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お盆出荷のピークだった12日。
ある電話が農園にかかってきた。
その方は8年までにおまかせ便を
定期的に買ってくれていた方。

おまかせ便を買っていただいている時に
大病を患い、
長期入院するのでおまかせ便を一旦停止したいと
連絡があったときに
入院中のお守りとして
小学校の低学年だった娘と一緒に
畑のわきに自生してたクローバーの野に
四葉のクローバーを探しに行ったのを覚えている。
当時の娘のブームは
草花を押し花にしてラミネートで栞にすることだった。
その四葉のクローバーも押し花にして
ラミネート加工した栞にして、その方に送った。
その方とはそれっきりで、
病気がどうなったのかは知る由もなかった。

それから6年が経ち
先日の電話で切れていた縁が戻る。
大病の後に、
家族の看病や自身の後遺症、
さらに失明しかける病気になったりと
かなり大変な6年間を過ごされたようだ。
「頂いたお守りは今も支えになっています」
と娘と一緒に送った栞を大事にしてくれているという。
「またお野菜を買いたいです」とのことで
注文方法をあれこれとお伝えして
電話を切った。

立秋が過ぎてからの残暑というには酷な猛暑の毎日。
電話口からは金風のごと耳に心地よい風が吹いた。

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辺境の福井にいて
もっと中央の議論に参加したいと思っていた。
もともと農業なんて志向してなかったし
僕自身は農業は全く向いてないと
今でも思っている(父母や祖父母や叔父叔母に比べて)。

それがコロナ禍で、
そういう議論に参加する場がオンラインで出来てきた。
本当にありがたい。
結局東京かぁって思っていたけど
これなら福井からでも
議論に参加できる。

東京は知らねど水仙活けて足る 大塚邑紅

長くこういう時代だった。
ちなみに邑紅先生は、鷹羽狩行の狩の同人。
初めて俳句大会で特選にとってくれた先生。

本当に生まれるべき言説は中央では生まれない、
そんなことをインドネシア留学時代に
学友と先生と議論した。
そんな未来が、ようやく今、目の前にある。

この時代に地方にいる身として
そういう人材がたくさん地方にいるという意味で
時代に感謝したい。
だからこそ、僕らがこの新しい言説を作るだけの
人材足るのかは、批判されるべきだね。
ただ、結局中央との関係なのか、という意味では
この文脈全体を批判したいけど。


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JICA協力隊の派遣が無くなった。
のは、前回のエントリーで記録した通り。

世の中は、コロナ過で良くも悪くも
オンラインが浸透してきている。
インドネシアも同じで、
タンジュンサリ農業高校では、
3学年の内、1週間ごとにひと学年を通学させ
残りはオンライン授業にしているらしい。

実際の派遣はコロナ過でしばらくはできなくなったが、
全校がオンライン対応になったのなら
日本だろうがインドネシアだろうが
これで距離の問題は、ある意味無くなった。
なので、しばらくは隊員を派遣できないのであれば、
こちらから日本語の授業の一部を請け負って
オンラインで授業をしてしまえばいいってことでもある。
この提案はすぐにタンジュンサリ農業高校側に了承された。

技術的な問題、つまり、
誰が授業をするのかや
どんな内容にするのか、
学年全体なのかクラス単位か、
授業時間と農園の営農活動のすみわけをどうするか、
など問題は山積しているが
やる方向で考えていけば
こんな問題など些末にすぎない。

オンラインならオンラインの強みで
これからの地域開発や国際開発を進めればいい。
こっちにはこの前まで派遣していたスタッフもいるし
同校の卒業生たちも実習生としているわけで
授業をする人材は豊富だ。
オンラインという新しい道具は、
しかも制限を変な形で受ける道具は
その使いようを考えるのはとても楽しい。

