすると、
単一作物の栽培は至極難しくなる。
現代は、様々な資材があるので、かなりコストと労力をかければ
無農薬でも単一作物栽培がある程度可能だとは思うが
そんなことにどれほどの意味があるのか、僕にはわからない。
それなら、いっそ自分で納得できる農薬を散布する方がいい。

そういった資材を使わないのであれば
方法はただ一つ。
昔からの作りまわす技術を磨くしかない。
つまりは輪作と混作のこと。
そして適期通りに作るということ。
ただそれだけである。
しかしその「それだけ」が、やけに難しい。

にんにくの後作には、ごまがいいと聞いたので
今年は、にんにくの後に胡麻を栽培しようと思っている。
今日はそのための作業をした。

今年のにんにくはあまりにも大きく育ったので
みているだけで食欲がそそられる。
じめじめした梅雨にも入ったことだし
にんにくを素揚げにして、ビールの友として、梅雨の憂鬱でも晴らそうか。
最近、面白いことが起きている。
それはインドネシア研修生たち。
今年から、僕の自給用の菜園を
インドネシアの研修生にも開放した。
自分たちが食べたい物を植え、その世話管理を自分たちで行い
採れたものは分け合おうという主旨。

「僕はアイコが食べたいです」
というH君。
アイコとはロケット型トマトの商品名で
うちで直売所向けに作っているトマトである。
それがとても美味しいので、たくさん作りたいとH君は言う。
以前の日記で、そのトマトを40本植えたのは書いたと思うが
それ以外にも、ナスやキュウリ・パプリカやシシトウなど
H君やイル君が食べたいと思うものをどんどんと
植えているようである。
“ようである”と書いたのは、
僕はその作業に一切タッチはしていないからだ。
日々の実習が終了したのち、
自分たちの畑へ彼らが繰り出し
日常的に何やら作業をするようになったのである。

自分の裁量でいろいろと出来るのは楽しいだろう。
そのことで自主性もはぐくまれるだろう。
そして、市場出荷の農法と自給の農法の差異から
彼らも様々なことを学ぶことだろう。
畑に出る。
自給のための畑に。
この畑は、もともとは娘が離乳食を食べるようになった頃に始めた畑で、
こんな小さな赤ちゃんが食べるものだから、
自分の納得するものを食べさせたい、という想いで始めた畑だった。
無農薬・無化学肥料というと、なんだか俗っぽくて
自然のダイナミズムの中で、とても消極的な意味合いになってしまうのだが
できるだけ何も投入せず、
作りまわす技術「輪作」と「混作」だけで乗り切ろうという
前衛的かつ伝統的な畑なのである。

今年も、春菊の花がきれいに咲き乱れる中で、
トマトやキュウリ、パプリカなどの定植のためのマルチをした。
時間もあったので、トマトを3種ほど定植。
今年からは、研修生のHくんも自らのお腹を満たすために
この自給菜園に参加。
セネガルのIくんやもう一人の研修生イル君の分もと考えて、
ロケット型トマトを40本も定植した。
近所のおばちゃんや祖母・父母は、
「そんなに植えると食べ切れんざ」と呆れていたが、
なになに、これでトマトの完全自給を狙っているのだから
これでも足りないくらいなのである。
確かに収穫が一時になるが、
それはドライトマトや冷凍、ペーストなどにして
せっせと保存するのである。
少し楽しむという生半可な菜園ではないのだ。

僕は売るための農業として、ほとんどの時間を
商品作物に費やしている。
それから見れば、この自給菜園なんてちっぽけだし
そんな暇があれば、売るための農業で山積みになっている仕事を
一つでもこなした方がいいのでは、と思われるかもしれないが、
この菜園が僕にとっては宝石のように大切なものなのである。
この菜園をやっていなければ、
僕は経営的な観点のみで農を捉え、
食べることから考えなくなり
いかにして1円でも安く栽培して、
いかにして1円でも高く売るのか、という世界に没頭していたかも知れない。
ただでさえ、多額の借金を負っている身としては
ついつい経営的な金銭的な方向に思考が傾きやすいのである。
そんな自分を正気に戻らせてくれるのが
この菜園というわけだ。