新しい国際地域開発の在り方が
この地平にあるような気がしてならない。
とくに福井という辺境から
海外の辺境を結ぶという意味では。
わくわくするなぁ~、これ。

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実は、今年、
農園の社員をインドネシア・タンジュンサリ農業高校へ
JICA協力隊として派遣する予定でいた。
JICAと協定を結び、
社員を送るプログラムを作っていたが、
派遣目前の3月、コロナ過で派遣が延期。
予定していた社員は訓練を終えて戻ってきたが
派遣まで待機となった。
ちなみに、
タンジュンサリ農業高校は農園の技能実習生を送ってきてくれる
西ジャワ州スメダン県の高校で
2019年に職業系高校ではインドネシア国内1位の評価を得た
名門校である。
さらに、ちなみに
同校には2019年11月まで農園の社員である立崎が
2年間農業の講師としてJICA協力隊として赴任していた。
2020年の派遣はその2代目の予定だった。

待機期間は7月29日まで。
そしてその日が過ぎ、
タンジュンサリ農業高校へのJICA協力隊派遣は
一時的にだが中止となった。
派遣再開の見通しはなく、
また候補者だった坂本もこれを機に離職となった。
ま、しょうがないか。

次の候補者は、今年入社した新人。
この子が育つまでは
コロナ過が終わっても派遣はできない。
せっかくもらった数年なので
派遣の内容や
実習修了生への支援なども含めて
もう一度しっかりと練り直したい。




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先月の末。
インドネシアに配置しているローカルスタッフから
報告書が届いた。
実習修了生のビジネスや生活の変化を
調査し、報告書としてまとめてもらった。
インドネシアは6月に入って移動制限がなくなったが
まだまだ感染拡大をしており、
安全面から今回の調査もテレビ電話で行ってもらっている。
そのため、情報が限定的で
社会調査に慣れていないローカルスタッフでは
事細かに聞くことができていない。

さて、
実習修了生の農業だが
前回でも書いたが
コロナ禍で流通が非常に不安定になっている。
ただ全体的に農産物の買取価格が落ち込んでいるわけではない。
たとえばキュウリは半額以下になったが
ナスは例年通り。
お茶の買取は買い取り商人の在庫があふれて
市場での売買も活発ではないことから
買取価格は15%減。
しかも現金買取だったのに手形に変わっており
その手形もここ2カ月換金できないという。
その一方でコーヒーの買取価格は例年通りで、
買取も現金だという。

小売は、実習生の地域だけなので
かなり限定的で都市部とは違うので参考データだが
野菜の価格は例年通りらしい。
お茶もコーヒーも価格の変動はないとのことだった。
ただ唐辛子だけは例年よりも4割安く、
農家の販売価格も半分くらいの値段しかつかないらしい。
同じように暴落してるキュウリは小売価格は
例年通りらしい。

実習修了生たちへのインタビューでは
買い取り商人が勝手に買取価格を下げているとみているが
ある農家のデータではナスもキュウリも同じ買い取り商人で
なぜかキュウリだけが暴落しているらしい。
収量が多い場合、小売りでも暴落するはずだが
小売りが維持されているということで
そうではないのかもしれない。

ただこれらの流通は規模も小さく
小さな変化に影響を受けやすい。
6月からの移動制限がなくなったと言っても
毎日1500人から2000人の感染確認者を
出し続けるインドネシアでは
感染への恐怖感が強い。
そのため経済優先といっても
お店はまだまだ閉店のところも多く
またお店自体もお客がすくないらしい。
限定的な流通網しかない小規模野菜商人の場合
こうした変化によって販売が大きな影響を
受けている可能性がある。

だが、お茶とコーヒーでいえば
規模の大きいお茶が影響を受け
規模の小さいコーヒーは影響が少ない。
貿易も影響しているのかどうかは
もう少し調べないとわからないが、
一律に影響が出ないのが
興味深い。












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田谷 徹

Author:田谷 徹
農民です。

青年海外協力隊として3年(農業指導)、大学院生(ボゴール農科大:農村社会学専攻)として2年、計5年インドネシアにいました。

あれこれ寄り道・みちくさしましたが、再び農民にもどりました。これからは日本でぼちぼちやる予定です。

生産と生活が渾然一体となった農の営みを実践する毎日を送っています。

俳句もしております。「雪解」「街」「いつき組」に所属しております。

詳しいプロフィールは、カテゴリの「プロフィール」から「ちょっと長いプロフィール」をお読みください。

メールは
taya.tアットマークnifty.com
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