食べることに思いを馳せ、
大量にとれれば、それをいかに保存するかを考え、
保存の技と作りまわす技術の中で培われた農の営みを
この手の中にあるという実感を与えてくれる。
菜園は
生産と生活とが渾然一体となっていることに気がつかせてくれる
交差点でもある。

ただ、この菜園でのやり方が主となってしまっても
僕はやはりいけないと思っている。
いつの世か、それが主となる社会・時代がくるかもしれないと
ひそかに思いをはせているが、
それでも今現在では、この菜園のやり方が主となってはいけない。
僕は売るための農業と食べるための農業のバランスの間で
自分の農を見出していこうと思っている。

菜園では、今、スナックエンドウが収穫真っ盛り。
甘くておいしいそのエンドウを、妻がパスタにしてくれた。
何杯でもワインが飲める味だった。
もうすぐ、ソラマメが採れる。
焼いて塩だけで食べれば、ビールとの相性は抜群だ。
その横にあるニンニクもあと少し。
採れたてのにんにくを素揚げにして食べるのが楽しみである。
赤玉ねぎは、今年もピクルスにしよう。
そうだ、にんにくの後には胡麻を播こう。

自家菜園の楽しみは尽きないのである。
立冬。
暦では、もう冬。
だが、今日は暖かく、10月下旬の陽気だとか。

一昨日、遅まきながら、ソラマメを播く。
自家用で、春先に楽しむために。
その隣では、先月播いたクキタチ菜が芽を出していた。
これも春先に楽しむのだが、こちらは3月ごろから蕾を摘んで楽しむ。

晩夏に播いた大根も少しずつ大きくなっている。
すこし遅めに播いたので、まだまだ細いが、
冬の寒さで脂がのるぶりと一緒にぶり大根にするには、
ちょうど良い時期に収穫できるだろう。

盆過ぎに播いた白菜は、そろそろ一番早いものが食べられそうになってきた。
9月が暑かったので、害虫の食害にあうかと思ったが、
混沌とした僕の自家菜園では、何か特定の虫だけが大発生することは無く、
害虫はちらほらいるだけで気にならなかった。

10月に植えたにんにくが芽を出したのだが、
その横で、春先に植えたパクチー(香菜)が目を出してきた。
どうやら種がこぼれたらしい。セリの仲間なので、このままにしておけば
春まで楽しめるだろう。
なんだか得をした気分。
にんにくの生長を阻害しそうなくらい生えているが、
にんにくの収穫は6月なので、4月までパクチーを楽しんだら、それを整理して
そこからにんにくにはラストスパートをかけてもらえば、十分間に合う。

娘の大好物のブロッコリは、それなりの量を植えたが、
こちらはまだ収穫できそうも無い。すこし遅れ気味。
キャベツもまた然り。
ただ冬の寒さにあえば、それだけ甘みが増すので、それはそれで楽しみでもある。

意外かもしれないが、5月に植えたミニトマトがまだまだ現役。
晩夏から冬に入るこの時期からがミニトマトががんばる時期。
今年はトマトを10種ほど植えたが、甘みの強いロケット型トマトは、
夏の暑さに弱く、夏前までの命だった。
だが、初夏にはあまりにすっぱくて美味しくなかったミニトマト(ピコ)は
秋になるとその真価を発揮する。
夏の暑さに強いピコは、秋に入ると大繁茂する。
それはまるでトトロの森のように。
酸味と甘みのバランスがちょうど良くなり、
霜がおりるまでは、赤い実をたくさん提供してくれるのだ。

立冬になっても畑は終わりじゃない。
これからたまねぎの苗を定植する。
今年はレッドオニオンを中心に植えよう。
それが終わると、今度はエンドウマメの播種。
その頃には、蕪や大根、白菜の収穫。

とぎれなく、混乱無く、続いていく農の営みがそこにはある。
ここ数週間、うちの食卓はトマトであふれかえっている。
自家菜園以外にも、収穫体験できるようにと
9種類のトマトを40本ほど植えてある。
が、しかし、なかなか梅雨があけない。
だから収穫体験もできないままで、どんどん我が家の食卓で
消費する羽目に・・・。

なかなかすっかり晴れないのだが、今日は天気が良かった。
なので、鈴なりになっているトマトの収穫体験をようやく行えた。
数組の知り合いの親子が来て、自由にトマトを食べたり採ったり。
しかしどの家族も遠慮してか、あまりトマトが減らなかった・・・。
まだまだうちの食卓で消費せねばならないようだ。

みなさーん!遠慮しないで、持って行って良いんですよー!
なんなら、トマトの株ごと持って行っても良いですよー!
いよいよ夏野菜も収穫真っ盛り。
自家菜園『はるちゃん畑』も食べきれないほどの野菜が採れる。
今日の収穫

坊ちゃんナンキン 2個
丸ズッキーニ 9個
万願寺シシトウ 4本
ピーマン 2個
キュウリ 2本
トマト 大量

これらすべて無農薬。
ほとんど虫がつかない。
アブラムシはずいぶんと気になったが、
今ではカゲロウが出てきてからは、
その発生もずいぶんと止まっている。

さてどうやって食べようか。
トマトは、色が面白い西洋トマト。
ブラウンとグリーンのトマトは、甘くならない。
酸味と風味が強いので、週末はこれでラタトゥュを作ろう。

ルバーブも赤みがからないが、大量に採れだした。
ジャムにしたり、先月大量に採れた玉葱と一緒にチャツネにしたりしよう。

週末はいいワインを開けよう。
自家菜園のトマトがカラスに食べられている。
そこで今日、雨の中ではあったが、トマトに鳥除けのネットをつけた。
しかし、すでに鳥除けネットをつけているはずの近所の叔母ちゃんの畑では
カラスがネットを掻い潜り、トマトを食べていた。

この時期、カラスは子育て真っ最中。
奴らも子どものために必死なのだろう。

ネットの掻い潜り方も、1羽がみんなのためにネットを持ち上げるという
アシスト役に徹するなど、人間に失われつつあるものを身に付け出している。

そのうち人はカラスに、カラスは人になってしまうのかも知れない。
ただ単に食い荒らすのではなく、子ガラスに獲ってきたトマトを
与えている様子をみて、なんとなく想った。
自家菜園の収穫物も増えてきた。
ピーマン、シシトウ、万願寺とうがらし、青しその収穫が始まる。
今週末にはトマトたち(約8種)も収穫が始まるだろう。
ナンキンも、もう少し。

今は、アーティチョーク、ズッキーニ、が収穫最盛期。
収穫量が多くなってきていて、
食べることが追いつかなくなる季節はもう間近。
キュウリは若いうちに採ってしまって、ピクルスに。
トマトは、今年こそ乾燥トマトに挑戦しよう。

ズッキーニを貯蔵用に加工したいのだが、
何かいいレシピがないだろうか。
娘のために始めた無農薬畑。
細々とだが、いろいろな作物が収穫できるようになってきた。

にんにく
たまねぎ
キュウリ
アーティチョーク
フェンネル
ワイルドルッコラ
サラダバーネット
バジル
コリアンダー
ズッキーニ
ソラマメ
ロメインレタス
チシャレタス
etc

こうやって記してみると解るのだが、娘が食べられそうな野菜は少ない・・・。
娘、まだ1歳7ヶ月に達するか達しないか。
ほとんど僕と妻の好みで栽培している。
つまりは、ワインに合う野菜ばかり。

いやいや、ワインを飲んで毎日ご満悦な両親だからこそ、娘もすくすく育つもの。
やっぱり娘のための畑、ということにしておこう。
少しずつだが、自家菜園の作物も収穫ができるようになってきている。
ソラマメ・レタス数種・にんにく・玉ねぎなどなど。

それらを収穫しながら、今日はオクラの種を播いた。近所のおばちゃんが八丈オクラの種を持っていたので、それを少し分けてもらい播いた。オクラだけで4種。

何かを収穫しながら、何かを播いていく。1作1作途切れているものではなく、1作1作がつながっていくように作付けする。それでも途切れてしまうのは、僕が農の息遣いを会得していない証拠。だんだん品種も増えてきて、作業や管理も複雑になっていく。夏に向けてまだまだ種まき・定植は続く。混乱なく菜園をきりもりするのは難しいが、その複雑さが楽しくもある。
畑に出る。
畑といっても、食べるために作っている自家菜園のほうだが。

入院している間に、ずいぶんと強風が吹いたらしく、菜園の野菜は全体的にダメージを受けていた。特にトウガラシ(インドネシア品種)の被害が大きい。手術前は忙しくて出来なかった支柱立てなどを、遅ればせながらもする。

今年から自家菜園を2箇所に分けたのだが(栽培品目が多くなったので)、昨年から使っている畑の方は、強風の被害はあまり受けないで済んだ。というのも、ずぼらに残しておいた春菊が花を咲かせるくらいに大きくなり、防風の役目を果たしてくれたからでもある。

残しておく、というのもたまには良いものだ。
忙中暇あり。
目が回るほど忙しい黄金週間。なのだが、野菜の出荷も一段落し、今日は暇。
そこで自家菜園に出て、夏野菜の準備をする。

今回は、すこし頭を使わないといけない。夏野菜だけで、約50種ほどを作付けする予定。自家菜園は無農薬なので、植物の組み合わせが鍵となる。ネギ、マリーゴールド、バジル、ミント、サラダバーネット、ナスタチウム、コリアンダーなどなどのハーブを織り交ぜながら、それぞれ相性の良い科を組み合わせて植えていく。

菜園を見に来た妻は、大きくなりすぎてきれいな黄色の花を咲かせている春菊を所望。小さくて、まだやわらかそうな新芽だけを摘み取り、晩のおかずにする。メニューは、ハマグリと春菊のパスタ。去りゆく春を白ワインで体の中に流し込み、初夏の労働の心地よさを感じた日だった。
マルチ用に播種しておいた麦が、食べられてしまった・・・。
すでに出芽していて、それなりに順調に育っていたのに。
いったい誰に?犯人は、雉。

はじめはカラスの仕業かと思ったのだが、足跡と糞の特徴から、雉と断定。食べた、というよりも、面白半分でほじくり返した、といったほうが正確だろう。昨年の秋に雉を2羽ほど捕まえて食らったのだが、その時その場にさらに2羽の雉が居たのだが、お情けで逃がしてやった。もしかして、そいつらか!?

今年は情け無用で、根絶やしにするくらい捕まえよう。そう決心した。
を定植。
カメムシみたいな匂いのするハーブで、昔はこれが大嫌いだった。
しかし学生の頃、ベトナムを自転車で縦断した時(約5週間)、毎日毎日こいつを食わされたせいか、こいつが好きになってしまった。癖のあるハーブだけど、これがないと始まらない料理もある。

まぁ、だけど、これも売れない野菜の1つだろうけど。

なかなかわかっちゃくれないが、辛さにはバリエーションがある。
当然、我々の生活の中にも一味や七味などがあり、山椒やからし・わさび・トウガラシなどといろいろ風味のバリエーションはあるのだが、ここで言う辛さのバリエーションとは、その広がりではない。辛さの深度である。

毎年、懲りずにインドネシアのトウガラシを植えている。今日も播種箱からポットへと、インドネシアのトウガラシの苗を移植した。僕が以前住んでいたインドネシアの地域では、トウガラシだけでも5種類は使い分けていた。みなそれぞれに辛さの深度が違う。

今日移植したトウガラシは3種類。当然、辛さの強さが全く異なる。これらのトウガラシは、一般には(インドネシアでは)チリソースとして加工され、それぞれにあう料理に利用されるのである。5年のインドネシア滞在ですっかりこのチリソースに魅せられてしまった僕は、売れないとわかっていてもこれをついつい沢山植えてしまうのだ。昨年も大量廃棄だったし。

まぁ、それでいい。自分の食べる分さえ確保できれば良いのだから。
今日は、トマトをポットに移植。
普通の大玉トマトやミニトマトと混じって、変わったトマトも今年作ってみようかと思っている。

それらは、熟しても赤くならないトマト。
結構ポピュラーなイエロートマトはもちろん、それ以外にもグリーントマトにブラウントマト、そしてロシア原産のブラックトマト。中には地面に這わせて育てるトマトまで。赤くなるトマトを含めて、だいたい11種類ほどポットに移植した。

トマトだけでサラダが作れないかなぁ、と思ったのが事の発端。売ることよりも、食べることから考えてみるのも、なかなか楽しい。
自家菜園にて、キスジウリハムシを見つける。
夏場になると成虫が猛威を振るうタイプの虫で、アブラナ科の葉物野菜を売るために育てている農家にとっては、手強い相手でもある。

今日見つけたのは、多分、越冬したやつだろう。いつもなら雪の中で死んでしまうはずなのに、今年は暖冬。越冬組みが早くも活動を開始するとなると、少し厄介になる。これから植え始める作物が、早々に虫の餌食になってしまうのだ。

キスジウリハムシ以外には、越冬をしたヨトウムシ系やコナガの幼虫も発見。でもまぁ、自家菜園では虫が多くなるように工夫をしているので、天敵の越冬組みもいる。虫は増えれば良い。大事なのは、種類が単一化していかないことなのだから。
夏場の主力野菜モロヘイヤの残渣を、自家菜園に敷き藁がわりとして敷く。
草を押さえる役割があるとともに、むき出しになっている地肌に敷き藁ならぬ敷きモロヘイヤをすることで、地力低下を防いでくれる。敷きモロヘイヤの下では、菌や虫も増え多様化するだろう。

普通このあたりでは、草が出ればトラクターをかけたり、管理機で除草したり、除草剤を散布したりして、とにかくきれいな地肌を評価する。ばあさん連中に言わせると、『草のある畑はダワモン(方言:うつけ者の意味)や』と酷評する。

最近、僕の畑の草がずいぶんとのびてきていて、直接ではないが、僕の耳に届くようにそんなことが口にされている。草はある程度あったほうが、天敵のすみかにもなるし、肥料の流出も避けられるのだが、そんなことをばあさん達は評価しない。きれいな畑かどうか、それが大事なのである。肥料がいまよりも高価で、なおかつ自給できないもの(化学肥料)で、さらには近代化することに大きな価値が認められていた時代を過ごしてきたばあさん達には、雑草は大事な肥料を横取りする最悪なもの、としか認識が無い。また今のように便利な道具もなく、除草剤もない時代では、一度うっそうと雑草が茂ってしまえば、その畑を使えるようにするためには、かなりの労力が必要だったに違いない。そういう経験を経て、今のような価値観があるもかもしれない。

そう理解はすれど、僕自身、畑に除草剤を使う気はさらさらない。だからといって、草むしりもせず、ダワモンといわれ続けることが平気なほど厚顔でもない。では草むしりをするかと言えば、そんな余裕もないわけで。

そこで、収穫し終わって、その役目を終わったモロヘイヤの残渣を、敷き藁代わりに畑にひいた。除草するより手間はかからず、しかも畑の生物資源の多様性は守られる。

農法の中には、除草をせず、わざとうっそうと雑草を生やしたままの農法がある。そういう農法を試している人も全国あちらこちらに散見されるが、僕はそれをよしとはしない。個人と畑の関係では、そういう農法もあるだろう。だが、僕はそれ以上にこの村の人々と関係を結んでいる。それら包括的な関係の中で、受け入れられる形で新しい取り組みをする。実はそういうことが今、やっていて一番面白く感ずるのだ。
菊菜(シュンギク)を播く。
近所のおばちゃんから、種をもらったのでそれを播くことに。
この地域の作付けカレンダーを持たない僕としては、こうやって近所のおばちゃん達に教えてもらうことが多い。おばちゃん達(祖父母も含まれる)が僕の畑を見ては、あああ、まだあれを植えてえんざ(いないわ)、と種を持ってきてくれたりする。

僕はここではまだまだよそ者で、同じ価値感の作付けカレンダーを共有し切れていない。実はだからこそ面白いのだ。僕の畑では露地のトマトがまだとれる。5月に定植したトマトがまだとれるのだ。おばちゃん達の常識でいけば、この時期までもつわけが無い。しかも農薬も肥料も一切やっていないのに。同じ価値観をもっていたら、トマトに肥料をがんがんやって、9月の頭(秋雨の頃)には株を引っこ抜いてしまっただろ。

僕は今、ここの作付けカレンダーを必死に追っている。が、同時に、ここの作付けカレンダーに小さいながらも変化をもたらそうとしている。変わりゆく農のあり方、躍動する価値感、これが最近の僕のテーマでもあるから。
今日は天気もよかったので、自家用菜園に、にんにくを植える。
にんにくの1かけづつ植え込んでいく。

普通なら(近所のおばちゃん連中にとっては)、1畝ににんにくのみ作付けするのだが、僕はそうはしない。にんにくは畑の作付けでもずいぶんと有効な作物なのだ。病害虫予防のために。だから春に食べるための越冬キャベツをこれから移植するのだが、その畝の真ん中ににんにくを植えていった。キャベツは害虫がつきやすいので、にんにくと昆植することで、害虫がつきにくくなる(らしい)。

調子に乗って1.5キロも作付けしてしまった。自家用にしては少々多いかも。来春、知り合いにでもくばろうか。楽しみ、楽しみ。
秋にむかうこの時期、自家菜園での作業は少々忙しくなる。
先々日、キャベツの種を播いた。越冬させて春キャベツを楽しむために。そして今日、かぶらを播く。これは今年の暮れに収穫をしようと思っている。年越し用である。さらに、にんにくを植える座を作る。10月に入って、種が手に入り次第、植えつける予定。来年の春に収穫予定で、1年分を植えつけるつもりでいる。これらの合間に、レタスを定植したり、ビートの種を播いたり、西洋芥子菜を播いたり。

11月には入れば、ほうれん草を播く。これも越冬させて、雪の下になって甘みがぐーんと増した春に収穫する予定でいる。播く以外でも、今月の頭に播いた大根の間引きをしなければいけないし、ニンジンもすぐる必要がある。白菜はずいぶんとキスジノミハムシに食われたが、まぁ、もう少し寒さがくればおさまるだろうから、こちらは放っておく。基本的に害虫は防除しない。ある特定の虫だけにターゲットを絞っての防除はしない。虫は沢山いてもらっても困らない。そのかわり、害虫と天敵とのバランスには気をつかいたい。虫全体が住みやすいような環境をつくることに心がけようと思っている。

その甲斐あってか、露地のミニトマトが未だに大量に収穫できる。無農薬無施肥にもかかわらず。芽かきも一切していない。だから繁茂し放題。邪魔になったら、鎌でばっさりと散髪するのだが、それでもよく育つ。家庭菜園のエキスパートを自認する近所のおばちゃんたちは揃って、僕の畑の前で首をひねっている。そして彼女たちがいつも行き着く答えは、『トオルくんは、なにか特別な薬をまいているに違いない』なのだ。

彼女たちと僕との大きな違いは、ただ1点。彼女たちは作物に対する観察力はすごい。僕以上に詳しい。だが、視点は作物のみに集中しすぎている気がする。偉そうなことを言うが、僕はもうすこし広い範囲で見ようと心がけている。僕の畑のある周りの環境も含めて観察しようと心がけている。

虫のバランスが、などと偉そうな事を言っても、なかなか出来るわけじゃない。だから今は、成り行きに任せている。そのかわり、それらをしっかりと観察しようと思っている。何年か先に、それで掴める何かがあればいいのだが。
ハトムギを収穫する。
まったく手をかけなかったので、ワラムシ(メイガ:蛾の幼虫)がずいぶんと繁栄を謳歌し、不稔実が多かった。だが、自家消費用なので、そんなのは気にならない。最近の僕のポリシーは手間をかけないことでもあるし。

脱穀には少々手間がかかる。それ専用の機械なんてないので、いちいち手で穂をしごいて脱穀していく。すごく面倒な作業で、1円にもならない仕事なのだが、不思議とその時間は、僕にとって自在な感じをうける。

煎りたてのハトムギは、とてもぜいたくな味がするに違いない。楽しみ、楽しみ。
雨の合間に、大根をまく。
畑の準備はできていたのだが、水はけのよくない場所だったので、畝きりが必要だった。だが、うねをきろうとすると雨がふる。ここ最近そんな毎日。

先週末になんとかうねきりをして、すぐにでも播こうか、と思っていたのだが、祖母が『大根は9月10日』というので10日をまつことに。なのに、10日は雨。そして今日、ちょっと無理やりだったのだが、大根をまいた。

祖母や近所のおばちゃんは、なぜか口をそろえて、『大根は9月10日』という。その日にまくと大根の出来がよいとのことだ。理由はよくわからないが、昔からそういわれているとのこと。

ただ祖母や近所のおばちゃんは、たくあんにするために大根をつくる。だから、9月10日がいいというのは、たくあんにするだいこんとってよいということかもしれない。まぁ、先達の知恵にはしたがっておくか。
マリーゴールドを挿し木した。
自分の畑の脇に植えてあるマリーゴールドを、秋作の野菜畑に植えるために。

最近、ちょっとしたことだがうちの周りでおばちゃんたちがうわさをしている。それは、
『とおるくんとこの畑、ぜんぜん虫つかんし、どんどん収穫できるけど、なんか良い薬でもまいてるんやろか』と。

いえいえ、ぜんぜんまいていません。僕の畑は、自家用野菜栽培のため。娘の離乳食に使える野菜や妻の好物を植えている。消費者にとっては、ちょっとずるい話かもしれないが、自分の食べる野菜には、農薬はまかない。というか、大量生産しなければ、市場価値に左右されなければ、虫食いでも平気ならば、農薬なんて本当は使わなくてもいけるのだ。農薬問題で農業のあり方に苦言を呈する人は、一度自分の生活が何に支えられてなりたっているか、都市と村の関係から考え直せば、自分の間違いに気付くだろう。

さてさて、マリーゴールド。自家用の畑には、野菜を囲むようにマリーゴールドとバジルを植え込んだ。それも農学の見地から言えば、とんでもない密度で。当然、畑はバジルとマリーゴールドが繁茂し、その勢いに押されるような形で、野菜が育っている。一見すると荒れ放題の畑。でも不思議と病害虫の害が無い。だから、近所のおばちゃんたちも不思議がる。荒れ放題の畑だからこそ、虫がつきそうなものなのに、その逆だからだ。

よくよく見ると、虫は沢山ついている。ただ、害を及ぼす虫だけじゃなく、それらを捕食してくれる天敵もたくさんついている。だから害虫だけが増殖はしない。マリーゴールドには害虫の忌避効果があるし、バジルにも同様の効果がみられるが、バジルはもう少し複雑な効果もある。ナスやオクラの初期はコガネムシの食害も多い。だが、そのコガネムシ、オクラやナスよりもバジルを好む。だからバジルばかり食べて、栽培している野菜を食べようとはしない。バジルが花を咲かせる頃、蜂が結構畑に集まるようになった。それらがどれほど害虫を捕食するのかは不明だが、バジルが花を咲かせてからは、害虫がぐっと減ったのも事実。さらにバジル。昆植するとトマトなどの生長促進にもなるという。

一度も農薬をかけなくて、しかもほとんど肥料もやっていないのに、野菜はどんどんとれる。お金になる野菜か?と聞かれると、そうでもないが、市場に出す野菜より、野菜らしい味に仕上がっている。ただ仕事はやり難い。とんでもない密度で植え込まれているため、足の踏み場も無い。ごちゃごちゃしてしまっていて、ナスとバジルが絡み合っているし。収量と労働量、そして労働時間などといった野暮な事を聞かれると、この栽培法はたしかに『割が合わない』としか答えようがないが、そんな基準では解らないものが、僕の自家用野菜園にはある。

秋作にもマリーゴールドとバジルにがんばってもらおう。

田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

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